【1】クローゼット収納 事前にここをチェック
これから引っ越しをされる方、入学・入社・転勤などで新生活を始める方は、少しずつ準備を進めていることと思います。
ところで、新しいお部屋の「クローゼット」はもうチェックしましたか?
これまで住んでいた場所とお部屋のつくりが変わるということは、クローゼットの大きさや収納量も変わってくるということです。
事前に確認・準備できるポイントはチェックしておき、新生活が始まってから困ることのないようにしておきましょう!
今回は、確認すべきポイントを絞ってお伝えします。
@クローゼットがあるかをチェック
まず、「お部屋にクローゼットがあるかどうか」をチェックしましょう。
どんなお部屋にもクローゼットはあるものと思いがちですが、ワンルームの賃貸住宅などコンパクトなお部屋では、クローゼットが自体がないことも。その場合は、お部屋のいずれかのスペースを収納用に確保する必要があります。
Aクローゼットのサイズをチェック
次に、クローゼットのサイズをチェックしましょう。
これまで使っていた収納家具を、新しいお部屋のクローゼットにぴったり収まりますか?そのまま使えるようなら問題ありませんが、うまく入らない・デッドスペースが生まれてしまう・・・といった場合は、収納の見直しが必要です。
事前に設計図を書いたり、収納家具の大きさに切った新聞紙を床に置いてみると、どのくらいの場所が占領されるか想像しやすくなります。
クローゼットと収納家具のサイズが合わない・相性が合わないのなら、収納を新たに買い足し、持っている家具はクローゼット以外で使う必要が出てきます。
収納タイプを使い分ける
クローゼットにしまう収納のタイプは、「たたむ収納」と「掛ける収納」の2つがあります。
掛ける収納は洋服にシワがつきにくく取り出しやすい反面、収納スペースを占めてしまうのがデメリット。クローゼットが狭く、できるだけコンパクトに収納したいなら、たたむ収納をうまく取り入れましょう。
たたみ方を工夫することで、服のシワを最小限に抑えられます。
たとえば、スカートやパンツなどのボトムスは、ラップの芯を使うことで折り目をつけずにたたむことができます。
たたんでの保管がむずかしい上着やコートなどは、オンシーズンに掛けて収納できる量だけを持つようにし、着ないものは処分することも必要です。
衣服のコンパクトなたたみ方については、下記記事で詳しく紹介しています。
Bポールの有無をチェック
お部屋のクローゼットに、洋服を掛けるポールはついていますか?ポールはクローゼットに備えつけのように思いがちですが、ポールなしの場合もあります。また、既にポールがついていても掛けられる洋服の数が少なく、追加でポールがほしいという方もいるのではないでしょうか。
ポールがない、ポールを足したいとき、いくつかの方法があります。ご自分にぴったりの方法を選んでください。
工事で取り付ける
専門の業者に頼んでポールを取り付ける方法です。設置費用(1.5〜3万程度)がかかりますが、後からポールが外れる心配もなく、安定性があります。ただし、ポールの取り付けは壁に穴を開ける必要があるため、賃貸物件には不向きといえます。
突っ張り棒を利用する
洋服を掛けることを想定して作られた、強力な突っ張り棒をクローゼットに設置する方法もあります。
ねじや釘を使わずに壁にしっかりと固定できるので、壁に穴を開けられない賃貸物件でも大丈夫です。
掛ける洋服の高さに応じて、設置位置をあとから調整することもできます。
一般的に、突っ張り棒の長さが短いほど高耐荷重、長くなるにしたがって耐荷重が軽くなる傾向です。クローゼットのサイズや掛ける洋服の量に合わせて、最適なものを選びましょう。
パイプハンガーで代用する
掛ける収納の収納量をとにかく増やしたい!という時は、パイプハンガーで代用してもいいかもしれません。
パイプハンガーのメリットは、洋服ごと移動ができる点です。もし見た目のおしゃれさにもこだわりたいなら、インテリア性に優れたスタイルハンガーがおすすめです。
C扉の開き方をチェック
クローゼットの扉の開き方は大きく分けて「開き戸」「引き戸」「折れ戸」の3種類です。扉の開き方で空間の活用のしかた、また動線が変わります。事前にチェックしておきましょう。
開き戸
手前に開くタイプの一般的な扉です。扉の裏側を活用して、小物を掛けて収納することもできます。
このタイプの扉は手前側のスペースを空けておくことが大切で、クローゼットのすぐ前に他の家具がせり出していると、扉が途中で引っかかってしまいます。
お部屋のレイアウトを考える際は、実際にクローゼットも開け閉めしてみながら、導線を意識して決めてください。
引き戸
横にスライドさせて開くタイプの扉です。省スペースで開くため、扉の開閉にスペースを確保する必要はほとんどありません。
一方、開き戸のように扉の裏側を使った収納はできません。
折れ戸
広いクローゼットに多い折れ戸は、開き戸に比べて少ないスペースでクローゼットを全開にできます。扉が折れ曲がって開くため、扉の裏側を収納スペースに使うのはむずかしいです。扉が開くスペースを考慮して他の家具のレイアウトを決めましょう。
D収納スペース・収納量をチェック
クローゼット周辺の確認が済んだら、手持ちの洋服・収納したいものを確認し、本当にこのクローゼットに収納できるのか?を確認しましょう。
収納するもの 主な項目
収納するもの | 主な項目 |
---|---|
洋服 | シャツ |
セーター | |
ボトムス | |
上着 | |
コート | |
小物 | 下着 |
タオル | |
靴下 | |
帽子 | |
バッグ | |
その他小物 | |
その他 | 寝具 |
上記はあくまで一例です。手持ちの洋服、小物が多い方は一度持ち物をリストアップし、それぞれどのくらいの量を持っているのか書き出すと分かりやすいかもしれません。
収納するスペースが足りない場合
ものに対して収納スペースが足りない場合は収納するもの自体を減らすか、クローゼット以外の収納方法をとる必要があります。
シーズンごとに買い足していると、洋服はどんどん数が増えていきます。定期的に断捨離をして、収納を見直すルール付けをしましょう!
3ステップでできる衣類収納見直し法を、下記でご紹介しています。
収納するスペースは足りていて、収納グッズが足りない場合
収納スペースは十分でも、収納する棚や引き出しがなく、スペースを有効活用できない場合もあります。
そんな時は、「掛ける」「たたむ」の収納タイプに合わせて収納グッズを買い足しましょう。
タイプ別の収納については、この次の項目で説明します。
収納スペース、収納量どちらも十分な場合
収納スペースも収納量も問題なし!という場合は、よりおしゃれに収納する方法を追求してみてはいかがでしょうか?下記の記事で、おしゃれな洋服収納のコツをご紹介しています。
クローゼットがキレイだと、毎日の身支度も楽しくなりますよ!
【2】クローゼット タイプ別収納方法
前の項目で、クローゼットには「掛ける」「たたむ」の収納方法があるとお伝えしました。
それぞれの収納方法の特徴、またポイントをご紹介します。
掛ける収納
シワがつきやすい洋服、普段脱ぎ着をするアウターなどは掛ける収納が向いています。掛ける収納はたたむ収納に比べて場所を取りがち。そのため、掛ける「以外」のスペースを有効活用することが大切です。
ポイント 「掛ける収納」は洋服の長さ順に並べる
ハンガーに掛けた洋服は長さ順に並べると、洋服下に空いたスペースを活用しやすくなります。
クローゼットの中を縦に2分割、または3分割にして、ロング・セミロング・ショートといった長さ別に、洋服を分けて吊るしていきましょう。そうすることで、洋服下のスペースに引き出し収納ケースや衣装ケースが効率的に置けるようになります。
収納力はもちろん、見た目にもおしゃれにすっきりまとまります。
ポイント 収納のすき間にバスケット等を設置
掛けた衣類と収納ケースとの間に、微妙なすき間ができることがありますよね。
このすき間に、フタ付きではないオープンタイプのバスケットやトレイを置いて、小物を収納しましょう。デッドスペースを解消でき、一時置きスペースとしても便利に使えます。
ポイント ハンガーを統一する
掛ける収納で使うハンガーがバラバラだと取り出す時にからまりやすく、また見た目も美しくありません。使うハンガーを統一することによって見た目もすっきりし、洋服が取り出しやすくなります。
初期費用はかかりますが、あとから発生するストレスを考えると、購入して損はないのではないでしょうか。
たたむ収納
収納量を増やしたいなら、洋服は「たたむ収納」がおすすめです。
たたむ収納をしたいものの中でも、「見えてもOKなもの」と「見せたくないもの」がありますよね。それぞれの収納ポイントをご紹介します。
見えてもOKなもの
外から見えても問題ないシャツやセーター、ボトムスなどは、オープン収納にすることでパッと探しやすく、取り出しやすくなります。
たとえば、カラーボックスの段ごとに収納するものを変えて並べれば、お店のディスプレイのようにキレイな収納のできあがりです。
カラーボックスは種類や色が豊富で、アレンジもしやすい収納です。棚板の色が違うもの、中の張地の色が違うものなど、デザインもさまざま。シンプルな形状なのでデッドスペースも生まれにくく、クローゼット以外にリビング、キッチンなどさまざまな場所で使えます。
中身が見えるタイプの衣類収納ケースも、とても便利に使えます。衣類収納ケースのいいところは、使う頻度に合わせて置く順番を入れ替えられること。
衣類収納ケースは手前に引き出すスペースを考慮する必要があります。奥行きがありすぎると、置いたときのサイズがぴったりでも、いざクローゼットで使おうと思ったときに中身を取り出しにくい・・・ということもあります。事前に使うイメージを持っておきましょう。
また、透明な衣類収納ケースの前面に白い紙を挟んで、目隠し収納をプチDIYすることもできます。
見せたくないもの
下着や靴下など、外から見せたくないものは隠して収納したいですね。フタ付きのクローズ収納や、不透明の引き出し収納を活用しましょう。
フタ付きの収納のいいところは、ホコリから洋服を守れるところです。ワンタッチで難なく開けられる、開閉にストレスのないものを選びましょう。
アイリスオーヤマの「フラップボックス」は、S・M・Lサイズの3サイズ展開で、靴下や下着といった小物からタオル、日用品まで幅広く収納できます。
カゴを使う収納方法もあります。カゴ収納は、オープン収納との組み合わせでも単体でも大活躍。一番のメリットはインテリア性の高さ。衣服の仕分けに使っても、小物の一時置きスペースとして使っても重宝します。
ただし、カゴの材質によっては湿気に弱いもの、カゴの目にホコリがたまりやすいものがあります。定期的なお手入れと湿気対策が必要です。
ポイント 使用頻度でしまう場所を決める
たたむ収納をクローゼットのどこに設置するか迷ったら、「収納する高さ」で決めましょう。
「収納する高さ」によって、取り出しやすさやしまいやすさが変わります。
そこで、クローゼットの上段・中段・下段を使い分けましょう。具体的には中段によく使用するものを、下段と上段には普段あまり取り出さないものを収納するようにすると、整理しやすくなります。
ポイント 正しいたたみ方を覚えて、使い分ける
洋服や下着のたたみ方も「コンパクトにたくさん収納する方法」、「簡単手軽にたたむ方法」、「ていねいに収納するたたみ方」など、目的によって異なるたたみ方ができます。正しいたたみ方を覚えることで、収納量を大幅に増やすことも、家事を時短化させることもできます。
洋服を自己流でたたんではいませんか?この機会に正しいたたみ方をチェックしてみましょう。
【3】クローゼット「以外」に収納するには
ここまで「クローゼット収納」のお話をしてきましたが、お部屋によってはクローゼットがなかったり、あっても狭くて収納するものが全部は収まらない方もいるはずです。
そんな方は、クローゼット以外の場所を有効活用して、洋服類をすっきり収納しましょう!いくつか方法があります。
@ワードローブに収納する
もっと手軽に収納力を増やしたい!という方には、機能とコストパフォーマンスに優れた、カバーつきのパイプハンガーもあります。
Aチェストに収納する
大量の洋服をたたんで収納するなら、チェスト(タンス)がほしいですね。チェストもタンスも形状は同じですが、タンスは一般に、本物の木でできた昔ながらの引き出し収納を指します。
洋服の種類に合わせてしまいやすく、時期に合わせて引き出しの段を入れ換えることで、ちょっとした衣替えを手軽にできます。
注意点として、(特にタンスは)湿気がたまりやすいです。定期的な空気の入れ替えや、除湿機・除湿剤との併用をおすすめします。
タンス収納については、下記リンク記事をご覧ください。
Bパイプハンガーを使う
衣服を掛けて収納したいけど、クローゼットにポールがついていない、という時や、クローゼットに収まらない場合はハンガーラックが活躍。シワがつきやすい洋服も、掛けてしまえば安心です。
クローゼットの外に置くのであれば、見せる収納ができるデザイン性の高いラックがおすすめ。
また、少し変わった商品で、物干しと収納を兼ねられるものがあります。乾いた洗濯物をたたむのがちょっぴり面倒・・・という方も、これなら手軽で楽々です。
Cベッド下に収納する
クローゼットもお部屋のスペースも狭い方は、なんとかして収納スペースをつくり出す必要がありますね。
すきま収納で活用できるのが、ベッド下スペース。湿気がたまりやすいなどの注意すべき点もありますが、ポイントを押さえることで便利な収納へと早変わりします。
ベッド下収納のメリット・活用法を特集した記事があります!興味を持った方は、チェックしてみてください。
Dそれでも収納しきれなかったら・・・ものを捨てる
たたみ方や収納グッズを工夫しても、どうしても洋服を収納しきれないときは、思い切って着ない洋服を捨てる勇気が必要です。洋服には流行り廃りがあり、手元に残してはいても、今ではほとんど着ない洋服もあることでしょう。
今一度手持ちの洋服を確認して、いるもの・処分するものを見直してみてはいかがでしょうか。
最近だと定額制の洋服レンタルサービスがあり、手持ちの洋服を増やさずにおしゃれを楽しむこともできます。
ご自分のライフスタイルに合わせて、どれくらいの洋服を保管しておくのか考えてみてください。
【4】さいごに
いかがでしたか?今回は新生活に必要な準備の【クローゼット編】をお届けしました。今回の記事がみなさんの新生活に役立てば嬉しいです!記事を参考に、自分に合ったクローゼット収納を作ってみてくださいね。