車酔いの原因とは?
車酔いは自動車特有の断続的な揺れや振動、加速減速や遠心力などによって、目から入る情報と傾きを感知する内耳の情報伝達にズレが生じ、脳の中でうまく統合されないため、自律神経が乱れて発症します。

空腹や満腹の状態では車酔いをしやすくなります。車酔いをすると、嘔吐や震えなどの症状が見られます。ドライブをする際など出かける直前の食事は避け、量も軽めにしましょう。
車の揺れに弱い子は、シートベルトを活用したり、体勢がしっかり保持出来るトラベルキャリーに入れたりしましょう。キャリーは運転中に右へ左へと動いたりしないよう、しっかりと固定してください。
キャリーを嫌がるワンコもいますが、広い場所に座らせると、揺れや傾きに合わせて常に体のバランスを取らねばならず、犬を疲れさせてしまいます。
ドライブボックスに座らせ、隙間をタオルや小振りのクッションなどで埋めると無用な踏ん張りをしないで楽に座ることができます。
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運転者のドライブテクニックもチェックしてみてください。急発進や、急ブレーキ、ゴツゴツと段のあるブレーキングなどしていないですか?
発進停止はなめらかに、コーナーリングも遠心力がかかりますのでスピードを調節して優しい運転を心掛けてください。
もし吐いても大騒ぎせずに、静かに片付けてください。叱ることも厳禁です。吐くのではないかと常にピリピリしていると、その緊張が愛犬に伝わります。無用なプレッシャーを与え続けると、車に乗ることが堪え難い苦痛になってしまいます。心配している素振りを見せないよう、リラックスした姿を見せてあげてください。
ペット用の酔い止め薬は市販品と動物病院で獣医師に処方してもらうものがあります。どちらも効き目に個体差がありますし、眠気を催す成分を含むものがありますので、最初は獣医師に相談しましょう。
ドライブ中に注意することは?
ドライブ中などお出かけの際は車内の換気や温度、日差しにも注意してください。直射日光が当たり続ければ温度も上がってきます。ステーションワゴンなどのラゲッジスペースにケージやキャリーごと乗せる場合は、風通しの具合を確認しておいてください。
長距離の移動は、必ず休憩をはさんでください。時間は1〜2時間内に1回くらいが適当のようです。
高速道路にはサービスエリア、パーキングエリア含めて休憩できる場所(スポット)が、約20kmごとに設置されています。ずっと大人しく乗っていた犬も、休みたかったり水が欲しかったり、トイレが近くなったりするとソワソワし始めますので、案内標識が見えたら休憩にしましょう。水を飲ませ、トイレも済ませたら、しばらく安全なエリアを歩かせ、調子を整えたら再出発です。
まだ数は少ないですが、ドッグラン設備のあるサービスエリア、パーキングエリアもあります。各エリアの高速道路情報で調べることができます。
高速道路のドッグラン情報
行きは酔っても、沢山遊んだ帰りは疲れて眠ってしまうことが多いので、静かに寝かせておいてください。
車は苦手であっても、お出かけはとても楽しいということを犬はすぐに理解します。酔いやすい子も、慣れてくればだんだん酔わなくなってくるでしょう。
マナーとして気をつけることは?
まずは基本的なしつけができていてのお出かけになりますが、出先では様々な新しい状況が押し寄せて、犬は興奮状態に陥ります。
いつもなら守るルールを忘れたり、飼い主の指示に従えなかったりと気が抜けないので、リードの装着、車の乗り降りなども充分注意してください。見知らぬ犬に出会っても、安易に近づけたりしないでください。
普段からお出かけ用トイレを用いてトレーニングをしておくと、出先でも落ちついて排泄が出来ます。現地に着いたらまず、水を飲ませ、トイレを済ませるようにしましょう。1回分でも出しておけば、行動に余裕ができます。
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車になぜ乗りたがらない? その対策は?
パターン1 車に乗ると悪いことが起こる
例 吐いたり粗相をして叱られた。
どちらも悪気がなかったことなので、二度と叱ったり、騒いだりしないようにしてください。防水性のあるドライブシートを敷いておけば、粗相しても簡単に拭き取ることができます。おおらかな気持ちで接してあげてください。
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例 獣医さんに連れて行かれ、 怖い思いをした。
車に乗せて近場を走って家に帰ります。家に着いたら褒めたり、ごほうびを与えて車に乗っても悪いことが起きないと教えます。
例 急ブレーキや カーブで座席から落ちて 怖い思いをした。
安全に乗っていられるよう、セーフティハーネスや折りたたみソフトケージで指定席を作ります。軽くドライブして座り心地を確認してもらいましょう。
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パターン2 車の存在自体が怖い
例 エンジン音や振動など、 車そのものが怖くて嫌い。
エンジンを止めた状態の車に乗せて少しでも乗っていられたらごほうびを与えます。ある程度乗っていられるようになったらエンジンのかかった状態で乗せます。はじめは車を走らせない状態です。
わずかでも座っていられたら、ごほうびをくり返し、車に乗り込むと、飼い主が喜ぶと覚えてくれるよう、少しずつ段階を踏まえて慣らしていきます。また乗せる時にお気に入りのクッションや敷物を敷いてあげると、リラックス効果が期待できます。
犬の乗せ方によっては 罰せられてしまう!?
車酔いをしないワンコは助手席に座らせても良いですが、犬に気を取られて運転者の注意が散漫になりやすいです。安全を考えてできるだけ、後部座席に座らせることをおすすめします。
くれぐれも、好き勝手に車内を動き回らせたり、運転者の膝に乗せたりしないでください。ハンドルに絡んで操作を誤れば事故につながります。運転の妨げになると見なされた場合は、道路交通法違反(乗車積載方法違反)で罰せられることもあります。
窓から外を見るのが好きな子も多いですが、信号などで停止中に窓から飛び出したり、二輪車に吠え掛かったりしないよう、愛犬にはセーフティハーネス(シートベルト)やドライブボックスを使って大人しく座ることを教えましょう。
観光地での注意点は?
観光地といったような混雑した場所ですと、背の低い小型犬は踏まれる危険があります。特にお花見などでは人々の視線が上に行ってしまうので、安全を確保するために抱っこ、キャリーバッグに入れる、またはカートに乗せて移動しましょう。乗せる際は飛び出し防止のリードを必ず着けましょう。
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出店があるような場所では、拾い食いしないよう注意します。焼き鳥や、たこ焼き、お団子など、串や楊枝を使っている食品が多いので、慌てて飲み込んだら非常に危険です。土産店を見て回るのも楽しいですが、安全に考慮し安易に愛犬を外へ係留しないでください。
また人気の犬種は盗難に遭う被害が増えています。盗難防止用のリードや金具もありますが、基本的には目を離さないことが一番です。
思わぬアクシデントで迷子になるケースもあります。近年はマイクロチップの普及率も高くなりましたが、読み取りの機械がなければお手上げです。現地で早く再会するには、携帯電話の番号を記入した迷子札が有効です。首輪への直接記入や、刺繍、可愛いチャームなど、いろんな対策方法があります。観光地でドッグランやカフェを利用することも考慮して、狂犬病予防や混合ワクチン注射の証明書を持って行きましょう。不測の怪我に備えて救急用品も忘れずに持っていきましょう。
最後に…
車でお出かけする時には、それぞれの愛犬にあったスタイルがあると思います。愛犬のことを考えてお出かけを楽しむのも良いですが、周囲の人たちへの配慮も忘れないようにしましょう。お互いのことを考えたうえで、楽しいお出かけをしていきましょう。