小鳥のカンジダ感染症

小鳥のカンジダ感染症についてご紹介します。

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目次

    カンジダは真菌(いわゆるカビ)の一種です。 飼鳥の8割がカンジダを保有しているといわれています。カンジダは、主に消化管に感染し、さまざまな原因で小鳥の免疫が低下すると増殖して、そのう炎や下痢などの消化器症状を表します。

    【原因】

    ヒナの時期に親鳥から感染を受けたものがほとんどと思われます。 ペットショップで購入した場合は、環境の変化によるストレスで発症するケースがよくあります。 また、湿った粟玉を長期間与えていると、そのう内発酵が進んでカンジダが増殖する原因となります。

    【症状】

    健康な個体は、免疫力でカンジダの増殖を抑えているため、無症状で経過することがほとんどですが、ストレスで免疫力が落ちた場合や、他の病気の経過中に合併症として発症することがよくあります。発症した場合、小鳥は吐き戻しなどのそのう炎症状や下痢等の消化器症状を表し、発育障害がおこったり、幼鳥では衰弱や脱水症状で落鳥する場合もあります。

    【診断】

    そのう液や糞便を顕微鏡で観察して、真菌を発見します。

    【治療】

    検査でカンジダが発見され次第、抗真菌薬の内服薬を投与します。 投薬は、1週間おきの検査でカンジダが完全に消失するまで続けなければなりません。 湿らせた粟玉を与えている若鳥は、できるだけ早く大人のえさに切り換える必要があります。オカメインコは特に切り換えに時間がかかるので、注意が必要です。 カンジダはその他の寄生虫と混合感染している場合も多く、重症化しやすいため、同時に駆虫薬を投与することも重要です。 カンジダ感染を予防する方法はありませんが、ヒナ購入時の検査、大人のえさへのすみやかな切り換え、そして定期的に健康診断をうけて、カンジダが見つかったら症状がなくても投薬することが一番の予防方法といえます。

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