
「毛が抜けた」、「体をかゆがる」あなたのペットにこのような症状はありませんか? 皮膚病も、放置してしまうと悪化して、治療が非常に難しくなってしまいます。皮膚病だからといって軽視しないで、早めに治療しましょう。 皮膚病は、脱毛、かゆみ、発赤、ふけ等を主な症状としますが、その原因は、細菌、カビ、ダニ、アレルギー、内科疾患などさまざまです。 同じ症状でも原因によって治療が異なり、実は獣医師にとっても頭痛の種だったりするのです。特に小動物は安全に使用できる薬も限られているので、確実な診断がキーポイントとなります。 以下に、日常的によく発生する代表的な皮膚病をあげてみました。
フェレットがかかりやすい皮膚病
【毛包炎】
【副腎腫瘍】
【毛包炎】
毛穴に分泌物がたまり、そこに細菌が感染することで発生します。皮膚が茶色に汚れて見え、痒みがある場合もあります。 ほどんどの場合は、殺菌効果のある薬用シャンプーを頻繁に使用すれば回復しますが、細菌感染が強い場合は、抗生物質を一定期間投与します。 皮膚に垢がたまったような汚れがある場合は、普段から定期的にシャンプーするなどして、予防を心がけましょう。
【副腎腫瘍】
他の小動物に比べると、皮膚病の発生はそれほど多くないフェレットにも、恐ろしい病気があります。本来、皮膚病ではないのですが、多くの症例で脱毛がおこるので、ここでとりあげてみました。 腎臓の近くにある副腎が腫瘍化して、性ホルモンを過剰分泌するためにさまざまな障害が発生します。脱毛は、尾や尾の付け根の部分から始まる場合が多く、やがて体全体に広がっていきますが、皮膚自体に初赤や炎症などの異常はありません。進行がゆっくりしていることが、この病気の診断を遅らせてしまいます。 その他、貧血、メスの陰部腫大、オスの排尿障害等が起こりますが、進行性の脱毛で、初期診断が可能な場合が多いので、心あたりがある場合には、早めにフェレットに詳しい獣医師の診察をうけましょう。 進行すれば命にかかわる病気ですが、初期に手術を受ければ完治することも少なくありません。