猫の甲状腺機能亢進症(こうしんしょう)

猫は人と同様に体内でいろいろなホルモンが分泌され、体のバランスを保っています。甲状腺機能亢進症は、ホルモンバランスが崩れてしまう病気で、中高齢の猫において多く見られる傾向にあります。

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目次

    原因

    甲状腺の過形成や腫瘍により、甲状腺でのホルモンの生成・分泌が過剰になってしまうことが原因です。

    甲状腺から出るホルモンは、新陳代謝をコントロールする働きをしています。このホルモンの分泌が過剰になると全身の基礎代謝が高くなり、カロリー消費量が多くなってしまいます。

    症状

    最初に気がつく症状としては、以下のようなことが挙げられます。

    ・たくさん食べているのに痩せてくる。
    ・性格が攻撃的になる。
    ・目がぎらぎらする。
    ・毛のつやがなくなった。
    ・呼吸が早い。
    ・水を飲む量が多い。

    さらに症状が進むと、全身の酸素要求量が増すために赤血球の増加や心臓の肥大が起きることもあります。

    診断

    簡易検査として喉にある甲状腺を触診します。もともとが非常に小さな臓器ですから、かなりの甲状腺増殖がないと触診では診断できません。しかし、一応の指標にはなります。
    また、血液中の甲状腺ホルモン濃度を測定することにより、おおまかな診断ができます。(この検査でも判定ができない猫の場合は、さらに追加のホルモン測定をします)

    治療

    甲状腺機能亢進症の治療法は以下のようなものがあります。

    ・内科的治療(甲状腺ホルモンの生成を抑える薬剤の投与)
    ・外科的治療(大きくなった甲状腺の摘出)
    ・放射線ヨウ素療法

    これらの治療法に関しては獣医さんとよく話し合うことをお勧めします。.

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