GW時期のデルフィニウムが咲くガーデンです。
ガーデンの花は、1本より3本、3本より10本の花の方が美しく感じます。でも、1色より3色、3色より10色の方が美しくなるとは限りません。ホワイト、ブルー系のデルフィニウムに同系色、中間色の花々を加えたことで、逆にパステルカラー1色に色調が整いました。
鉢や支柱などの資材、ガーデンにいらない背景などもカットして、花の魅力を「引き算」で引き出しています。
モッコウバラの咲く頃
4月下旬から5月上旬のガーデンは、モッコウバラとデルフィニウムが咲き誇ります。
モッコウバラは、全部で6本あり、庭一面が白やクリーム色に染まるほど大きく育てていましたが、2017年秋の台風で6本ともフェンス、パーゴラ、支柱ごと倒れてしまいました。過去に例のない暴風だったので仕方はありません。今後は、モッコウバラの蔓を繁茂させないよう、いつも適度に剪定管理して、パーゴラなどとともに倒れてしまうリスクを低減したいと思っています。
今は残ったモッコウバラと新しく作ったパーゴラなどで、風景は再生されています。
オープンガーデンを振り返って
自宅の庭で、2009年から2018年までの10年間、GWには「オープンガーデン」を開催してきました。
2018年のオープンガーデンのテーマは、「庭からはじまる花のまちづくりと魅せる作例」でした。ガーデンを美しく彩る、楽しむ、そして、地域の「花のまちづくり」に繋がることを第一に、手作りディスプレイ、大八車、寄せ植えなど、ゾーン毎にテーマ性のある装飾などの工夫に心がけました。
コンセプトは、「アイデアと色調」「環境」「コミュニティ」。高価な花でなくても、色合いを重視し、育ちやすく環境に合った花の選定、地域の植物を取り入れた提案でした。
メインゾーンのディスプレイは2010年に作成したもので、毎年、ペンキの塗り直しなど、メンテナンスをしながらさまざまな花を彩ってきました。このゾーンは、特に工夫を凝らしたコンテナや植え込みをしていました。
小さな庭ではありますが、2018年GWのオープンガーデンには4300人の方に来園いただき、楽しんでいただきました。
オープンガーデンは、昨年の10回目をもって終了しました。皆さんから、「なぜ止めてしまうのか。」と声を揃えて聞かれましたが、「10年間のオープンガーデンを通して、花の種は、地域、県内外に飛んでいます。芽も吹いてきました。園芸馬鹿にできる「花のまちづくり」の啓発活動は、これからは、形を変えますが、地域が花でいっぱいになるよう延約2万人の入園者の行動に期待したいと思っています。」と答えています。
寄せ植え・ハンギング
子供たちにも楽しんでもらおうとDIYで作った「ピアノ型」寄せ植え容器。これは、2015年のオープンガーデンから3年間、朽ちてしまうまでガーデンを彩ってくれました。
イベント時期だけ使っていれば、合板製でも長持ちしたと思いますが、植えっぱなしでは仕方がありません。子供たちをはじめ、世代を超えてコミュニティが生まれた作品でした。
寄せ植えやハンギングバスケットはできれば3ヶ月以上咲き続けるよう、花苗の選定、組み合わせをしています。
娘が幼少の頃に乗っていた自転車にも15年間ほどガーデンのアクセサリー容器として活用し、ナスタチュームやマリーゴールドを植えています。
ペットボトルを使ってベゴニアを植え込んだハンギングは夏休み中の「花育」教室で作ったもので、霜が降りる12月まで咲き続きました。
季節を感じる庭
ガーデンの木々は、春には、ムベ、アケビ、ドウダンツツジ、ハナミズキ、モッコウバラの花が咲き、夏には、アジサイ、ノウゼンカズラが、秋は紅葉などが季節を感じるガーデンのベースを作ってくれます。そして、春はこぼれ種のホワイトレースが、夏はルドベキアがガーデンのあちこちに咲き、ホワイトガーデン、イエローガーデンに染まります。
高価で珍しい花はいいでしょうが、長く綺麗に咲き続け、管理のことを考えれば、気候条件にあった花が一番だと思っています。
ガゼボ前のマリーゴールドのガーデンは、夏はビタミンカラーのガーデンとして、秋はオータムカラーのガーデンとして、さらに 「立冬」を過ぎてもどんどん花を付け、心地良い場所になりました。
庭づくりの原点
自分がガーデニングをはじめたのは幼少の頃。ハンギングバスケットマスターになったのは2001年でした。
幼少の頃に田畑や里山で見た花風景や花遊び。高嶺のお花畑見たさに登った山々。それが、自分の庭づくりの原点です。
自宅には、農村部ではよくあるブロック塀に囲まれた前栽がありますが、少しオシャレにするため、白くペンキを塗ったトレリスを据えて、ハンギングバスケットなどを掛けています。
娘たちがまだ小さかった2000年頃、休みの日には娘と季節の訪れを探しに自転車で田んぼ道などをよく散策をしたものでした。
あるとき千枚漬けの原料となる「カブ」の規格外が圃場の隅に捨てられていて、芽を吹いていました。家に持ち帰り、鉢に植えたところ、半月後には綺麗な花が咲きました。萌芽した「タマネギ」と一緒にディスプレイし、「ハーブ&ベジタブルガーデン」が出来上がりました。
自分にとって、この廃物で作った寄せ植えは、ガーデニング、寄植え、更には、花育の原点ともいえるものです。
今年も同じ頃、田んぼで出荷されずに廃棄されている「巨大カブ」を拾い鉢に植えました。これは、マイガーデンではなく、「花のまちづくり」の啓発のため、大勢の人に観ていただけるところに展示しました。
楽しいガーデニング、癒しのガーデニング、ならば魅せるガーデン、コミュニティあふれるガーデンへという思いが、講習、講演、花のまち飾り、ガーデニング本の発行などに繋がっています。
「花育」や「花のまちづくり」のアドバイザーとして、花のチカラと魅力を活かし、ガーデニングファンなど、広く関係者と一緒になって更なる取り組みができれば嬉しいです。
プロフィール

しんごさん
■住まい:一戸建て
■ガーデニング歴:50年(幼少の頃から)
■お気に入りの植物:高山植物
■ホームページ:私のガーデニング2
編集部より
全体の調和を考えた、色彩鮮やかな眺めに心が弾むお庭です。なかでも、DIYで作った大八車や自転車、ピアノなどを使ったディスプレイはどれも可愛らしく、子どもの頃に見た絵本の中の風景のような、ノスタルジックな気持ちになりました。地元コミュニティでの花のまちづくりにもご尽力されているしんごさん。気候に適した植物を選んだり、廃棄野菜で寄せ植えを作ったり、ガーデニングを身近にする取り組みが素敵ですね。10年間ご自宅で続けてきたオープンガーデンは終了したそうですが、これからも人から町へ、花や緑の魅力を伝えていく、しんごさんの活躍を楽しみにしています。
おすすめ商品

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