#06 リーフレタスを花で囲んで

大小の丸い浅鉢を重ねて、内側の小さい鉢に5種類のレタスのタネを播き、外側の大きい鉢の縁にメランポジウムを入れて花輪のように飾りました。

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目次

    夏に始める寄せ植え

    #06 リーフレタスを花で囲んで

    木原先生の「おいしい寄せ植え講座」

    リーフレタスの花輪仕立て

    大小の丸い浅鉢を重ねて、内側の小さい鉢に5種類のレタスのタネを播き、外側の大きい鉢の縁にメランポジウムを入れて花輪のように飾りました。

    組み合わせた植物

    • 木原先生の「おいしい寄せ植え講座」
    • 【植付けプラン】
      ※上から見た配置

      木原先生の「おいしい寄せ植え講座」
    • リーフレタス・ミックス タネ直播き
    • メランポジウム 10株

    5種類のリーフレタスがミックスされている市販のタネを使いました。
    メランポジウムは4月から11月まで株いっぱいに小さい花を咲かせる丈夫で育てやすい植物です。
    メランポジウムが手に入らない場合は、草姿がコンパクトで小さい花をたくさんつけるものなら、どんな花でもよいでしょう。

    プランター&鉢サイズの目安

    今回使用したプランターは、テラコッタ製円形浅鉢の大小です。
    (大:直径44×高さ14cm 小:直径35×高さ13cm)

    組み合わせのポイント

    • リーフレタスには、ギザギザの葉、細長い丸葉、縁が縮れるものなど、いろいろな形があります。色も淡いグリーン、濃いグリーン、赤紫と変化に富んでいます。そうした種類がミックスされているので、葉の形も彩りもバラエティ豊かなサラダが楽しめます。
    木原先生の「おいしい寄せ植え講座」
    • メランポジウムはまとまりのよい姿を保ち、途切れることなく咲き続けるので、縁取りにふさわしい植物です。しかも、別の容器で育てるので、リーフレタスの生長を妨げません。

    鑑賞のポイント

    • 鉢の大小を二段重ねにすると、内側の鉢の芽が出るまでは外側の花を観賞でき、芽が出揃ってからは花の額縁効果で中のレタスが引き立ちます。
    • メランポジウムは新しい花が咲くと古い花が葉陰に隠れるので、花がら摘みをしなくてもいつも美しく見映えのよいのが魅力です。
    • 木原先生の「おいしい寄せ植え講座」

      リーフレタス

    • 木原先生の「おいしい寄せ植え講座」

      メランポジウム

    育て方

    • ◆植えつけ時期(リーフレタス):
      発芽と生育適温は15〜20度ですが、高温の夏季以外は繰り返し直播きできます。
    • ◆収穫時期(リーフレタス):
      伸びてきたものを混んだところから早め早めに間引いて使います。
    • 直播きするときは、培養土の上にバーミキュライトを薄く敷き、水をたっぷりかけてからばら播きします。タネを播いてから水をかけるとタネが流れたり、一ヶ所に片寄ってしまいます。
    • レタスの発芽には光が必要なので、タネを播いたあとは土をかけないか、ごく薄くかけて手のひらで押えておきます。
    • 発芽後の追肥は水やりを兼ねて液肥を与えましょう。

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    虫がレタスを嫌うわけ

    コンパニオン・プランツって?

    レタスの花をご存じですか。レタスはとう(薹)が立つとタンポポに似た小さい花をたくさん咲かせます。
    コマツナ、キャベツ、ハクサイなど葉を食べる野菜の多くはアブラナ科で、4枚の花びらが十文字に開く「菜の花」を咲かせますが、レタスはキク科なのです。 レタスは和名をチシャ(チサ)といいます。「乳草(チチクサ)」に由来し、「チサ」、「チシャ」と転化したものです。
    新鮮なレタスの茎を切ると名前のとおり白い乳状の液が出ます。これはポリフェノールの一種で強い苦味があります。レタスはこの苦い乳液で虫から身を守っているのです。

    ◆「木原先生のおいしい寄せ植え講座」に掲載されている写真は、木原先生が自宅の庭で楽しんでいる寄せ植えを撮影したものです。

    ◆植え付けと収穫の時期は神奈川県横浜市が基準となっています。皆さんのお住まいの地域に合わせて調整してください。

    木原先生プロフィール

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    木原 ゆり子(きはら ゆりこ)
    京都生まれ。(財)木原生物学研究所勤務を経て、木原記念横浜生命科学振興財団理事。神奈川県在住。自宅の庭に来るリスや野鳥や虫を友に花と野菜を栽培しながら、動植物に関するエッセイを各誌に執筆。
    著書に「花もコンパニオンプランツも楽しむ〜オーガニック野菜の寄せ植え」(文化出版局)がある。
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