1.災害時における猫の迷子対策
<災害時には猫の迷子が多い!>
大きな災害が起きた時、人よりも猫の方が狭い所からの脱出や、落下物からの避難などには長けているので、猫はそれほど大きな外傷は負わないものです。しかし突然の大地震が起きた場合、「これは地震だ」などと頭で理解できない猫達は驚き、恐怖を感じます。普段は飼い主になついている猫でもパニックを起こして飼い主からはぐれてしまう事は充分考えられます。
阪神大震災の時には、迷子になったペットの保護施設がボランティアによって緊急開設されました。保護されたペットの多くは飼い主の元に戻りましたが、飼い主が見つからなかったペットは保護施設で新しい里親を探すことになりました。
災害時には猫の迷子が多い!今後、災害が起きた場合も保護施設の開設が想定されます。保護施設が1ヶ所であれば、飼い主が探していればすぐに発見できる可能性も高くなりますが、保護施設が複数設置されるかもしれません(阪神大震災の時は複数の保護施設が設置されました)。保護施設はボランティアで運営されるものが多く、大した装備はありません。また、監督指導する機関があるわけではないので保護施設同士で保護猫の情報のやりとりは無いと思われます。
そんな状況で、はぐれてしまった愛猫を探すには、事前の備えがとても役に立ちます。
2.迷子対策のための準備
<準備>
・ 猫の首輪に飼い主の電話番号を書いておく(迷子札などを利用する方法もあります)
・ 猫の体内にマイクロチップを埋め込んでおく
<マイクロチップについて>
マイクロチップを体内に埋め込むという手段もあります。現在は海外に出る犬や猫に主に行われていますが、これも飼い主特定の一つの手段です。直径5mmほどの極太注射針を刺して皮下にチップを埋め込みます。猫にマイクロチップを埋め込む場合は、皮膚が硬いので軽い麻酔や沈静鎮痛処置が必要となります。
マイクロチップに電池は必要なく、体外からリーダーというものを近づけると、リーダーに個別の識別コードを返す仕組みになっています。
■マイクロチップにかかる経費(参考※)
■チップ代と埋め込み手数料…6000〜7000円
■登録料…数千円
※これは参考価格です。実際にマイクロチップを埋め込む際の経費は、ご利用になる動物病院にご確認ください。また、ここには麻酔・沈静鎮痛処置の経費は含まれておりません。
<もしも猫が迷子になったら>
■最寄の保健所や動物管理センターに問い合わせをする
緊急のペット保護施設が開設された場合は、その保護施設にも問い合わせをします。
平時では交番にも届けた方がいいのですが、災害時には警察も多忙でしょうから状況を見極めてケースバイケースで対処しましょう。
<いなくなった場所に、情報を求める写真入りの看板などを設置する>
猫の場合、おおむね数日間は被害にあった場所から半径100m以内に隠れている事がほとんどです。いざという時のために、普段から愛猫の写真を用意しておきましょう。
また、獣医師会などで災害時の緊急マニュアルを製作している所もあります。
3.避難生活になった時のために備える
もしも、体育館などの避難施設に避難することになった場合、猫はどうすればいいのでしょうか。
猫は、それほど大きくもなく、吠えるわけではないので飼い主と一緒に避難施設に入れるかもしれません。しかし大勢の人が避難している中で、できるだけ他人に迷惑をかけないようにしたいものです。
万が一の避難生活のために、猫のための“非常持ち出し袋”を用意しておきましょう!
<猫の非常持ち出し袋>
(1)リード、リードフック
通常、猫をリードで繋ぐことはありませんが、非常時にはリードが必要になるかもしれません。登山用のカラビナはリードフックとして使えます。
(2)携帯用トイレと猫砂
小さくたためる携帯用トイレが便利。猫砂は、持ち運びのことを考慮して、なるべく軽い砂(例えば紙製の砂)を用意しましょう。
(3)消臭剤
小さなスプレーボトルに入れておくと携帯に便利。
(4)キャットフード
(5)密閉容器
密閉容器があれば食器代わりに使えます。食べ残しなどそのまま保存できます。
<キャリー>
非常持ち出し袋と一緒に、キャリーも準備しておきます。頑丈なプラスチック製がおすすめ。いざという時、猫のハウスとして使えます。平時から猫をキャリーに慣らしておくと安心。
4.猫がケガをした時の応急処置
(1)骨折の場合
<下手に処置をするとかえって逆効果に!>
添え木等はしない骨折すると骨折した脚を着地することが全く出来なくなりますので患肢を上げたままになります。曲がるはずの無い方向に脚が曲がっていたりぶらぶらと揺れるような動きがあれば骨折の疑いがあります。添え木などをしたくなりますが、下手に処置をするとかえって逆効果になりますので患肢はそのまま手を加えず、歩行をさせずにケージなどの狭いところに入れて安静にさせます。骨折の手術は折ってから5日くらい経過しても充分手術は可能ですから骨折だけで慌てる必要はありません。
<開放性骨折の場合は>
骨折して、折れた骨折片が皮膚を破って露出することがあります(開放性骨折といいます)。この場合、露出部位からバイ菌が入り込まないように注意する必要があります。患部を犬に舐めさせないようにします(口の中は細菌類がいっぱいですから舐めると化膿しやすくなります)。また、開いた傷に土などが付着しないように包帯やテープでカバーします。この時、きつく巻き過ぎないに注意が必要です。きつく巻き過ぎると血行障害を起こし、化膿しやすくなります。
(2)外傷の場合
<ガーゼやティッシュを使って止血>
ガーゼやティッシュを使って止血ガーゼやティッシュを使って、出血している場所そのものをやや強めに3〜5分押さえたままにして止血します。
<消毒薬の使用について>
すぐに病院へ連れて行ける状態の場合、一切消毒薬の類は使わない方が良いでしょう(その方が早く回復します)。家庭でよく使われるオキシドールやマキロンなどで消毒は可能ですが、同時に正常な組織も障害を受けますので汚染が無い傷の場合はかえって消毒は逆効果です。ただし、屋外での傷で泥などが付着している場合は水で洗い流し消毒薬を使用してもかまいません。
最後に…
このように、災害時にはいろいろなトラブルが発生すると思われます。その中でも、猫の迷子が多いことに一番注意してください。また、災害によるトラブルを最小限にするためには、事前の備えが何よりも重要です。大切な家族である愛猫のために、今からできることを準備しておきましょう。
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