犬たちへの対策
長毛犬種は、ブラッシングしてアンダーコートを取り除きましょう。通気性が良くなり、皮膚病の予防にもなります。
水遊びやシャンプーでさっぱりするのも良いですが、冷水で絞ったタオルで体を拭き、サーキュレーターや扇風機の風を当ててあげるだけでも気化熱で涼しくなります。
高齢だったり、療養中で被毛のコンディションを維持できない犬の場合、毛を刈ることもありますが、健康な犬へのサマーカットを考えている場合は、動物病院で獣医師やトリマーさんと充分相談してください。
全身丸刈りは被毛による遮光、断熱効果を損ねたり、虫に刺されやすくなる、野外活動の際に皮膚を傷つけるなどの弊害もあります。どんな暑い地域でも無毛の野生動物はいません。毛皮は彼らの防護服でもあるのです。
- 毛皮は彼らの防護服です
やむを得ず長毛犬種をカットする場合、
丸刈りにせず、2〜3センチは残しましょう。 -
- 丸刈りは日焼け、虫刺され、野外で体が傷付きやすくなります。
-
お散歩も早朝か、陽が沈んで暫くしてからの時間帯にシフトしましょう。
夕方ならばアスファルトの路面を手で触り続けていられるくらいが出かけ頃です。夏場、ナイター営業のドッグランも増えています。少々気温が高くても直射日光がない分、犬への負担も少なくなります。
手近な物を利用した裏ワザ
【ペットボトル】
ペットボトルは手軽なひんやりグッズとして再利用できる優れものです。
500mlのペットボトルに水を入れて凍らせます。タオルや靴下などに包んで枕代わりに。
ペットボトルをかじってしまう子には、金属製の湯たんぽに氷水を入れたものがおすすめです。
- 氷が溶けたあとは冷水として飲用にも使えます。
-
- いたずら、誤飲に注意。
-
- ペットボトルをかじってしまう子には、金属製の湯たんぽがおすすめです。(氷水を入れて使用します。)
-
2Lサイズの凍らせたペットボトルを数本並べてサーキュレーターや扇風機の風を当てると涼感が得られます。わりに。
ペットボトルをかじってしまう子には、金属製の湯たんぽに氷水を入れたものがおすすめです。
凍らせたペットボトルを並べて扇風機で風を送ると、涼しい風がおこります。
【保冷剤】
ケーキなどに入っている小さな保冷剤も部分的な冷却に便利です。
超小型犬の氷枕代わりにしたり、ハンカチやバンダナに包んで首に巻く方法もあります。かさばらないので、冷凍庫に常備しておくと便利です。
凍らせた保冷剤またはペットボトルを布に包んでアルミプレートの縁に載せておくと、冷感がさらにアップします。
留守中は、凍った保冷剤がクーラーのない状態でどの程度持つか確認しておくと安心です。
【その他のアイデア】
飲み水に氷を数個入れます。お散歩後のクールダウンに。
ペット用ウエアも一旦水に浸し、脱水してから着せると気化熱の作用によって涼しくなります。サーキュレーターや扇風機で風を当ててあげると効果が上がります。
- 飲み水には氷を。
-
- 服を一旦、水に浸して絞ってから着せると気化熱で涼しく感じます。
-
室内温度を下げる
暑いと、ついクーラー(冷房)に頼りがちですが、人も犬も外気温との差は5℃までが体に負担が少ないと言われています。そうは言っても、外気が36℃もある場合、5℃差し引いても31℃です。冷房の理想温度と言われる28℃を超えており、犬の方が参ってしまいそうです。
湿度の高さから来る暑さの場合は除湿をしましょう室内温度を少しでも下げるには、
・家の周囲に打ち水をする
・直射日光を遮る
(雨戸、遮光カーテン、すだれ、よしず、オーニングなど)
・除湿する
があります。
湿度の高さから来る暑さの場合は除湿をしましょう。
湿度を押さえるだけでもかなり楽になります。
近年はグリーンカーテンと呼ばれる、蔓(つる)性の植物を植える方法も注目されています。
花の美しさを楽しめるアサガオや、簡単に収穫できるゴーヤが人気を集めており、栽培セットも販売されています。
植物が呼吸する際の蒸散作用で周囲の温度が下がることが立証されており、安定した効果が期待できます。足元にはグランドカバーと呼ばれる丈の短い植物を植えるのも照り返しの防止になります。
室内で過ごす犬
室内で過ごす犬はエアコン(冷房)の効かせ過ぎに注意しましょう。老犬、仔犬、療養中の犬は外気との極端な温度差に体がついていけず、体調を崩すことがあります。
直接冷風が当たる場所を避け、アイスジェルマットやクールジェルマット、アルミプレートなどで、犬が本来取る行動の”土を掘って腹部を冷やす”手伝いをしてあげましょう。
タライや簡易プールに水を入れておくのも良いでしょう。水遊びの好きな子なら、中で浸かったり、水をかき出したりして遊んでくれます。