原因
狂犬病ウイルス(ラブドウイルス)
多くは狂犬病に感染した動物に咬まれることによって感染します。日本では心配ありませんが、国外では野生動物(コウモリやアライグマ、キツネ等)に接触して感染することがあります。
症状
- 前駆症状期
- 鬱の状態になったかのように物陰にかくれる。沈鬱状態。
- 狂躁期
- 攻撃性が強く、辺り構わず噛みつき、わけもなく吠えまくる。
突然攻撃的になったり孤独を好んだりし、破壊行動がよく見られる。口から大量のよだれを流す。 - 麻痺期
- 距離感がつかめなくなる。筋肉の痙攣、異常な歩行。嚥下麻痺から物を飲み込めなくなる。
発症した動物は7−10日以内に100%死亡します。
狂犬病を hydrophobia(恐水症)と呼ぶ事があります。水を見ると怖がって逃げる。酷い場合は水を見ただけで痙攣する、という病気です。これは嚥下麻痺から水を飲み込めなくなり、水を飲む度に気管に水が入るために窒息しそうになりかなり苦しい思いを繰り返すために、最後には水を見ただけで怖がるという理由からついた名前です。
狂犬病は現在でも毎年数万の人が死んでいるので、海外では侮れない病気です。
診断法
脳細胞の病理検査
死んだ動物の神経組織の直接免疫傾向抗体検査
いずれも死亡してからでないと確定診断できません。
治療法
なし
狂犬病かもしれない犬に咬まれて感染成立!となってから発症するまでは何日間かの時間があります。
発症前に何度もワクチン接種をすると発症をまぬがれることもあるそうです。
予防法
狂犬病ワクチン
現在、国内では愛犬への狂犬病ワクチン接種は飼い主の義務となっています。
猫であっても海外へ渡航する時や帰国時に、狂犬病ワクチン接種を義務付けられることがあります。