マダニ  

外部寄生虫のひとつ、マダニ。マダニは草木の茂る場所で宿主となる動物が通過するのをひっそりと待ち受けています。吸血後の体重は吸血前に比べて100〜200倍にもなることがあるので、耳や顔面にぶら下がっている小粒の納豆大のマダニを肉眼で確認することが可能です。マダニの口器は皮膚に深く差し込まれ、接着剤の働きをする物質を分泌することによって固定されるので、容易に取り除くことができません。

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目次

    マダニに関する猫の病気

    <ヘモバルトネラ>
    血液に寄生するリケッチア(ウイルスよりは大きく細菌よりは小さい微生物)です。貧血や黄疸・発熱などの症状を引き起こします。

    人への感染

    マダニ咬症、およびマダニが媒介する病原体により、発熱や関節炎などの症状を示すライム病に感染する危険があります。
    ※一般に、マダニによる疾病伝播の危険性は、付着後48時間以内では低いと考えられています。

    マダニの吸血方法

    葉の先端に手を広げて動物が通るのを待ちかまえています。熱や炭酸ガスを感知するようです。
    最もよくダニが寄生する部位はまぶたの縁の、毛のない部分です。次いで耳の裏が多いです。
    付着したダニは初めはチョロチョロとしか血液を吸いません。2週間ほどちょろちょろと吸って最後の数日でイッキ食い(吸い)をします。目に見えて大きくなるのはこの最後の数日です。腹一杯になって卵に栄養をもらったら勝手にポロリと動物から落っこちて数日後に産卵します。

    症状

    多数寄生すると貧血を起こすことがあります。刺された部位が皮膚炎を起こして腫れることも多いです。

    治療

    マダニは給血時に顔を皮膚に突っ込んでボンドのようなもので固定しています。これがなかなか強力で並大抵の事では取れません。
    無理に引っ張ると胴体と頭がちぎれ、マダニの口器が皮膚に残って4週間ほど腫れてしまうので外用薬による駆虫が有効です。
    抜くときに膨らんだ胴体部分を圧迫すると病原体が体内に入ることもあるのでお腹をもってはいけません。

    予防

    滴下タイプの薬が主流になってきています。頸の付け根に薬をつけると1ヶ月の間はダニが付着しても勝手に死ぬというものです。月に1度、定期的に使用します。
    ノミとり首輪でも有効なものがありますが、中毒を起こす犬猫が多く、現在はあまり人気がありません。

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