
洗濯物は、できれば外に干したいもの。ですが、建物の立地、花粉や梅雨の影響など、様々な理由から私たちは「部屋干し」をしなければなりません。今回は、気持よく部屋干しするために大切な基礎知識とコツをご紹介します。
部屋干しの嫌な臭いが発生する理由とは?

部屋干しで発生する嫌な臭いに悩まされている人も多いのではないでしょうか。ここではまず、部屋干しによる嫌な臭い、その発生メカニズムを理解しましょう。
実は、どんなに洗濯をしても、洗濯後には雑菌が残ってしまいます。その洗濯物を太陽の下で乾かせば、日光で殺菌され嫌な臭いの原因が減りますが、太陽光が当たらず風通しも悪い部屋の中では、逆に雑菌が増えてしまい「生乾きのような嫌な臭い」が残ってしまうのです。
特に、次のような場合、部屋干しした時に嫌な臭いが発生しやすくなります。
- 洗濯機にたくさんの洗濯物を詰め込んで洗う
- 洗濯機の掃除をしていない
- 風通しの悪い環境で洗濯物を干している
- しっかり脱水ができていない
- お風呂の残り湯ですすぎ洗いを行っている
いかがですか?思い当たることがある方は、一度、洗濯の方法を見なおしてみるといいでしょう。
部屋干しの嫌な臭いを防ぐためのコツ

では、部屋干しで嫌な臭いを発生させないためにはどうしたらいいのでしょうか。おすすめのコツをご紹介します。
洗濯前
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ポイント1
洗濯機が汚れている場合や、長らく洗濯機の掃除をしていない場合は、まず洗濯機を綺麗にするところから始めましょう。洗濯槽用の洗剤で洗濯槽の汚れを落とします。洗濯機の清掃は3ヶ月に1度が目安です。
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ポイント2
雨や汗で濡れた衣類やバスタオルなどを放置してはいけません。長時間湿ったままにしておくと、雑菌が大量に繁殖し、洗濯しても多くの雑菌が残ってしまいます。なるべく早く洗いましょう。
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ポイント3
洗濯をする前から洗濯物の臭いが気になる場合は、50度以上のお湯に浸し衣料用(酸素系)漂白剤を加え、殺菌をしてから洗濯をしましょう。
※衣類の種類によっては漂白剤を使用できない場合がございます。漂白剤の注意書きをよく読んでお使いください。
洗濯時
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ポイント1
洗濯機に入れる洗濯物の量は8分目くらいに抑え、たくさんの洗濯物がある場合には、分けて洗うなどの工夫をしましょう。また、風呂の残り湯を使う場合は、フィルター付き風呂水ポンプや、ふろ水クリーンなどの対策グッズで清潔を保つ工夫をしましょう。但しすすぎ洗いには水道水を使用しましょう。
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ポイント2
脱水が甘いと、洗濯物が乾きにくくなります。脱水の時間を調整できるようなら、脱水時間を長めに設定することも嫌な臭いを防ぐ方法になります。(シワをつけたくないシャツ類や傷みやすい衣類は避けてください。)また、柔軟剤を使うと、水切れがよくなります。
乾燥時

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ポイント1
干す際には、洗濯物の間隔をあけるようにします。部屋が高温多湿だと、雑菌が増えやすいので、部屋の換気もよくするのがおすすめです。
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ポイント2
浴室乾燥機がある場合は、浴室に干すのも1つの手です。その場合は、入浴直後に干すのではなく、十分に浴室の湿度を下げてから、洗濯物を干すようにしてください。
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ポイント3
梅雨の時期なら、エアコンの除湿モードを使ったり、除湿機を使ってもいいでしょう。扇風機やサーキュレーターなどで風を当てるだけでも効果的です。部屋干しの臭いは、湿った状態が長引くことで発生しますので、とにかく風通しを良くして、乾燥時間を短縮する工夫が大切です。
お助け便利アイテムで「嫌な部屋干しの臭い」を防ぐ
ここでは、部屋干しの臭い防止に役立つ、お助け便利アイテムをご紹介します。便利なアイテムで効率よく、カラッと気持ちよく洗濯物を乾かしましょう。
室内干し用の物干しアイテムを使う
洗濯物を効率的に乾かすことができる便利な室内物干しが多数販売されています。タオルハンガーやパラソル型など用途やライフスタイルに合わせて使いやすい形状のものを選びましょう。最近では、窓枠に合わせて突っ張り棒で設置できる物干しもあります。
短時間で乾燥させることが重要
洗濯物が湿っている時間が長ければ長いほど、嫌な臭いが発生しやすくなるので、部屋干しでは短時間で乾燥させることが重要な課題になります。
そんな時に役立つのが、扇風機やサーキュレーター、除湿機などです。部屋干しの際に利用すれば、水分が早く蒸発するので、臭いが発生するのを防いでくれます。
除湿機やサーキュレーターで、春夏秋冬どの季節もカラリと部屋干し
屋内と屋外の環境の違いは、太陽光が届くか届かないかだけでなく、風通しの違いもあります。夏の強い日差しの下であれば、大抵の洗濯物は短時間で乾いてしまいます。しかし、夏の室内は湿度が高いうえに風が吹かないため、長時間かかる場合が多いです。
そこで、除湿機とサーキュレーターを同時に使用すれば、除湿と空気の循環により、衣類の乾燥時間が大幅に短くなります。最近では、除湿機とサーキュレーターを一体化した衣類乾燥除湿機というアイテムも登場しています。
また、冬は空気が乾燥しているので、すぐに洗濯物が乾くような気がしてしまうものです。ところが実際は、気温が低いため洗濯物の水分が蒸発しにくく、乾きにくい状態になっているのです。
気温が低いときには特に、温めた風を送る衣類乾燥機を利用することで、湿った洗濯物の水分が蒸発しやすくなり乾燥時間を大幅に短縮できます。また、窓や壁の結露の心配なく、洗濯物を部屋干しすることができます。
自宅に衣類乾燥除湿機がなければ、サーキュレーターを利用するのも効果があります。エアコンとサーキュレーターを利用することで、部屋の空気が循環し、洗濯物の乾燥効率は大幅にアップ。部屋干しで嫌な臭いを防ぐには、とにかく短時間で乾燥させることが重要ですので、これらの便利アイテムを利用しながら、賢く部屋干しをしましょう。