日照りや乾燥に強く、肥料も少量しか必要ないサツマイモ。つくりやすく、初心者にオススメの野菜です。また、ビタミンB1・Cを豊富に含み、食物繊維もたっぷり!「焼きイモ」や「イモがゆ」「大学イモ」のほか、天ぷらや煮物など美味しい料理も色々です。プランターでもツルを支柱に誘引すれば、場所をとらずに大きなイモが収穫できます。
定植 5月〜6月上旬
なるべく茎が太く、葉が5〜6枚ついている苗を購入します。
苗を買ったら、その日のうちに定植します。植え付け後、元肥を施します。
【ポイント】
苗がしおれていたら、水揚げします。
サツマイモのコツ1 容器
土量の多い深型の容器を使います。大きなプランターや「土のう袋」などを用いてください。用土は古い土でもかまいません。
<プランターサイズと株数>
■ベジタブルプランター650深型
(幅約65×奥行約45×高さ約38cm)
株数:2株
土容量:40L 空気のちからで野菜をおいしく!お花もイキイキ!バツグンの通気性で根も茎もぐんぐん育ちます。
サツマイモのコツ2 定植
地温が15度を越える5月上旬以降に定植します。 長い苗は「水平植え」、短い苗は「斜め植え」が適しています。 <ベジタブルプランター><ジャンボプランター>は1条植えです。
長い苗:水平植え
短い苗:斜め植え
※「斜め植え」の場合は、「水平植え」の半分間隔で倍数の苗を植えます。
容器に土を多めに入れ、深さ5cmほどツルを埋めます。この際、葉は地上に出しておきます。 あまり深く植えるとイモがつきにくくなるので、注意しましょう(浅いほど良いです)。 乾燥させないよう、定植後10日間は毎日水やりしてください。
肥料・水やり 6月下旬〜9月
以後20日ごとに2回、条溝施肥します。
【ポイント】
サツマイモは多肥を嫌うので、肥料は少なめを心がけます。葉の色が黄色くなっているようなら、液肥を与えてください。
支柱にツルを誘引します。場所に余裕があれば、地面を這わせてもかまいません。
サツマイモのコツ3 誘引
ツルは「地這い」もできますが、支柱などに誘引する「立ち作り」がオススメです。受光量が多くなるので、ツルは短くてもガッチリと育ち、大きなイモが収穫できます。
ツルには自分で巻きつく力がありません。支柱に巻いて、誘引ヒモで固定してやりましょう。
ベランダのフェンスに 誘引させてもOKです。
全2サイズ トマトやキュウリなど、コンテナ家庭菜園を楽しむのに便利なスチール製のトレリスです。
収穫 10月
葉が枯れ始めたら、収穫します。
霜が降りるとイモが腐ってしまうので、収穫の時期を逃さないよう注意してください。
【ポイント】
ツルを切り取ってから、イモを傷つけないよう慎重に掘ります。
※上岡先生の「プランター菜園のコツ」に掲載されている写真等は、上岡先生が自宅屋上で育てた野菜を撮影したものです。
※栽培スケジュールは、兵庫県明石市が基準となっていますので、皆さんのお住まいの地域に合わせて栽培時期を調整してください。
上岡先生プロフィール

上岡 誉富(うえおか たかよし)
園芸研究家。愛媛県出身、現在は兵庫県在住。農林水産省園芸試験場勤務を経て、兵庫県農業試験場淡路・宝塚分場長で退職。その後、園芸相談などを勤めながら園芸研究家として活躍。(株)タキイ種苗「園芸新知識 野菜号増刊 野菜ガイド」で執筆中。自宅でも野菜づくりを実践しており、屋上でプランター菜園を始めて15年以上。
著書
『かんたん!プランター菜園のコツのコツ〜上岡流 写真図解でわかる逸品づくり(農文協)〜』
プランターでの野菜栽培の基礎の基礎から48種の野菜の作り方までが、分かりやすく豊富な写真と図で解説。上岡先生のプランター野菜づくりのコツをもっと知りたい時はこの本を!