スイカには素早くエネルギーに変わるブドウ糖や果糖のほか、ビタミン・ミネラルがバランスよく含まれ、夏バテの体にはもってこい! 栽培する容器は選ばず、土も標準でOK。プランターでは「紅しずく」や黄肉の「ニューこだま」など小玉種がつくりやすくてオススメです。 ツルを這わせるスペースがなくても、支柱を立てれば大丈夫!日当たりのよい場所で育てましょう。
種まき 3月中旬〜4月上旬
ポリポットに2粒ずつタネを蒔き、保温しながら育て1本に間引きます。
スイカのコツ1 種のまき方
タネまき時期は3月下旬から4月の上旬です。遅まきは収穫時期が真夏になってしまい、樹が夏バテしてしまうので避けてください。市販苗を購入する場合は病気に強い接木苗を選びましょう。
<プランターサイズと株数&肥料>
■レリーフプランター650
(幅約65.3×奥行約24.5×高さ約18.5cm)
株数:2株
肥料:20g
■ベジタブルポット9号
(約直径30.1×高さ25.7 底サイズ約直径:23.3m)
株数:2株
肥料:15g
全6サイズ 全2色 水はけをよくするスノコ付 テラコッタ調の模様入りプランターです。
定植 4月中旬
本葉が3〜4枚になったら、株間23〜30cmに定植します。
スイカのコツ2 整枝・誘引
土の量が多くツルを這わせるスペースがあれば、親ヅルは本葉5枚で摘心。子ヅルを2本のばし、15〜20節の雌花に人工授粉して1果ずつ実らせます。 ツルは自由にのばしてやりましょう。
土の量が少ない9号鉢なら2株が適当。 親ヅルは摘心せずに、支柱を立ててツルを巻くように誘引してやります。 10〜15節につく雌花を人工授粉します。
肥料 5月
追肥します。
【ポイント】
定植時に元肥を条溝施肥し、以後は20日おきに2回追肥(条溝)します。
人工授粉 6月
人工授粉を行います。
【ポイント】
雄花の花粉は数時間の命。朝10時までに、その日咲いた雄花の花粉を雌花に付けます。
授粉した日付を書いたラベルを付けておくと、収穫時期が分かりやすくなります。
収穫 7月
授粉から35日で収穫します。
スイカのコツ3 果実の保護
地這いの場合は湿気で果実が腐ってしまうのを防ぐため、敷きワラや発砲スチロールなどで座布団を作ってやります。立ち作りは落下防止にネットで果実をつるしておきます。 子ヅル(2本仕立てなら孫ヅル)は授粉が済むまでは取ってください。
※上岡先生の「プランター菜園のコツ」に掲載されている写真等は、上岡先生が自宅屋上で育てた野菜を撮影したものです。
※栽培スケジュールは、兵庫県明石市が基準となっていますので、皆さんのお住まいの地域に合わせて栽培時期を調整してください。
上岡先生プロフィール

上岡 誉富(うえおか たかよし)
園芸研究家。愛媛県出身、現在は兵庫県在住。農林水産省園芸試験場勤務を経て、兵庫県農業試験場淡路・宝塚分場長で退職。その後、園芸相談などを勤めながら園芸研究家として活躍。(株)タキイ種苗「園芸新知識 野菜号増刊 野菜ガイド」で執筆中。自宅でも野菜づくりを実践しており、屋上でプランター菜園を始めて15年以上。
著書
『かんたん!プランター菜園のコツのコツ〜上岡流 写真図解でわかる逸品づくり(農文協)〜』
プランターでの野菜栽培の基礎の基礎から48種の野菜の作り方までが、分かりやすく豊富な写真と図で解説。上岡先生のプランター野菜づくりのコツをもっと知りたい時はこの本を!