第11回:肥料の施し方

今回は実際に肥料を与える方法について、詳しく説明します。
病害虫を寄せ付けない丈夫な株を育てるために、適切な時期に正しい方法で肥料を施しましょう。

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目次

1.肥料の与え方の違い

肥料の与え方には「元肥」と「追肥」という2つの方法があります。
1度に肥料を与え過ぎると、根が傷む「肥料やけ(肥やけ)」が現れる恐れがあるので、数回に分けて与えるのが基本です。

元肥

タネまきや苗の定植前、土づくりの際にあらかじめ肥料を土に混ぜておく方法。

追肥

植物の生長過程で、生長具合を見ながら肥料を追加する方法。
追加する量とタイミングはそれぞれの野菜によって異なる。

2.元肥の施し方

畑全体に肥料をばらまき土とよく混ぜる「全面施肥」と、定植場所に穴や溝を掘り、その溝の底に肥料を施す「溝施肥」という、2つの方法があります。
キュウリ、カボチャ、イチゴ、ホウレンソウなどの根が浅く張る野菜には「全面施肥」が適しています。また、トマト、ナス、ハクサイなどのように根が深くしっかり張る野菜には「溝施肥」がよいでしょう。

【全面施肥】

1.畑全面に苦土石灰をまき、クワなどでよく耕し土壌の酸度を矯正する。こんもりと盛り土をした状態にして1ヶ月ほど雨風にさらしておく。

2. 盛り土を平らにならす。

3.有機質肥料や化成肥料を畑全体にばらまき、土とよく混ぜて深く耕す。耕運機があればベスト。無ければスコップなどで深く天地を返しながら耕す。

4.畝や列を作る。

【溝施肥】

1.と同様に土壌の酸度を矯正する。

2. 土壌の定植場所に苗を植えつけるための穴や溝を20〜30cmの深さで掘る。

3.穴や溝の底に肥料を入れ、その上に土をかける。
プランターに苗を植えつける場合は、育苗ポットの高さと定植場所の土の高さがそろうよう土を入れる。

3.追肥の施し方

追肥はそれぞれの野菜の栽培法を確認し、生育に応じて適宜施します。
最初の追肥は株元近くに施し、2回目以降は株からだんだんと離して施します。追肥したあとは、中耕したり軽く土をかぶせてなじませます。

ワンポイント

【根の太い野菜は株間に元肥を!】
ダイコンやニンジンなどの根が太くなる野菜は、株の下に元肥があると根が二股になることがあります。株間に溝を掘って元肥を施すようにしましょう。

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