第3回:水やり

野菜が大きくなるのになくてはならないもののひとつ、それは水分補給です。

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目次

「水やり3年」と言われるほど、水やりは簡単そうに見えて実は意外と奥の深い作業なんです。
やり過ぎても根を傷めたり、腐らせてしまうことになりかねないし、乾き過ぎても枯れさせてしまう原因になります。重要なのは、日々野菜の生長や土の乾き具合を観察して、適切なタイミングで適度な量を与えることです。特にプランター栽培は、乾燥しやすいので気をつけましょう。そんな、奥の深い水やりの仕方をお勉強しましょう。

1.水やりの基本

いつ水やりをすればいい?

基本は1日1回、早朝にたっぷりと与えます。
植物は、午前中に盛んに光合成を行うので、活動をし始める朝8時ごろに与えるのが良いです。プランターや鉢で育てている場合は、プランターの底から水が流れ出てくるくらいたっぷりと、全体的に与えましょう。受け皿を使っている場合は、受け皿の水は捨てます。

どれくらい乾いたら?

土によっても乾燥度が違いますが、基本は土の表面の深さ1センチぐらいの部分が白く乾いたら、水のやりどきです。育てる植物によっても、水が多く必要なものとそうでないものがあるので、ひとつひとつよく観察して水切れが早いものを見つけることが大切です。また、ベランダでは、強い風の吹いた日は想像以上に土が乾くので、たっぷりと水やりをしましょう。

夏の水やりのコツ

1で、「1日1回たっぷり」が基本と言いましたが、それでも夏になると午後に土が乾ききって、しおれてしまうことがあります。夕方になって、しおれ具合が回復するようであれば翌朝まで待って通常どおり水やりをします。
もし、回復しないようであれば夕方涼しくなったころに葉水をかけます。炎天下のなか水をたっぷりやると、土の中の水温が上昇し鉢の中が蒸し風呂状態になり根が腐ってしまうので、夕方涼しくなったころ、葉水をかけること、この2点が非常に重要です。

2.生長過程にあった水のやり方

人間が、赤ちゃんのころと育ち盛りの高校生ぐらいのころとで食欲が全く違うのと同様に植物も種をまいた直後から植え付けまでの育苗期と、どんどん葉や茎が大きくなる生長期とでは水のやり方も違ってきます。

【育苗期】

種が流れてしまったり、幼い苗が傷んでしまうことがあるので、この時期は水の勢いを抑えることがポイントです。じょうろのハス口を上向きにして、やさしく水をまきましょう。
また、発芽するまではとにかく水を切らさないようにしましょう。発芽後の生育初期は葉が小さく蒸発量も少ないので、少し控えめにかけた方が根の張りがよくなります。

【生長期】

葉や根をどんどん大きく伸ばす生長期に入ると、大量に水が必要になります。表面の土が乾いたら、じょうろのハス口を下向きにして、株元にたっぷりと与えます。葉が大きく茂っている場合には、葉を持ち上げてきちんと株元にかかるように水やりしましょう。

ワンポイント

【ハス口の向きや、穴のサイズで変わる水流】
じょうろの先端についている、注ぎ口のことを「ハス口」と言います。
ハス口の大きさや形などで水の勢いが変わります。ハス口は、じょうろでもっとも大切な部分です。これがないと、水圧が強くなり土に勢いよく水がかかって土が陥没してしまうことがあります。ハス口の大きさや向き、ふくらみ加減、穴の大きさなどで水の勢いが変わるので、植物の生育状態によって水流や量を調整するためはす口をうまく使いこなしましょう。
ハス口を上向きにすると水圧が弱まり、やさしい穏やかな水流で出ます。種まき直後は、種が流れないように上向きで水やりします。逆に、下向きにすると勢い良くたくさん出ます。

また、ハス口の穴のサイズでも水流が違うので、購入時には注意しましょう。育苗中は株も、根の張りも弱いので水やりの際はハス口の穴の小さいじょうろを使いましょう。

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