パンジーとビオラの違い・その歴史
パンジーとビオラの先祖は野生の「三色スミレ」。
この「三色スミレ」が品種改良などを施され、園芸種として誕生したのは18世紀半ばのイギリスといわれています。
さて、パンジーとビオラはよくセットで扱われますが、その違いは一体何でしょうか?
・花の大きさが違う。
・ビオラはパンジーよりも原種のスミレに近い。
・ビオラはパンジーよりも丈夫。
・パンジーはビオラよりも花期が短い。
・パンジーは1年草・2年草で扱われることが多いが、ビオラは多年草で扱われることが多い。
というのが主な違いのようです。
パンジーとビオラの花の大きさ
このふたつは単に大きさだけで分けられる場合もあるようです。
下にあげたのは、おおよその大きさの区別です。
パンジー | ビオラ | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
超巨大輪 | 巨大輪 | 大輪 | 中輪 | 小輪 | 極小輪 | ||||
花の直径(cm) | 10 | 9 | 8 | 7 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 |
花の模様
花びらや模様の違いもたくさんあります。花びらの色もたくさんあるので、選ぶのに困ってしまいそう…。
パンジーの名前の由来はフランス語の「パンセ(思索)」という単語から。なんでも花が「考えている人の顔に見えた」そうです。
【単色】
花びらが1色のもの
【ぼかし(シェード)】
花びらの色が濃淡のグラデーションを持っているもの
【複色(バイカラー)】
花びらが2色からなるもの
【単色ブロッチ】
花びらの色が1色で花芯にブロッチ(目)が入っているもの
【複色ブロッチ】
花びらのいろが2色からなり、花芯にブロッチ(目)が入っているもの
【その他(模様の入り方などが特殊なもの)】
花びらの形が変わっていたり、模様の入り方が特殊なもの
よい苗の見分け方
植え方ワンポイント(コンテナに植えるとき)
(1)
植える苗の大きさや数とコンテナの大きさを決めましょう。
ここでは、パンジー2ポットとビオラ4ポットを直径23センチのプランターに植えます。
(2)
水はけをよくするために、必ず鉢の底に小石や陶器のかけらを入れましょう。
その上から苗のポットを並べておおよそのレイアウトを確認しておきましょう。
(3)
よい苗はポットから出したときに土が白い根で覆われています。
そのまま植えるとあまり根が育たないので、少し根を崩してから植えましょう。
(4)
培養土を入れる量はプランターの端から2〜3cm下の位置まで。水やりをしたときに、土が流れ出ないようにします。
土には元肥を混ぜておきましょう。今回は肥料入りの培養土を使いました。
(5)
完成。これから育つことも考慮に入れて苗の間隔は少し広めです。
※その他注意する点
・土は通気性・保水性のよいものを使用する。
・根に直接肥料が触れると傷むので、傷まない有機質肥料を使う、もしくは直接触れないようにする。
・日当たりのよい場所で育てましょう。しかし、高温多湿になる場所は避けましょう。
・あまり暖かい時期に植えてしまうと、徒長(伸びすぎ)してしまいます。最低気温が10℃(すくなくとも15℃)を下回るまでは植えない方がよいでしょう。
育てるときに気をつけること
水やり
・乾燥に弱いので、特にコンテナは水を切らさないようにする。
特に春先は苗も乾きやすく、水が足りないと花つきも悪くなるので注意しましょう。
・花を濡らすと病気になるので、水やりは地面に近いところから行ないましょう。
・冬場の夕方・早朝に水やりをすると、株が凍る可能性があるので、避けるようにしましょう。
追肥
・花が咲いている間は、追肥として液肥を与えましょう。
1〜2週間に一度を目安に与えましょう。
花がら摘み
・しおれてきた花や葉は早めに摘み取ってしまいましょう。
病気を避けることができ、また次々と花芽が出てきます。
・花がら摘みとは花首でなく、花のついている柄を根元から引き抜くことです。
寄せ植えバリエーション
秋から春先まで、様々なバリエーションで楽しむことができます。
パンジー・コニファー・ヘリクリサム:
冬の寒さに強い組み合わせです。寒さが厳しい地域では日当たりのよい外壁沿いで管理しましょう。
ビオラ:
色とりどりのビオラをストロベリーポットで組み合わせてみましょう。
かわいらしさが演出できます。
パンジー・ビオラ・ユリオプスデージー:
ユリオプスデージーの花色をポイントにしてパンジーとビオラのバランスを取りましょう。
ビオラ・ムスカリ:
冬の終わりからムスカリがビオラを彩りはじめます。
ムスカリに合うようにビオラはピンク・紫系の色を選びましょう。
ビオラ・アネモネ・チューリップ:
早春から咲きなじめる組み合わせです。
背丈のバランスだけでなく、色のグラデーションも演出できます。