今回のトレーニングは、『Go Through』というもので、動作としては<ドアから先に出て(入って)もらい、人が来るまで待っている>というものです。基本的に出入りの際には、「Sit Stay」をさせて、人がドアの先の安全を確認して外に出すのが一般的ですが、今回のトレーニングは、人よりも先に愛犬をドアの向こう側に移動させるというものです。
買い物などの帰りで、両手に荷物とさらに愛犬のリードで手がふさがり、先に愛犬に玄関の中へ入って欲しい時などに活用することができます。
おりこう犬プロジェクト!動画deトレーニング! #15 Go Through - YouTube
Step1:ドアから出たら(入ったら)振り返るトレーニング
このトレーニングは、名前に対する反応が良いコほど上手にできます。何故なら、ドアから外に出る場合、外には様々な誘惑が待ち構えていますから名前に対する反応が良くなくては学習を成立させにくくなるからです。
まずは、ドアから出たら名前を呼ぶことを繰り返しトレーニングして、次はドアから出て名前を呼び、人が側に来るまで待っているようにトレーニングしていきます。
Step2:コマンド(言葉の合図)を教えていきましょう。
言葉の合図は、必ず結びつけたい行動よりも前に言うようにすることが基本です。今回、愛犬が行動を始めるのはドアを大きく開けた時です。ですから、それよりも前に『Go Through』とか『先に行って』などと言葉をかけてから、ドアを大きく開ける様にしましょう。
動画でもお話していますが、ドアの前では、「Sit Stay」を基本として、その後、人が出てから愛犬を連れ出すのか、それとも先に愛犬を出すのか、その状況に合わせて、飼い主さんの指示で行動が取れる様にトレーニングすることが大切です。
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長谷川 成志(Dr. Masashi Hasegawa Ph.D.)
博士(学術:動物人間関係学分野)
麻布大学獣医学研究科共同研究員
(株)Animal Life Solutions 取締役 -
アシスタントドッグ育成普及委員会(H13〜17年度 住友生命支援事業)の奨学生としてアメリカの介助犬団体Summit Assistance Dogsに留学し、Certificate of Achievementを取得。2009年10月には世界的なドッグトレーナーの資格CPDT-KAを取得。「人が犬を学び・犬が人社会のルールを学ぶ」をコンセプトに掲げた犬のしつけ方教室「スタディ・ドッグ・スクール?」を麻布大学と共同で企画、運営し、講師として活動。さらに麻布大学動物応用科学科の動物トレーニング実習にて、東日本大震災で被災犬となった犬達などの健康管理とトレーニングのサポートを行っている。
スタディ・ドッグ・スクール?