前回の『Stand』に引き続き、『Leave it』は、あまり馴染みのないコマンドかもしれません。しかし、愛犬がきちんと学習していくと、とても便利なコマンドであることに気づくでしょう。
例えば、他の犬や人を見ると吠えるコの場合、その吠える対象から意識をそらす時に活用することができます。
おりこう犬プロジェクト!動画deトレーニング! #14 - YouTube
Step1:誘惑(物)から気をそらすことを教える。
ご褒美を地面に置くか、手伝ってくれる人がいれば、持っておいてもらうのも良いでしょう。いずれにしても、そこにアクセスしようとする行動から、少しでも諦める様子が見られたら褒め言葉をかけてご褒美を与えます。
諦める様子としては
●リードの引っぱりが弱まる
●その場で座る・伏せる
●目線が他にそれる など
注意点
首輪で苦しそうな時は、体に負担がかかりにくい胴輪(ハーネス)を活用する。
誘惑物には決してアクセスさせない。(下に置いたご褒美を食べさせない)
Step2:「Leave it」言葉の合図(コマンド)を教えていきましょう。
今回は「Leave it」でトレーニングしている様子を動画でご紹介していますが、言いづらい場合は、「Leave」と短い言葉で教えるのも良いでしょう。
言葉を決めたなら、次は愛犬が誘惑(物)から気がそれ始めるタイミングで「Leave it」とコマンドを言います。そして、褒め言葉をかけてご褒美を与えていきましょう。
まずは、ご褒美と同じ物を誘惑(物)としてトレーニングし、学習してきたらオモチャや他の食べ物など様々なもので実践していき、さらに愛犬の理解を深めると良いでしょう。
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長谷川 成志(Dr. Masashi Hasegawa Ph.D.)
博士(学術:動物人間関係学分野)
麻布大学獣医学研究科共同研究員
(株)Animal Life Solutions 取締役 -
アシスタントドッグ育成普及委員会(H13〜17年度 住友生命支援事業)の奨学生としてアメリカの介助犬団体Summit Assistance Dogsに留学し、Certificate of Achievementを取得。2009年10月には世界的なドッグトレーナーの資格CPDT-KAを取得。「人が犬を学び・犬が人社会のルールを学ぶ」をコンセプトに掲げた犬のしつけ方教室「スタディ・ドッグ・スクール?」を麻布大学と共同で企画、運営し、講師として活動。さらに麻布大学動物応用科学科の動物トレーニング実習にて、東日本大震災で被災犬となった犬達などの健康管理とトレーニングのサポートを行っている。
スタディ・ドッグ・スクール?