皆さんの愛犬は、自分の『名前』を知っているでしょうか? 残念ですが、『名前』は犬にとって『音の刺激』です。つまり犬は、人の様に自分の名前を認識することができません。
日常の暮らしの中で、『名前』を呼ばれた後に食べ物がもらえたり、健康管理をされたりすることで、『名前』に対して様々な学習をしていくのです。すなわち、『名前』を呼ばれたら良い事が起こる、と愛犬が理解できれば、『名前』に対する反応は良くなり、どんな時でも飼い主さんに意識を向けられるワンちゃんになってきます。
おりこう犬プロジェクト!動画deトレーニング! #04 - YouTube
初めは、家の中でトレーニングをしていき、徐々にお散歩中や公園などでトレーニングを積んでください。他の犬や小動物など、愛犬が気になるものに向かって吠える時、吠える対象物から意識をそらすために活用することができます。
また、動画の中でも説明していますが、意識が向かないからといって『名前』を何回も呼ばないように注意してください。『名前』を呼ばれた後に、何も起きない経験を積めば積む程、『名前』という『音の刺激』は自分にとっては無関係であることを学習してしまうからです。ここで大切なのは、『名前』の後に音や動きをつけること。つまり、『名前』の後に愛犬にとって気になる事が起こる、ということも学習することで、きちんと『名前』に反応できるようになります。
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長谷川 成志(Dr. Masashi Hasegawa Ph.D.)
博士(学術:動物人間関係学分野)
麻布大学獣医学研究科共同研究員
(株)Animal Life Solutions 取締役 -
アシスタントドッグ育成普及委員会(H13〜17年度 住友生命支援事業)の奨学生としてアメリカの介助犬団体Summit Assistance Dogsに留学し、Certificate of Achievementを取得。2009年10月には世界的なドッグトレーナーの資格CPDT-KAを取得。「人が犬を学び・犬が人社会のルールを学ぶ」をコンセプトに掲げた犬のしつけ方教室「スタディ・ドッグ・スクール?」を麻布大学と共同で企画、運営し、講師として活動。さらに麻布大学動物応用科学科の動物トレーニング実習にて、東日本大震災で被災犬となった犬達などの健康管理とトレーニングのサポートを行っている。
スタディ・ドッグ・スクール?