寒くなって風邪をひきやすい季節になりました。
まわりでも風邪をひいてしまっている人はいませんか?
しかし人間にとっては一番お付き合いのある病気である『風邪』、
これは犬や猫にもあるのでしょうか…?
1.存在しない病気『風邪』
結論から言ってしまうと犬に診断名で風邪という病気は存在しません。“犬がシャンプー後湯冷めで風邪をひいた”ということは無いのです。
人が風邪をひいていて、犬にうつらないか心配する飼い主もいらっしゃいますが、人の風邪がうつる事はありません。
また、犬から風邪をうつされるということもありません。
動物からうつる風邪としてはインフルエンザがブタから感染するというのがあるくらいですね。 犬での風邪のような病気としては、ケンネルコフというものがあります。
ケンネル=犬舎 コフ=咳
繁殖している集団をケンネルと呼んだりします。伝染性が高い為、ケンネルにいる犬全てが感染し、皆で咳をすることからこの病名が付いています。
ケンネルコフの原因は多くがウィルスですが、種類が多く特定されていません。
1〜2週間咳こんで治るものから、1月以上咳が続き、目やに・青ッパナを垂らしたりする重度なものもすべて同じ病名で呼ばれます。
この点は人間の風邪という呼び名に似たところがありますね。
飛沫感染しますので咳をしている周囲の犬に高率に感染します。シャンプーカットでもらってしまったり、散歩でもらってしまったりうつる機会は結構多いです。
2.やってはいけない人間の風邪薬
<やってはいけない人間の風邪薬>
動物病院で使用される薬は大半が人間と同一ですが、唯一ほとんど使用しない薬があります。いわゆる人の風邪薬・解熱鎮痛薬の類です。
犬の場合は出血性の胃腸炎をおこす事があります。死亡例もあるほどですからくれぐれもご注意。
3.『くしゃみは』病気のはじまり?
犬のくしゃみは暖かい部屋から急に寒い所にでたり、急にうれしくて興奮したりなどでくしゃみが出ることが多いですが感染でおこることは少なく、これは病気とは関係ありません。
外気の気温差や血流量の変化が鼻の粘膜を刺激するためにくしゃみがでるんですね、アレルギー持ちの犬でくしゃみが多く出る場合もよくあります。
最後に…
実は犬の風邪という病気は存在しません。人間と同じような風邪の症状がある場合は、別の病気を疑った方がいいですので、かかりつけの動物病院などで相談してくださいね。