#12 力強いカリフラワーを木の樽に

古いウィスキー樽を加工した重厚なプランターに、存在感あるカリフラワーを2株入れました。

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目次

    秋に始める寄せ植え

    #12 力強いカリフラワーを木の樽に

    木原先生の「おいしい寄せ植え講座」

    カリフラワーの木樽仕立て

    古いウィスキー樽を加工した重厚なプランターに、存在感あるカリフラワーを2株入れました。
    寄せ植えしたのは相性のよいコンパニオンプランツと主役を引き立てるパステルカラーの花々です。

    組み合わせた植物

    • 木原先生の「おいしい寄せ植え講座」
    • 【植付けプラン】
      ※上から見た配置

      木原先生の「おいしい寄せ植え講座」
    • カリフラワー 2株
    • セージ 1株
    • パイナップルミント 2株
    • ガーリックチャイブ 2株
    • スイートアリッサム(赤紫色) 2株
    • ビオラ(紫色) 2株
    • ビオラ(黄色) 2株

    プランター&鉢サイズの目安

    今回使用したのは、古いウィスキー樽を加工して作られた木製樽半切プランター(幅90×奥行:中央26、両端:22×高さ23cm)です。

    カリフラワーを使った寄せ植えのバリエーション

    同じカリフラワーの寄せ植えでも、置き場所やプランターの種類、組み合わせる植物を変えると、印象が大きく変わります。

    木片を縦に並べてつないだだけの素朴なプランター(直径40×高さ25cm)に、カリフラワー(2株)とゼラニウム(白色1株、ピンク2株)を植え、ロマンティックな雰囲気に仕上げました。

    カリフラワーとゼラニウムの寄せ植え

    組み合わせのポイント

    • 木と鉄でできた横長のプランターには、四方八方に大きな葉を勢いよく伸ばすカリフラワーなどの大型野菜がぴったりです。
    • 主役が決まれば、あとは相性のよいコンパニオンプランツの中から、草丈の高いもの、横に株が張り出すもの、手前に垂れ下がるものを選んで配置します。 草丈の高いセージは奥の中央に入れ、斑入りの葉が明るいパイナップルミントを左右に配置。ガーリックチャイブの細い葉で動きを出します。両端には赤紫のスイートアリッサムを張り出させ、薄紫と黄のビオラで空間を埋めました。
    • ガーリックチャイブは病害虫防除、セージとパイナップルミントはモンシロチョウ除けのコンパニオンプランツです。赤紫のスイートアリッサム、黄や紫のビオラは彩りに。
    • 木原先生の「おいしい寄せ植え講座」

      カリフラワー

    • 木原先生の「おいしい寄せ植え講座」

      ビオラ

    鑑賞のポイント

    • カリフラワーの魅力は、乳白色の花蕾が丸く育ったときが一番ですが、ダイナミックに広がる葉も十分見応えがあります。寒さに向かって力強く育つ姿を見ていると、元気が湧いてきます。
    • カリフラワーとセージの葉は白灰色を帯びたグリーンなので、優しいパステルカラーの花が似合います。また、パイナップルミントの斑入りの葉は、寄せ植え全体の印象を明るくしています。

    育て方

    • ◆苗の植え付け時期:
      カリフラワー・・・9月〜10月
    • ◆収穫時期:
      カリフラワー・・・11月〜12月
    • カリフラワーのように大型になる野菜をプランターで寄せ植えする場合は、プランターの前面の縁ギリギリまで寄せて苗を植えつけましょう。根は内側へ伸びてゆきますが、地上部は外へせり出すように育つので、プランター内のスペースにゆとりが生まれ、見た目も豪華になります。
    • 追肥は10日から15日に1回行いましょう。

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    カリフラワーとブロッコリー

    ショート・エッセイ

    キャベツの仲間にはいろいろありますが、花の蕾を食べるのはカリフラワーとブロッコリーだけで、この2種はもともと同じものでした。花芽の基ができ始めて停止状態にあるものがカリフラワー、花芽ができて緑色のものがブロッコリーです。

    カリフラワーとブロッコリーの祖先種は、15世紀に東地中海地域からイタリアへ伝わり、17世紀になってフランス、ドイツ、イギリスへと広がりました。この頃は、夏採りするものをカリフラワー、冬採りするものをブロッコリーと呼んでいたそうです。現在のような軟白化したカリフラワーは、19世紀にヨーロッパでブロッコリーから改良されたものです。

    最近では、乳白色のほかに、純白・オレンジ色・紫色のものも出てきました。ちなみに、紫のものは熱湯に入れた途端にあざやかな緑に変色します。

    ◆「木原先生のおいしい寄せ植え講座」に掲載されている写真は、木原先生が自宅の庭で楽しんでいる寄せ植えを撮影したものです。

    ◆植え付けと収穫の時期は神奈川県横浜市が基準となっています。皆さんのお住まいの地域に合わせて調整してください。

    木原先生プロフィール

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    木原 ゆり子(きはら ゆりこ)
    京都生まれ。(財)木原生物学研究所勤務を経て、木原記念横浜生命科学振興財団理事。神奈川県在住。自宅の庭に来るリスや野鳥や虫を友に花と野菜を栽培しながら、動植物に関するエッセイを各誌に執筆。
    著書に「花もコンパニオンプランツも楽しむ〜オーガニック野菜の寄せ植え」(文化出版局)がある。
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