#10 麻袋を使ったカントリースタイルのジャガイモ栽培

ダイコンといっても深い土の必要なダイコンではなく、浅い土でも手軽に栽培できる葉ダイコンとマリーゴールドの寄せ植えです。

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目次

    夏に始める寄せ植え

    #10 麻袋を使ったカントリースタイルのジャガイモ栽培

    木原先生の「おいしい寄せ植え講座」

    ジャガイモの袋栽培

    畑がなくても、大型の深鉢がなくても、袋栽培でイモ掘りが楽しめます。たった1株からでも7〜8個のジャガイモが収穫できるのです。

    組み合わせた植物

    • 木原先生の「おいしい寄せ植え講座」
    • 【植付けプラン】
      ※上から見た配置

      木原先生の「おいしい寄せ植え講座」
    • ジャガイモ 1株
    • フレンチ・マリーゴールド 3株

    冷涼な地域ならば、8月下旬から秋ジャガイモの栽培が始められます。
    ただし、近年は異常気象が続いて昔の栽培暦どおりには行かないので、栽培条件が合わなければ来年の2月下旬から始めましょう。

    プランター&鉢サイズの目安

    今回は、大豆輸送用の袋(幅60x深さ90cm)を使いました。
    口を折り返して深さ50cmくらいにします。

    組み合わせのポイント

    • ジャガイモの栽培期間は長く、日照を好みます。袋を使う時は置き場所をよく考えて決めましょう。芽が出たあとに袋ごと持ち上げたり、動かそうとすると、土がくずれて茎も根も切れてしまいます。
    • フレンチ・マリーゴールドは、根菜類の強力なコンパニオンプランツです。 プランター栽培でも土を再利用する場合は、ネコブセンチュウやネグサレセンチュウが発生することがあります。 リサイクルの土にはマリーゴールドを寄せ植えすると被害が抑えられます。
    木原先生の「おいしい寄せ植え講座」

    鑑賞のポイント

    • 袋栽培は袋が決め手です。長期間の栽培に耐えるように丈夫で、センスのよいものを選びます。傍にお気に入りのガーデニングツールなどを並べてカントリースタイルを演出してみましょう。
    • ジャガイモとマリーゴールドは、虫除けの実益と見た目の美しさを両立させた組み合わせです。

    育て方

    • 植えつけ時期:8月末〜9月上旬、2月下旬〜3月下旬
    • 収穫時期(ジャガイモ):11月中旬〜12月上旬、6月
    • ジャガイモは春に植えつけるのが一般的ですが、冷涼な地域では、8月末から9月上旬に植えて11月中旬以降に収穫できる秋ジャガイモが作れます。
    • ジャガイモの芽かきをする時は、株元の土をしっかり押さえながら抜き取ります。抜き取る時は中ぐらいのものを2〜3本残すようにします。大きくて立派なものだけを残すと、立派なイモもできますがあとは小さいものばかりになります。
    • 芽かきのあと、袋の口をひと折り分伸ばして3cm位増し土をします。同時に追肥も忘れずに。

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    袋栽培の楽しみ

    ショート・エッセイ

    袋栽培は、長い根を持つ根菜類や大型の果菜類に適しています。袋の口を折り曲げたり、伸ばしたりすることで土の分量を加減することができるからです。
    わざわざ袋を買わなくても培養土や腐葉土の袋を再利用して手軽に始めることもできますが、袋に印刷された派手な文字や絵柄がやはり気になります。
    そこで、コーヒー豆や大豆の袋のリサイクルはいかがでしょうか。麻袋特有の素朴な雰囲気がカントリー風で素敵です。コーヒー豆の袋には「CAFE DO BRASIL」 などとプリントされているのもあり、おしゃれです。これならウッドデッキでもベランダでも、イモ掘りする日まで楽しく眺めることができるでしょう。

    ◆「木原先生のおいしい寄せ植え講座」に掲載されている写真は、木原先生が自宅の庭で楽しんでいる寄せ植えを撮影したものです。

    ◆植え付けと収穫の時期は神奈川県横浜市が基準となっています。皆さんのお住まいの地域に合わせて調整してください。

    木原先生プロフィール

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    木原 ゆり子(きはら ゆりこ)
    京都生まれ。(財)木原生物学研究所勤務を経て、木原記念横浜生命科学振興財団理事。神奈川県在住。自宅の庭に来るリスや野鳥や虫を友に花と野菜を栽培しながら、動植物に関するエッセイを各誌に執筆。
    著書に「花もコンパニオンプランツも楽しむ〜オーガニック野菜の寄せ植え」(文化出版局)がある。
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