初夏に始める寄せ植え
#01 トマトとバジルはベストパートナー

ミニトマトのトレリス仕立て
トマトとバジルは寄せ植えにも料理にも相性のよいコンパニオンプランツです。夏から秋までサラダ料理に、食べておいしく見て美しい、花も実もある寄せ植えです。
組み合わせた植物
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【植付けプラン】
※上から見た配置
- ミニトマト 2株
- スイートバジル 3株
- ジニア(白色) 1株
- ジニア(淡いオレンジ色) 1株
- ジニア(オレンジ色) 1株
トマトと相性のよいコンパニオンプランツには、バジルのほかにニンジンやレモンバームなどが知られています。
花はマリーゴールド、ナスタチウム、カレンデュラ(金盞花)などがおすすめ。
プランター&鉢サイズの目安
今回使用したのは、木製プランター(直径40×高さ45cm)です。
組み合わせのポイント
- トマトと一緒にスィートバジルを植えると、トマトの生育をよくし、風味を増すといいます。手前には害虫を遠ざける効果があるというジニアの花を入れました。
- 無農薬で味の濃いトマト作りを目指すなら、ミニトマトがおすすめです。草丈を高くしたくない場合は、ハンギングバスケットや小さい鉢に向く草丈の低い品種を選ぶとよいでしょう。
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スイートバジル
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ジニア
鑑賞のポイント
- トマトは2m位に伸びるので、支えが必要です。デザインの美しいスパイラルの支柱やトレリスなどを使って形よく仕立てると、秋遅くまで観賞しながら収穫が楽しめます。
- ミニトマトの真っ赤な実が主役ですから、ジニアの花は色数を控えて白からオレンジの同系色でまとめました。スィートバジルは緑葉だけでなく、アクセントに紫葉のダークオパール・バジルを加えてもよいでしょう。
育て方
- 植付け時期:4〜5月
- 収穫時期(ミニトマト・バジル):7〜9月
- トマトは葉のつけ根から次々にわき芽が出てくるので、出るたびにかき取り、主幹だけ伸ばします。取り遅れると込み合った枝葉に養分を取られて小さな実しか収穫できなくなります。
- トマトは南米アンデス原産なので雨が嫌いです。ベランダ栽培では、陽あたりのよい軒下などで育てましょう。
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コンパニオン・プランツって?

コンパニオンプランツとは、近くで植えると生育がよくなったり、病気を防いだり、害虫を防除したりする相性のよい植物のことで、マリーゴールド、ナスタチウム、ネギ類など、ハーブの仲間がよく使われます。
効果については、まだ科学的に証明されていないことがたくさんあり、化学薬品のように劇的に効くわけではありませんが、先人の知恵や経験に学び、欧米のリポートを参考にしながら、環境に負荷をかけない栽培方法として、特に家庭菜園では積極的に試してみたいものです。
◆「木原先生のおいしい寄せ植え講座」に掲載されている写真は、木原先生が自宅の庭で楽しんでいる寄せ植えを撮影したものです。
◆植え付けと収穫の時期は神奈川県横浜市が基準となっています。皆さんのお住まいの地域に合わせて調整してください。
木原先生プロフィール
- 木原 ゆり子(きはら ゆりこ)
- 京都生まれ。(財)木原生物学研究所勤務を経て、木原記念横浜生命科学振興財団理事。神奈川県在住。自宅の庭に来るリスや野鳥や虫を友に花と野菜を栽培しながら、動植物に関するエッセイを各誌に執筆。
著書に「花もコンパニオンプランツも楽しむ〜オーガニック野菜の寄せ植え」(文化出版局)がある。
