第5回:支柱立て

無事に苗の定植も終えて、株が育ってくるとつる性の野菜や、実をつける野菜には支柱立ての作業が必要になってきます。
でも、どんな野菜に支柱が必要で、どんな風に立てればよいのでしょうか?そんな支柱の必要性や立て方をお勉強しましょう。

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目次

1.支柱が必要な野菜

支柱はキュウリやゴーヤなどのウリ類やエンドウやインゲンなどのマメ類といったつる性の野菜と、トマト、ナス、ピーマンなどといった実をつける野菜で行います。
つる性の野菜は、つるを這わせて生長を促進するため、実をつける野菜は実をつけたときにその重みで倒れてしまう可能性があるからです。

2.支柱の効果

では、それらの野菜に支柱を立てて誘引することで、どんな効果があるのでしょうか?

【効果1】

株と株にある程度の距離が保たれ、密生しないので病害虫の発生が少ない。また、その防除がしやすい。

【効果2】

風害などの影響を受けにくく、畑を立体的に使えるので日の当たりがよく支柱を立てないときに比べて収穫量が多くなる。

【効果3】

収穫が簡単になる。

3.支柱はいつ立てるべき?

支柱を立てるタイミングは、その野菜によって違います。

苗の定植前にまず定植場支柱を立て、支柱を立てたあとに植え穴を掘って定植するものもあれば、苗を植えつけたあと所に茎が伸び始めてから支柱を立てるもの、畑に直まきして双葉が出たころ早々に立てるものなどさまざまです。

これから育てようとする野菜の性質を良く理解し育て方などを参考に、その野菜に適したタイミングで支柱を立てましょう。

4.支柱の立て方

支柱の立て方にはさまざまな種類がありますが、「直立式」と「合掌式」の2種類が一般的です。

直立式は1列植えのときに使われ、合掌式は2列植えのときに使われますが、直立式は風に弱く、補強の作業が面倒なので1列植えにせざるを得ない場合以外は、2列植えにして合掌式をとる方がよいでしょう。

≪直立式≫

1.ガイドラインになる支柱を1本地面に置く。支柱が横一列にまっすぐ並ぶように、支柱の先端がとがっている方を土に垂直に深く差し込む。

2.1で立てた支柱の胸の高さくらいに横棒を渡し、垂直に立てた支柱と交差するようにビニール紐などで固く結びつける。

3.1本目の支柱を結びつけたら、紐は切らずに横棒に巻きつけながら次の支柱も結び付けていく。

4.同様にして、垂直に立てた最後の支柱まで結びつければできあがり。

≪合掌式≫

1.2列植えの苗の列に沿うように、ガイドラインになる支柱を地面に置く。列も高さもそろうように、まず1列目の支柱を土に斜めに深く差し込む。

2.反対側にも支柱を斜めに深く差し込む。先に立てた1列目の支柱と胸の高さで交差するようにする。

3.支柱と支柱が交差している合掌部分に横棒を渡す。

4.端の支柱から順番に結びつけて固定していく。
交差した合掌部分にビニール紐などを3回巻きつけてから、3本が交差する真ん中に紐を通して下にぐっと締め、固く結びつける。

5.4で縛り付けた紐は切らずに、そのまま横棒に巻きつけながら次の交差部分も結びつけていき、最後の支柱まで結びつけたらできあがり。

ワンポイント

【支柱を立てるときはここに注意!】
・支柱を土中に差すときは、支柱に体重をしっかりとかけてぐらつかないように、30cm程度の深さまでしっかりと差し込む。
・ 支柱を土中に差すときは、苗を定植した場所や種をまいた場所から10〜15cmほど離して植え、根を傷めないように気をつけましょう。
・支柱は片方の先端はとがっていて、もう片方の先端は丸みを帯びています。差すときにはよく先端を確認して、とがった方を土に差しましょう。
【誘引資材は紐だけじゃない!】
支柱を立てたあとに、その支柱に野菜の茎を固定して誘引するための資材は紐以外にもさまざまなものがあります。

よくお菓子などの袋の口を止めてある、針金にビニールコーティングをした「ビニールタイ」や、ゴムやプラスチックなどでできていて、穴に先端を通し8の字に曲げて簡単に誘引できる「結束バンド」なども便利です。結束バンドは、いくつも穴があいていてサイズ調整が簡単にできるものもあります。

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