
四方を住宅に囲まれた決して条件の良くない庭ですが、限られたスペースいっぱいに雑木を植えて、四季折々の自然を感じられる庭を目指しています。小さな庭だからこそ出来るお気に入りの場所。白を基調にDIYで作った構造物などに大好きなツルバラを絡ませています。足元には季節を楽しませてくれる宿根草を植えて、どんなに忙しい毎日でも庭を眺めれば心休まる優しい空間を夢見ています。
春の訪れ
一雨ごとに春へ近づいています。原種ニゲラが元気いっぱい!そして庭いっぱいに届く春の香りといえば沈丁花。心の中まで清めてくれるような優しい甘い香りに心が癒されます。庭の小道を歩くとバラの根元では鮮やかなブルーのムスカリが顔を出し、大好きな安曇野にある碌山美術館より株分けで頂いた愛らしいスミレの花が早春の彩を添えています。
そして、新緑が眩しい季節へ。小さな庭では植物たちが窮屈そうに肩を並べています。
忙しい朝のひと時、リビングに座って窓越から見える雑木の木々の風景が好きです♪ 塀に囲まれた南側には所狭しと雑木が植えてあり、朝は小鳥たちの散歩コースとなっています。左から成長ゆっくりなナツハゼ、真ん中は野村猩々モミジ、右は株立ちで高木のアオハダの木です。
バラが咲く前の庭は、淡くて優しい色合いのミヤコワスレに覆われます。庭のメインに小道を作りながら数株植えたのが始まりで、株分けをしてどんどん増やしていきました。東側通路の入り口ではクレマチスモンタナが愛らしく咲き始めました。
バラのトンネル
最初にバラを植え始めたのはここ東側で、庭へと続く通路になっています。息子(長男)がレンガ敷きを手伝ってくれました。アーチに絡むのは『つるサマースノーの(自称)トンネル』(笑)。一緒に絡ませているのは淡いピンクのローゼンドルフ・シュッパリースホップ。白く柔らかな花が零れるように咲く空間が大好きです!(^^)!
南側メインのアーチに絡むのはツルバラのコレッタ。棘は多いけれど、しなやかな枝にアプリコット色のロゼット咲きがとっても可愛くて、次から次へと蕾を付け、我が家の庭で一番長く咲き続けます♪毎年アーチの下に咲く鮮やかなピンクのバラ咲きの芍薬がポイントとなり、アーチと庭の光景にパッと色を添えています。
ハンスゲーネバインが咲きました。フンワリと美しいピンク色、うっとりするほど可愛いです。我が家の庭はツルバラがメインとなっています。小輪のアプリコット色の花をたくさん咲かせるのが魅力のコーネリア。誘引しやすい細くしなやかな枝でコロンとした赤い蕾が愛らしくて大のお気に入りです♪ 安曇野は、初めての『国際バラとガーデニングショウ』で買った記念のバラ。あの頃は、まさか自分がバラと暮らす庭を作るとは思ってもいなかったです。
ツルバラの下では明るいローズピンクのカップ咲き、メアリーローズが可愛すぎます! ERアンブリッジローズはアプリコット色がとってもキュート。名前からしても上品なのが、パールピンクのマダム、フィガロさん。山吹色のグラハムトーマスも沢山蕾を付け咲いてくれました♪ 淡いピンクのバラが多い我が家にとって、明るい印象のバラです。
お気に入りの空間
コーネリアとグラハムトーマスのツルバラが絡むパーゴラ奥、DIYで作った青いドア風の構造物がお気に入りです。新緑からバラの時季にかけて、このポジションから何枚も写真を撮ることになります。青いドアを覆うように、遅咲きでポンポン咲きのフェリシェ・テ・ペルペチュが咲き出すと我が家のバラもいよいよ最終章へと入ります。スチールの物置小屋を板壁で隠し、小窓を取り付けたこちらのスペースも大好きな場所。バラ安曇野とピエールドゥロンサールを這わせています。
友人が持ってきてくれたとっても可愛い小さなドレス。少しだけお借りして、イメージの世界として飾ってみました♪ サマースノーの入り口に置いている白い衝立周りもお気に入りのスペースです。
夏を待つ花たち
6月の庭では、雨上がりの早朝、ひんやりと心地良い風の中でアナベルのグリーンから白色の変化に癒されます。花屋さんで値落ちしていたヤマアジサイ倉木の手まりはピンク色を選びました♪優しい色合いに癒されます(*^_^*)
主軸のバラが終わった庭はどこか寂しさが漂います。いつの間にこっそりと咲き出したホタルブクロ!この子は毎年、定位置に顔を出してくれます。
バラの一番花が終わると出番を待っていたかのようにキンシバイが咲いています。梅の花に似た5弁花で黄色い花が美しさを漂よわせます。真っ直ぐに伸びた茎に松明の炎のような花をつけるモナルダも夏の定番花です。色鮮やかなピンクのアスチルべは、粟粒のような長く伸びた花穂いっぱいに花をつけて風に揺れています。
色づく秋
夏はグリーンの花色だったノリウツギ・リトルライムライトが、秋に向けてピンク色に花色を変えています。ピンクの八重のシュウメイギクが咲き出す頃にはいよいよ秋も本番です。濃い紫色のノコンギクは秋の風情を感じます。
庭のナツハゼの木がいい感じに色付いて来ました。毎年、我が家の雑木の中でもいちばん早く秋色を楽しませてくれます。すっかり葉を落とした雑木に可愛い訪問者がやって来るのが冬の楽しみ。シジュウカラ、メジロ、ジョウビタキを窓越しからそっと見つからないように眺めている時間も幸せのひと時です。四季折々の自然や植物の移り変わりを感じたり、どんな空間作りもすぐにでも始められるのが小さな庭の魅力の一つだと思います。
プロフィール
yumemadoさん
- 住まい
- 一戸建て
- ガーデニング歴
- 12年
- お気に入りの植物
- バラ、ミヤコワスレ、ヤグルマソウ、アジサイ
- ホームページ
- azumiの夢まど
編集部より
周囲を住宅に囲まれた立地でのお庭作りです。木々を植え、板塀やドア、窓などの構造物で目隠しをした『箱庭』のような場所を目指したyumemadoさん。限られた空間を存分に生かして、四季折々の自然や生き物、植物の移り変わりを感じられる場所になっています。特にバラでいっぱいの季節は、優雅で幻想的な雰囲気に目を奪われました。これからもyumemadoさんから表現されるお庭の世界を楽しみにしています。