一枚の絵に見立てた  ナチュラルな風景 #116 yukiさん

四季を通じて楽しめる、yukiさんのお庭です。

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目次

家の新築を機に、庭づくりを始めて10年余り。レンガを敷いたり、フェンスを立てたり、ひとつひとつ夫とふたりで作業しています。あまり作り込まず、人にも植物にも負担の少ないナチュラルな庭をめざしています。粘土質で水はけが悪い土地ですが、土壌改良を繰り返しながらこの場所にあうガーデニングを模索中です。
庭もインテリアも使い古した感じのジャンクスタイルが好きです。庭で使えそうな雑貨を集めたり古道具屋めぐりをするのも楽しみのひとつです。

変化の春

ジューンベリー、ユキヤナギが咲いてきました。毎日、どんどん変化していく春の庭。ちょっと目を離すと知らない間に新芽が出てきていたり、咲きだしているのを見逃してしまいます。

エリゲロンのこぼれ種がちらばって庭のあっちこっちで咲いています。ビバーナム・スノーボールは名前通り、雪のような白い玉になってきました。シャスターデージーも咲きだして全体的に白が多めの庭になっています。
庭はコーナーごとに引きで撮影しておくと、客観的に見ることができ、あとで植栽のデザインを考える時にとても参考になります。植栽のポイントは、庭を一枚の絵に見立てること。一つの花だけを見るのでなく、庭全体を見渡して植物どうしのバランスを考えながら配置を決めます。

ブルーの花は種から育てたエキウム。苗が入手しにくいものは種まきをします。アスペルラ、カレンデュラ・シャーベットフィズなども種まきっ子です。オルラヤとセントーレア・ブラックボールはこぼれ種で増えた子。まだまだこれから色々な花が咲いてきて、いちばんワクワク楽しい季節です。

華やぐ季節

オープンガーデンの時に来られたみなさんに好評だったのが、木工小屋に這わせたランブラーローズのトレジャー・トローヴ。フェンスには群星が咲き誇っています。どちらも一季咲きで花付きがとてもいいバラです。

オールドローズのデ・プレ・ア・フルール・ジョーヌは淡いピンクからアプリコットやクリーム色の混じりあうとってもかわいいバラ♪ 花数はそれほど多くありませんが、さわやかなフルーツ香が辺りに漂って、いつまでも香りをかいでいたくなります。

バラと共にちょうど見ごろを迎えたジキタリス・アプリコットは、淡いピーチピンクがとってもかわいい♪ダイアンサス・ブラックベアー(手前黒っぽい赤)にジキタリス・パムズチョイス(ほんのりサクラ色)と白い小花のシレネ・ディオイカ、この辺りの植栽もかなり気に入ってます。 アプリコット色と同じくらい好きなのが、バーガンディ(ワイン色)。バーガンディ色のジャーマンアイリスは、甘くなりがちな庭を引きしめると同時に華やかにもしてくれます。

うちの庭はバラがメインではありません。宿根草や一年草、低木などを組み合わせ、色んな植物が年中楽しめるような植栽を心がけています。
ピンクのふわふわしたスモークツリー、その足元には1年草のセントーレア・ブラックボール、手前のクリーム色は宿根草のフロミスです。むらさきのお花は、バーベナ・ハスタータ。これだけではそれほど存在感はありませんが、いろんなお花と組みあわせると、とてもいいお仕事をしてくれます。ハニーサックルも甘い香りを漂わせて咲いています。

今、カシワバアジサイがちょうど見ごろです。年々大きくなって、花数も増えてきました。このうしろのフェンスにクレマチス・白万重を植えて、もう少し立体感を出してみたいんですよね〜

小屋のある風景

建物の西側には物置があるのですが、このあたりには待機中の苗や道具類などもまとめて置いてあります。
いろんな物がごちゃごちゃっと置いてありますがその雑な感じがけっこう気に入ってます。
グレイの小屋は夫が作ったものです。その小屋には、バラのフェリシテ・エ・ペルペチュをはわせてあります。少しずつ集めているステンドグラス。こういうオーナメントを木の枝などに飾っておけば冬枯れの庭でも寂しくないですよね。

新しく出来上がった小屋です。夫に作ってもらいました。内側から庭を眺められるように、全部壁でふさぐことは止めました。東側4枚の窓枠は、あえて茶色のまま取り付けてみました。庭の景色がだいぶ変わり、いろんなシーンをつくりやすくなりました。 道路から見た自宅の庭。ここからの景色が一番好きかも♪

秋の庭

コスモスが咲き始めました。毎年、こぼれた種から出てくるので、抜かずにそのまま咲かせています。ときどき八重のも出てきて、タネを採っておこうと思うのですが、花が咲き終わってしまうとどれだかわからなくなってしまいます。
秋によく咲くのがセージ類。ラベンダーセージは庭を作り始めてすぐに、実家から分けてもらって植えたもの。春も秋もとてもよく咲いてくれます。斑入りのチェリーセージは、時々先祖返りしてしまうので、普通の枝が出てきたら切り取るようにしています。

待ちに待ったセンニンソウが咲き始めました♪コレ、コレ!この景色!このアーチからこぼれるように咲く姿が見たかったんです。センニンソウのアーチの傍には、百合に似たノカンゾウ。昔から自生している在来種なのでとっても丈夫。何もしなくてもきれいに咲いてくれます。
めずらしい品種もいいけれど、こういう日本の風土にあったものも捨てがたい。派手さはないけれど風情があっていいですよね。フェンスの足元にはユーパトリウム・セレスチナム(青花フジバカマ)が広がっています。

雑貨とアレンジ

古道具やブリキの雑貨が好きでついつい集めてしまいます。お気に入りの雑貨はお庭にディスプレイ。古いものとグリーンってすごく合うんですよね。
塗り直したペンキの空き缶に多肉を植えたり、古い農機具を置いてアクセントにしたり♪
野ぶどうのつるをくるくるっと巻いただけの簡単リース。リビングからよく見えるベンチの上に置いてみました。そしたら、シジュウカラ(かな?)が実をつつきに来ていてとってもかわいかったです。

自宅では、フラワーアレンジの教室を行っています。雑貨と組み合わせたインテリアにも合うナチュラルなアレンジの提案をしています。クリスマス前には庭の剪定したコニファーを使ってリースを作ったりもします。

プロフィール

yukiさん

住まい
一戸建て
ガーデニング歴
12年
お気に入りの植物
白、ブルー、バーガンディ、アプリコット色の花。カラーリーフ。
ホームページ
優しい時間〜のんびり*garden*

編集部より

四季を通じて楽しめる、yukiさんのお庭です。植物それぞれの自然体な魅力が引き出されていて、植栽のセンスが光っています。各場所共、まさに一枚の絵のようにバランスが考えられてて、その風景に心が安らぎますね。さりげなく置かれた道具や雑貨、手作りの小屋などもお庭のポイントになっています。リースなどのアレンジメント作品も手掛けるyukiさん。これからも私たちに素敵な眺めをたくさん見せてくださいね。

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