シーツを食べる原因と対策
原因
犬がシーツを食べてしまう一番の原因は、パワ−が有り余っていて発散する為です。
他には、かじって遊ぶ物が無い、退屈しのぎ、イタズラをしてしまうというのがあります。
対策
確認するべきポイントは、なぜシーツを食べてしまうのかという原因を知ることです。
食べる事が目的でなければ、運動不足からくる発散などが考えられます。その場合、イタズラで食べてしまっていることが多いので、以下の対策をしていきましょう。
噛んでも良い安全なオモチャを与えておき、それを噛んで遊んでいる時に褒めるようにしましょう。運動不足を解消させる為には、散歩時間を増やしたりトレーニングなどをしたりして頭を使わせます。一緒にオモチャで遊び、パワーを発散するようなことをしましょう。
他には、ペットシーツをビリビリしていると飼い主さんから注意され、それを良いリアクションと勘違いしてしまう子がいます。
また、代わりにオヤツやオモチャを与えられるなどして、ご褒美をもらえると思ってしまい、飼い主さんがいる時にわざとイタズラをする子もいます。イタズラをしている時に、飼い主さんが必死の形相で取り返そうとすると、慌てて飲みこむ場合があります。ですので、これ以上かじられない為に、メッシュ付のトイレトレーに変えましょう。
そして、その状態でかじってしまっても、オヤツやオモチャなど報酬となってしまう物と交換をしないようにしましょう。
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食べてしまった後の影響
ペットシーツを愛犬が食べてしまった場合、焦ってしまう方がほとんどだと思います。
テッツ犬猫病院 院長 大角哲也先生によると、シーツの吸収ポリマーは流動性が高く、体内に留まることがあまりないため、腸閉塞を起こすなどの危険性はほとんどないとのことです。ポリマーには毒性はないので中毒の心配もありません。
ですが、シーツのフチや裏のビニール部分を大量に食べると、喉に詰まることがあるので注意が必要です。
※万が一、飲み込んだ場合は、速やかに吐かせる等の処置をとった後、医師や獣医師に相談してください。また、ペットがシーツを噛んだり食べ続ける場合は、ご利用を中止してください。
お悩みQ&A
お答えいただいた先生:戸田美由紀先生
Q トイレシーツをビリビリに破いて、中の綿を食べてしまいます。
どうしたら良いですか?
子犬を飼っているのですが、最近、トイレシーツをビリビリに破いて中の綿を食べてしまいます。朝起きるとトイレシーツの原型はなくなり、ハウスの隅にくしゃくしゃにされトイレトレーの上は何もない状態です。
しかし、トレーの上でしかトイレはしないんです。おかげでおしっこを踏んでべちゃべちゃになったりしています。どうしたら良いですか?
A 子犬を育てていく上で、トイレシーツをかじられて困るのはよくある事です。
ここで、チェックして頂きたいのが、「本当にトイレシーツを食べてしまっているか?」ということです。トイレシーツをかじり、散らかす事をしているうちに、間違えて飲み込んでしまっているのか?それとも、トイレシーツが食べたくて、かじっているのか?それは、残されたトイレシーツの残骸でチェックできます。
愛犬に邪魔されないように、尚且つ愛犬に対してノーリアクションで残骸を回収し、見ていない所でジグソーパズルの様に元に戻してみましょう。大体が元に戻るはずです(私の経験上、食べるのが目的の子はほとんどいないです)。
食べる事が目的でなければ、運動不足からくる発散などが考えられます。適度な運動を増やしてあげることと、かじっても良い犬用オモチャを与えましょう。夜寝るスペースも狭い可能性があるので、もう一度確認してみてください。
もしも、食べる事が目的の場合は、トイレシーツをこれ以上食べさせない為に網の付いたトイレシーツを使うのが良いのですが、破壊してしまうのなら、鳥小屋などを作る時に使うような網(丸穴のタイプ)をトイレシーツの上に乗せて、どうやってもイタズラできないようにするなどの工夫が必要です。
対策
トイレシーツの残骸を回収し、愛犬がトイレシーツを食べているのかどうか調べる。
【食べていない場合】
・適度な運動を増やしてあげる。
・かじっても良い犬用オモチャを与える。
・夜寝るスペースが狭くないかどうか確認する。
【食べている場合】
・網のついたトイレトレーを使う。
Q トイレシーツをひっかいて、くわえてグチャグチャにしていることがあります。次第におさまるもの、と諦めた方がいいんでしょうか?
トイレシーツをひっかいて、くわえてグチャグチャにしていることがあります。
日によってしない日としている日があります。以前小さかった頃によくやっていたので、叱ったら徐々に減っていき、しばらくしていませんでした。
ですが、今1歳と1ヶ月を過ぎた辺りでまた時々するようになりました。自分が悪い事をしているのはわかっているようで、シーツにイタズラした後は、私達家族が愛犬のいる部屋に入るといつもならすぐ飛んでくるのに、イタズラした時に限って、シッポを丸めて床に伏せしてジッとしています。飛んで来るときは、シーツにイタズラはしていません。
なので、怒られることをわかっていてやってるんだな、と言う事は判断できるんですが、どうして怒られるのをわかっていてイタズラするのか…。相当な寂しがり屋なようなのですが…。
近所に同じ犬種を飼ってる方が言うには、3歳くらいまでは子供なのでシーツをグチャグチャにするものだ、といわれました。これは次第におさまるもの、と諦めた方がいいんでしょうか?
A シーツのイタズラは、子犬の時期に多い行動です。
ある程度大人になってくると収まるものなので、あまり気にしない事とイタズラするパワーを他で発散するようお勧めしています。
シーツ以外に噛んで良いオモチャを与え、それを噛んでいる時にはしっかり褒めて強化もしていきます。イタズラをしている事を叱ると、叱って欲しさにイタズラする行動が残る可能性もあるのでお勧めしていません。過去に上手くいったのはラッキーだったかもしれませんね。
大人になって、また始まったのは、たとえ叱られても皆さんの気を自分へ向けたくてする可能性もありますし、運動不足でパワーが有り余っている可能性もあるので、お散歩や遊ぶ時間を増やして発散させてください。ある程度大人になってからも、シーツをイタズラしてしまう場合は、基本的に子犬への対応と同じです。
対策
・シーツ以外に噛んで良いオモチャを与え、それを噛んでいる時にはしっかり褒める
・イタズラをしている事を叱らない
・お散歩や遊ぶ時間を増やして、パワーを発散させる
Q 多頭飼いの中の1匹が、留守番時にペットシーツを破きます。
やめさせる方法はありますか?
留守中、ペットシーツへのイタズラが始まりました。
多頭飼いの為、3畳ぐらいの場所で留守番をさせているんですが、外出時間に関係なく外出から戻るとケージごと移動しており、ペットシーツはビリビリに破かれています。
どの子がやっているのだろうと思い、外出する時にビデオを設置していったのですが。1匹だけがやっていました。私達が居る時は絶対にやらないので叱ってはいないのですが、散歩や遊ぶ時間を長めにしてみても一向にやめてくれません。
やめさせる方法はありますか?
A ケージを移動させているということは、パワーが有り余っているようですね。
散歩を長めにしたとの事ですが、まだ足りないのかもしれません。
ただ歩くのではなく、オモチャ遊びを取り入れたり、トレーニングなどをしたりして、頭を使わせるのも良いでしょう。
対策
ケージを動かす事が楽しいと感じてしまっている事もあり得るので、ケージは絶対に動かないように安全に固定してみましょう。
ただし、ケージが動かない分、部屋の壁などに矛先が向いて今までなかった形でパワーを発散し、他の物を破壊する可能性がアップしてしまうので、別の場所もイタズラが出来ないように工夫をしてください。
遊んで良いオモチャを置いておき、気持ちをそこに向けるのも良いでしょう。多頭の他の子もマネして一緒になって破壊行動をされると困りますので、全員のパワー発散を同時に行いましょう。
尚、それぞれの子にママを独り占め出来る時間を設けて、愛情面でも満足を与えてあげるのも良いかもしれません。
Q 避妊手術後から毎日トイレシートを食べてしまい困っています。
何か良い対策はありますか?
3週間前に避妊手術をしました。手術前は全くトイレシートをかじって食べる事は無かったのですが、手術後退院した2日後ぐらいから食べるようになり、気が付かないでいるとレギュラーサイズの半分くらいを食べてしまいます。
フードが足りないのかと思い量を増やしましたが、毎日シートを食べてしまい困っています。
何か良い対策はありますか?
A 避妊手術をした後から。とありますが、避妊手術をしたせいで、トイレシートをかじるようになると言う事はありません。
ですので、ご覧の方は勘違いをしないようにしてください。たまたま手術後に、そのような行動をし始めたのだと思います。
フードが足りないというよりは、運動不足でパワーが有り余っている子がイタズラでかじる傾向が強いと思います。なので、散歩や運動を増やして発散させましょう。
噛んで遊んで良いオモチャを与えておき、それで遊んでいたら褒めて強化しましょう。
対策
ペットシーツをイタズラし出したら、テーブルなどをノックするようにコンコンと音を立て気をそらして、かじらせ続けないようにしましょう。
ただ、気をそらそうとこちらが必至に反応するのは、却ってかじる事を悪化させてしまいます。ですので、飼い主さんが出しているとはバレないよう、さりげなく気を散らすように音を立てましょう。
誤飲を防止するシーツの替え時はいつ?
ペットシーツをいたずらしてしまった後、誤飲しないためにもシーツは早めに交換したいですね。でも、タイミングが分からないなどとお困りの方も多いのではないでしょうか?そんな疑問を戸田先生にお答えいただきました。
メッシュ付トイレトレーであれば、比較的変える頻度は少なく済みます。しかし、汚れた部分に足が直接着いてしまうような直にペットシーツを使用している場合は、汚れた部分が多くて他にする場所がなくなる前に変える必要があります。
犬によりますが、1度排泄をして汚れてしまうと2度とそのペットシーツの上に乗りたがらない子もいますので、そういうタイプの子は1回のトイレ毎に交換しましょう。
数回可能であっても、ずっと汚れたままでは清潔ではありませんし、臭いも気になってしまうのでワンちゃんの様子と飼い主さんが許せる範囲かで決めている方が多いです。
食糞と一緒にシーツを食べてしまう場合
食糞は、食事(ドッグフード)を変えると治まるケースもあるので、変えてみるの手です。食糞は、いつまでも大便を片付けて貰えない事から起こる事があります。
なので、大便をしたら放置せず早めに片付けられるようにしたいです。あとは、食糞の際に大きなリアクションを飼い主さんがしてしまうと、喜んで大騒ぎしたように感じてしまい、より食糞が目立つようになってしまうので、出来る限りノーリアクションでいましょう。
食糞を防ぐ為、食事の時間を大体決めておき、排泄の時間をメモします。何時頃排泄するか把握出来れば、すぐに片付けられるように対応がし易くなります。
さいごに
ペットシーツを食べてしまうのは、原因や目的があり、飼い主さんはそれを把握しておくことが大切です。対策の仕方は原因によって変える必要があります。普段からよく愛犬の行動を観察し、早めに対策をしておくことで、もしもの場合に備えておきましょう。