今回の鼻タッチトレーニングは、タイミング良く褒め言葉をかける練習になります。愛犬の鼻先が人の手のひらに付いたタイミングに「褒め言葉」をかけてください。時間が経ってから褒められても、犬は理解することができません。トレーニングは出来るだけシンプルにすることが大切ですから、タイミングよく「褒め言葉」をかけるようにしましょう。
そして、トレーニングの流れは、以下の2つのStepに分けて行います。
Step1:教えたい行動が繰り返しできるようにする。
Step2:教えた行動に言葉の合図(コマンド※)を教える。
※Command(コマンド)は、犬のトレーニングで良く耳にする言葉です。そこで、今回はあえてこの言葉を使用します。他にCue(キュー)という言い方をすることもあります。コマンドは命令という意味合いを持ち、キューは行動を始めるきっかけになる合図というニュアンスです。
今後のトレーニング内容でも、主に2つのStepに分けてトレーニングをしていきます。そして、愛犬が学習の流れを理解し始めたとき、トレーニングのスピードが早くなります。
動画のなかでもお話していますが、鼻タッチトレーニングはターゲットトレーニングと言われるものです。実は、イルカにジャンプを教える時にも、同じ手法が使われています。つまり、今回のトレーニングは、他の行動を教える時にも活用することができるのです。
おりこう犬プロジェクト!動画deトレーニング! #03 - YouTube
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長谷川 成志(Dr. Masashi Hasegawa Ph.D.)
博士(学術:動物人間関係学分野)
麻布大学獣医学研究科共同研究員
(株)Animal Life Solutions 取締役 -
アシスタントドッグ育成普及委員会(H13〜17年度 住友生命支援事業)の奨学生としてアメリカの介助犬団体Summit Assistance Dogsに留学し、Certificate of Achievementを取得。2009年10月には世界的なドッグトレーナーの資格CPDT-KAを取得。「人が犬を学び・犬が人社会のルールを学ぶ」をコンセプトに掲げた犬のしつけ方教室「スタディ・ドッグ・スクール?」を麻布大学と共同で企画、運営し、講師として活動。さらに麻布大学動物応用科学科の動物トレーニング実習にて、東日本大震災で被災犬となった犬達などの健康管理とトレーニングのサポートを行っている。
スタディ・ドッグ・スクール?