犬と楽しく暮らす上で一番大切なことは、何よりも「犬の健康」ではないでしょうか。
そこで上手に利用したいのが、動物病院です。
今回は、動物病院の上手な利用法を見てみましょう。
1.信頼できる主治医を見つけよう!
動物病院を選ぶ点で重要な部分はやはり人でしょう。院長がどんな気持ちで仕事をしているかでその病院の方向性が決まります。院長はいろいろ、病院もいろいろ。信頼できる獣医師を選ぶというのが病院選びだと思います。
<腕が良い獣医師・動物病院とは>
(1) 継続的に勉強をして常に新しい情報を収集し知識が豊富
(2) 経験が豊富でいろいろなケーススタディを体験している
(3) 手先が器用で、特殊な外科機械も揃える。他の動物病院からも手術の依頼を受けるほどの技術を持つ
という感じでしょうか。これはご近所の口コミやインターネット等の口コミで探るしかないでしょう。
(1)の「獣医師が勉強をしているかどうか」の見分け方が難しいです。ある先生は学会の為と張り紙をして、休診にしていますが実際の学会や勉強会で顔を会わせたことがない…なんて人もいます。本がたくさん並んでいれば勉強している証ですが、人目に付く場所にあまり本を置いたりはしないし、大量に買うだけで読まない獣医師もいるでしょう。病気がきちんと治るかどうかというのは獣医師が勉強する、しないでかなり違ってきますから他の患者さんと待合室で情報交換をするのは良い手段だと思います。
また、飼い主に対して納得がいくまで説明をしてくれるかも重要。駐車場の台数や休診日の数、時間外の受付などはサービス内容になりますので、獣医師の腕とは関係ありません。
<避けた方が良い獣医師・動物病院の例>
(1) すぐに怒る
(最近は少なくなりましたが)すぐに怒る獣医師は避けた方が良いでしょう。お前(飼い主)にそんなことを言っても無駄…みたいな威圧的な態度。このような獣医師はほとんど勉強していません。質問に答えられないので怒るという回避行動で自分を守っています。
(2) 広告費にお金をたくさんかける
広告宣伝費に重きを置く病院は利益追求型病院の可能性があります。人気のある病院は広告を打たなくても患者が集まるので広告宣伝費は最小限です。
(3) 注射・投薬が必要以上に多い
注射の本数が必要以上に多い病院も要注意。「犬がどんな症状でも必ず3本注射を打つ」という病院もあるようです。必要の無い投薬で薬代をかせぐ病院は案外多いです。行くたびに必ずビタミン剤の注射をする病院などは要注意。
2.病気になる前に、健康診断を積極的にしよう!
定期的な血液検査をしておくと、病気の早期発見につながるばかりでなく、いざ病気になった時に健康時の数値と比較できるというのは有利な点です。若いうちはそれほど病気は出ませんが、犬が5歳を超えたら(人間で言うと30代後半から40代)、年に1度くらいは検査をしておくことをお勧めします。
3.セカンドオピニオン-第2の意見
セカンドオピニオンとは、愛犬の診断や治療方針についての、主治医以外による獣医師の意見のことです。動物病院もいろいろですから、手術などになる場合は複数の動物病院で意見を聞くのも良い手段です。手術の方法や費用も病院によって様々。避妊手術ですら、麻酔の方法やモニターの種類、使用する機械など全く異なる場合があります。セカンドオピニオンの結果、場合によっては転院することもあり得るでしょう。
4.動物病院Q&A
Q.犬の具合が悪そう。忙しいから動物病院に連れていけないのだけれど…?
A.様子を見ていても大丈夫な場合もありますが、尿閉などのように一刻を争うような病気もあります。1日くらいは我慢させるにしても2日以上放置するのは飼い主としてどうかと思います。また、病気を放置すればするほど治療が大掛かりになりますので、治療費も跳ね上がります。
Q.うちの犬、ものすごく病院が苦手なんだけど…?
A.「動物病院で病気を治してもらった、ありがとう」なんて理解できる犬はほとんどいません。具合が悪いのに、わけのわからんところに連れていかれ、怖い人に痛い事されてもう最悪!こんなところはまっぴらごめん。これが多くの犬の気持ちでしょう。病院を好きになれというのが所詮難しい話です。
Q.動物病院に連れて行く前に、電話で相談してもいい?
A.日本の悪い習慣(!?)で、「電話でたずねるなら無料」というのがあります。どんどん利用すべし。無料です。ただし診療時間内に相談するなどマナーは守って。
Q.診療時間外に犬の具合が悪くなったら?
A.常時深夜まで診療をする病院もいくつかありますが、まだ一部の大都市だけです。かかりつけの病院を作って、病院側に飼い主さんの顔を憶えてもらい、いざというときに「この患者さんならば仕方ない」と思わせればしめたものです。ワクチンなどの予防関係をきちんとしている患者さんは病院にとってもいい患者なので、大切にしたいと思うものです。
Q.治療は続けたいけれど、治療費が高い…そんな時は?
A.飼い主側から予算はしっかりと伝えましょう。「この価格以内で治療したい」と言うのは、決して恥ずかしいことではありません。予算の中でできる治療を病院側が考えてくれるはずです。
最後に…
動物病院の上手な利用法について見てきましたが、いかがでしたか?犬の健康を保つために動物病院の存在は欠かせません。ワクチンを打つときだけではなく、定期的に健康診断をしたり、何か疑問があればすぐに質問したりと、動物病院を上手に活用したいですね。