うさぎの毛球症

うさぎの毛球症についてご紹介します。

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目次

    うさぎの毛球症は、最もよくみられる病気の一つです。症状が見られない軽度のものから、生命に関わる状態まで、さまざまな病態をとる、判断の難しい病気です。

    【原因】

    主にグルーミングの際に、口に入った自分の毛を飲み込んだものが、胃の中でからまり、塊になった状態です。少量の毛は、糞とともに排泄されますが、換毛期や体調不良時に抜け毛が多くなると、排泄しきれない毛が胃の中に停滞してしまいます。 一旦形成された毛球は、消化されることなく、新たに飲み込まれた毛を取り込んで、時間をかけて雪だるま式に大きくなっていきます。これは、洗濯機の中のゴミ取りネットの中の糸くずの塊に似ています。

    【症状】

    胃の中の毛球の大きさ、位置によって症状は大きく異なります。通常表れる症状は、食欲不振、糞が少なく小さくなる、下痢などです。毛球が胃の出口をふさいでしまうと、胃拡張のために、痛みから歯ぎしりをしたり、じっとして動かなくなります。これは生命に関わるたいへん危険な状態です。

    【診断】

    主に、症状とX線写真によって診断できますが、毛球の大きさや形によっては、診断に苦労する場合もあります。バリウム造影検査で通過障害を証明することも診断に役に立ちます。

    【治療】

    治療も、状態によって異なります。症状が軽い場合は、胃腸の働きを活発にする注射と内服薬ですぐに回復するケースが多いです。家庭では、できるだけ運動をさせてお腹をやさしくマッサージすると治療の助けになります。また、毛球を溶かすための酵素剤を、予防も兼ねて長期的に内服すると有効です。食欲が改善しない場合は、入院して点滴や強制給餌を試みますが、毛球が大きい場合は、手術で摘出することがあります。

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