小鳥の卵塞症

小鳥の卵塞症についてご紹介します。

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目次

    卵塞症とは、お腹の中に卵があるのに、産卵できずに詰まってしまった状態のことで、卵づまり、卵秘とも言います。この状態が続くと、体力消耗や排便障害により生命に危険を及ぼす可能性があるため、早急に治療を始めなくてはなりません。年中発生がみられますが、特に急に冷え込む秋から冬場に多く起こります。

    【原因】

    持続的な発情による過産卵、カルシウムやビタミンの不足や寒さなどが発生要因と考えられます。 過産卵は、体内の組織のカルシウム量を減少させて卵管が十分に収縮しないために、卵を排出できなくなります。また、殻をもたない軟卵が作られて停滞してしまう場合もあります。卵が卵管内に停滞している時間が長くなると、過大卵になったり、卵殻が卵管粘膜と癒着してしまいさらに産卵が困難になってしまいます。

    【症状】

    元気だった鳥のお腹が急に膨らんで動かなくなったり、カゴの隅でうずくまるような症状が見られます。水をよく飲むために水分の多い糞をするようになります。呼吸が荒くなり、体力の消耗が激しい場合は発生から1日で落鳥する場合もあります。 症状が軽い場合は、お腹が膨らむだけですが、過大糞や排便障害から体力が低下し、卵管炎や腹膜炎の合併症を起こす可能性があるので、注意が必要です。

    【治療】

    卵詰まりが判明したら、すぐに30℃に保温します。また、1日に1回35℃まで保温します。保温のみで産卵する場合もありますが、通常はブドウ糖やカルシウム剤、産卵促進剤等の投与が必要となります。 内科的な治療が無効な場合は、人工的な処置が必要となります。卵が排泄孔近くまで下りている場合は、用手(手技)にて卵の除去を試みますが、卵が上腹部に停滞している場合は卵管を切開する手術(帝王切開)を行う場合があります。

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