当たり前のように家庭にあって、掃除の際には欠かせない掃除機。でも、掃除機がけがキライな人や、掃除機がけにストレスを抱える人、実は多いんです。
そのちょっとしたストレスを改善できれば、掃除機がけの楽しさやきれいになる満足度をもっと実感できるはず。
そこで、普段さまざまなご家庭で家事代行を行うお掃除のプロに掃除機との上手な付き合い方をお聞きしながら、掃除機がけのコツをご紹介していきます!
いま掃除機は“一家に一台”ではなくなってきている!?
1台の掃除機を、コンセントを差しかえながらすべての部屋で使っていたのがこれまでの掃除機がけスタイル。でも、最近では部屋ごと、目的別に掃除機を揃えるお宅や、1階と2階のそれぞれに掃除機を設置するお宅も増えてきました。
掃除機の種類が多様化し、より目的に沿うものを選べるようになったということ。こういった使い分けをすると、掃除にもある変化が生まれてきます。
掃除機の“オプション”を知らない人は損している!!
掃除機がけの際に感じやすいストレスが、「狭い場所の掃除」や「布モノの掃除」の時の吸い取りにくさ。でも、そういったストレスを抱える人ほど、ノズルの付け替えなどを怠っていたりします。
付属品として付いてくるノズルの使用はもちろんですが、その他に専用ノズルを買い足してみると、掃除機がけがグッとラクになりますよ。
選び方、使い方を間違えている人が実は多い!?
掃除機に関する悩みでほかに多いのが、収納のこと。その独特なサイズから、収納場所に悩むという声もよく聞きます。購入前にあるルールを決めておくと解決の糸口が。次のページでご紹介します。
また、「どこからかけ始めていいか分からない」「効率の良い掃除機がけの手順を知りたい」などの声も。
掃除機の使い方に関しても、実は“正しいかけ方”というのがあります。次のページで、詳しく説明しましょう。
目的やその場所にあった掃除機を選んでみる
たとえば、私の自宅ではダイニングに通常の掃除機を1台、洗面所にスタンドタイプを1台、寝室にロボット掃除機を1台置いています。
洗面所は、髪の毛など常に埃が出やすい環境。しかも、換気扇を付ける洗面所は周りの空気を吸い込むために埃を集めやすい場所でもあります。スタンドタイプを設置しておき、いつでもサッと埃を吸い取るようにすれば、埃の蓄積を防ぐことができますよ。
また、寝室はベッド下の埃が気になるところ。そこをお掃除ロボットにお任せして毎日きれいにしてもらえば、ベッドを動かして掃除機をかける必要がなくなります。
こうして部屋ごとに使い分けをすることで、常にキレイな環境を保つことができ、気合いを入れての“休日集中掃除”の手間も省けます。
ノズルの付け替えでストレスフリーに&よりキレイに
洗濯機と壁の間や、 棚と棚のすき間など、細く奥行きがある箇所の埃はなかなか取り除くのが困難。付属のノズルでも届かないことがあります。そんなときは、専用ノズルを購入してみては。 ノズルを付け替えることで、狙った埃をきっちり取り除くことができるので、掃除機がけのストレスが解消されますよ。
ほかにも布団専用のノズルや、窓のサッシ用ノズルなど、アイテムはたくさんあります。これらを利用すると、いつもは面倒な箇所もすばやくきれいに!
じゅうたんやペットの毛に適したヘッドも!
掃除機がけのもうひとつのストレスに、じゅうたんゴミの吸い取りにくさや、ヘッド部分の毛ゴミの絡まりがあります。とくに、ペットがいるお宅にとっては毛が抜ける時期の掃除機がけは一苦労。ヘッドに大量の毛が絡まってしまうことも。
こういった悩みを解消してくれる、スグレモノ掃除機もあります。毛が絡まない=掃除機が動かしやすい=掃除がラクに! もちろん、ペットがいないご家庭でも、じゅうたん掃除がラクになりますよ。
正しいかけ方で余計なゴミを落とさないように
せっかく掃除機をかけた場所に、新たな埃が落ちていることはありませんか? 原因は、掃除機のかけ方にあります。掃除機をかけるとき、窓を開けて換気をしながら行うと思いますが、 その際に風上から風下に向かって掃除機をかけるのが正しい方法。
たいていの場合、 部屋の奥(窓がある場所)から部屋の出入口にかけてが風の流れになるので、それに沿って掃除機をかけていくとよりキレイになりますよ。もちろん、高いところのゴミを落としてから。高いところ→風上→風下という手順がベストです。
掃除機がけも少しの配慮でムダなく節電!
掃除機の「強」「弱」ボタンをきちんと使い分けていますか?
フローリングのようにゴミを吸い取りやすい場所は「弱」、じゅうたんやカーペットのようにゴミを吸い取りにくい場所は「強」と切り替えることで、パワーを抑えることができ、節電にもつながります。
ほかにも、基本的なことですが 床の荷物を全て片づけてから掃除機がけをすることで、ムダな動作が無くなり時短=節電に。少しの意識で、日常の家事がエコになりますよ。
収納場所を決めてから買う! もしくは、あえて収納しない!
掃除機購入における失敗で、「買ったはいいが収納スペースに収まらなかった」という話も。 購入前に自宅の収納スペースのサイズをきちんと測ることと、欲しい掃除機がどのような形で収納できるものなのか、掃除機の特徴もしっかり調べてから購入しましょう。
もしくは、 収納にこだわらずあえて出したままにしておくという手も。常に使うものなので、取り出しやすい位置に設置しておくというご家庭も多いようです。
お客様が来たときには死角となり、普段は取り出しやすい設置スペースを作ることも、掃除機収納のストレスを減らすには有効ですよ。

整理収納コンサルティングと家事代行サービスの「COMFORT STYLE」代表。家事と整理収納のアドバイザーとして、地元・宮城県を中心にお片付けのコンサルティングや講演、執筆活動などを行っている。
http://www.comfort-s.jp/