寒くなるこれからの季節に食べたくなるのが「鍋」。
その鍋の楽しみのひとつが、最後に食べる「〆(しめ)料理」!
うま味が凝縮されたスープで作る雑炊やうどんは最高だけれど「〆料理」っていつも同じになってしまっていませんか?
今回は、簡単にできる人気の鍋レシピと、存在感のある「ごちそう〆料理」を紹介します。
〆料理のバリエーションが広がれば、鍋がもっと楽しくなりますよ。
青野 敏江さん

親子料理研究家。食育指導士。
料理を通して親子のコミュニケーションを育み、子どもたちに食の大切さ、食べ物への感謝の気持ちを楽しく伝えたいと、自宅で子供食育料理教室「garden kitchen」開講。栄養バランスのよい、簡単で華やかな料理が人気で、雑誌やテレビの出演も多数。
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子供食育料理教室Garden Kitchen 〜楽しい親子レシピ集〜
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ひと味違う!ごはんde〆レシピ
「冷やご飯」de見た目も華やか!オシャレに〆るなら「魚介のリゾット」
魚介のうま味たっぷり「ブイヤベース鍋」

魚介のうま味たっぷり「ブイヤベース鍋」
- ●「ブイヤベース鍋」レシピ
- ■材料(3〜4人分)
- 市販のブイヤベース鍋のスープ・・・1袋
- キャベツ・・・中1玉
- 玉ねぎ・・・中1/2個
- エリンギ・・・2本
- いか、あさり、貝類、エビ、タラなど
- お好みの魚介類・・・お好みで適量
- ★今回使用した鍋はコチラ
≪作り方≫
- 玉ねぎとエリンギは薄切りに。キャベツはほぐれないように芯を少し残して、縦に4つに切る。
- 鍋にスープを入れて中火にかける。沸騰したらキャベツを入れ、薄切りにした玉ねぎ・エリンギも入れて材料に火が通るまで煮る。
- 2の具材に火が通ったら、魚介類を入れてフタをして、アサリが開くまで加熱する。
「冷やご飯」de見た目も華やか!オシャレに〆るなら 「魚介のリゾット」

冷やご飯を加えるだけ!「魚介のリゾット」
- ●〆料理「魚介のリゾット」レシピ
- ■材料(3人分)
- ブイヤベース鍋の残りスープ・・・450cc
- ブイヤベース鍋の残りの具材・・・適量
- オリーブオイル・・・大さじ1
- 冷やご飯・・・・・茶碗2杯分
≪作り方≫
- ブイヤベース鍋の残りのスープにご飯を入れ、具材とともにフタをせずに中火にかける。沸騰したら火を止め、最後にオリーブオイルを回しかけてできあがり。
- お好みで、みじん切りにしたパセリや乾燥バジル、粉チーズなどをかけても美味しい。
「温かいご飯」 deとろ〜り卵がたまらない「なんちゃってクッパ」
ピリ辛で濃厚!「担担鍋」

ピリ辛で濃厚!「担担鍋」
- ●「担担鍋」レシピ
- ■材料(3〜4人分)
- 担担鍋スープの素(市販品)・・・一袋
- 豚ひき肉・・・・300g
- 焼き豆腐・・・2/3丁
- もやし・・・1袋
- チンゲン菜・・・2把
- えのきやまいたけなどのきのこ類・・・適量
- ささがきごぼう・・・適量
- ★味付けひき肉用材料★
- 豚ひき肉・・・100g(A)
- 鶏ガラスープの素(細粒)・・・小さじ1
- 砂糖、味噌・・・・各小さじ1
- ごま油・・・大さじ1〜2
- ラー油・・・お好みの辛さで適量
- 白ごま・・・適量
- ★味付けひき肉は半量を残しておき、
〆のクッパに使用します
≪作り方≫
- 鍋にスープを入れて強火にかける。沸騰したら中火にしてひき肉300gと、食べやすく切ったチンゲン菜以外の野菜類を入れて煮る。他の野菜が柔らかくなったら、縦に2つに切ったチンゲン菜を入れて軽く煮て火を止める。
- 味付けひき肉を作る。フライパンにごま油を入れて熱し、Aのひき肉をほぐしながら炒める。ひき肉の色が変わったら、鶏ガラスープの素、砂糖、味噌を加えてさらに炒め、火が通ったらラー油をお好みの辛さに調節して入れ、白ゴマをふる。
- 1の鍋に2をのせて取り分ける。(最後に鍋の具の上に味付けひき肉をのせることで、コクが出て見た目もキレイに仕上がります!)
「温かいご飯」 deとろ〜り卵がたまらない「なんちゃってクッパ」

とろ〜り卵がたまらない「なんちゃってクッパ」
- ●〆料理「なんちゃってクッパ」レシピ
- ■材料(2人分)
- 担担鍋の残りの具・スープ・・・・適量
- 卵・・・2個
- 温かいご飯・・・茶碗2杯分
- 三つ葉・・・適量
- ごま油・・・少々(なくてもOK。お好みで)
- 味付けひき肉・・・坦々麺で残しておいたもの
≪作り方≫
- 小鍋にお湯を沸騰させ、卵を入れ6分間茹でる。茹でたらすぐに冷水にとって冷やす。
- 器に温かいご飯を盛り付けておく。
- 2に温めなおした担担鍋の残りのスープや具をかけ、中央をくぼませる。くぼませた部分に 1の卵を割ってのせ、お好みでごま油をたらし、三つ葉を添える。
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鍋を最後まで美味しく食べる
上手な味の調節方法鍋はゆっくりと楽しめるのが魅力。でも、何度も具材を足して火にかけながら食べていると、野菜の水分でダシ汁が薄まってしまったり、逆に煮すぎて味が濃くなりすぎることも。鍋を作るときは、あらかじめ軽く味付けをした「足しつゆ」を用意しておくと、鍋の途中でも味の調整がしやすくなります。
「足しつゆ」は、「洋風の鍋」ならコンソメをお湯で溶かしたり、パスタソースを水で薄めたもの、「和風鍋」なら、こぶ茶や粉末のかつおダシをお湯に溶かしたもの、「中華風鍋」なら、ごま油と粉末かつおダシ、ナンプラーをお湯で薄めたスープなどがおすすめですよ。
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うどんだけじゃつまらない!本格ソースのごちそう麺
「焼きそば」 de味わい深いあんとカリカリ麺が絶妙!「あんかけ焼きそば」
塩麹でお肉がプリプリ!「鳥鍋」

塩麹でお肉がプリプリ!「鳥鍋」
- ●「鳥鍋」レシピ
- ■材料(3〜4人分)
- 塩こうじ・・・大さじ4
- 水・・・1200cc
- 鶏ガラスープの素(細粒)・・・小さじ1/2
- 鶏もも肉・・・350g程度
- 長ネギ・・・1本
- もやし・・・1袋
- キャベツ・・・1/4個
- えのきだけ・・・1袋
- きくらげ・にんじん・・・適量
- しょうが・・・10g
≪作り方≫
- 鍋に水と塩こうじ、薄切りにしたしょうがを入れて混ぜ、強火にかける。沸騰してきたら食べやすい大きさに切った鶏肉を入れ、アクを取りながら20分程度中火で煮る。
- 1に鶏ガラスープの素を加え、野菜を入れて火が通るまで煮れば完成。
「焼きそば」 de味わい深いあんとカリカリ麺が絶妙!「あんかけ焼きそば」

「あんかけ焼きそば」
カリッと香ばしく焼いた焼きそばに、鶏肉や野菜からでたうま味たっぷりのまろやかなあんをかけて。
- ●〆料理「あんかけ焼きそば」レシピ
- ■材料(2人分)
- 「鳥鍋」の残りのスープ・・・500cc
- 焼きそば用中華麺・・・2袋
- ごま油・・・大さじ2
- ☆水溶き片栗粉
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片栗粉・・・大さじ2
水・・大さじ3〜4
≪作り方≫
- 「鳥鍋」の残りの具入りスープを中火で沸騰させ、☆の水溶き片栗粉を加えて手早く混ぜてあんを作る。
- フライパンにゴマ油を熱し、中華麺をほぐさずに入れ、そのまま動かさずに中火で1分30秒〜2分ほど焼く。
- 2をひっくり返し、軽くほぐして裏面も同様に焼く。
- 3を器に盛り付け、1のあんをかけてできあがり。
ポイント・・・中華麺を焼くときは、動かさずに焼くと、カリッときれいな焼き色が付きます。
「パスタ」 de本格ソースもこれならラクラク「トマトスープパスタ」
味噌が隠し味!「トマト鍋」

トマト鍋。味噌が隠し味!
- ●「トマト鍋」レシピ
- ■材料(3〜4人分)
- トマト缶(カットタイプ)・・・・200cc
- 水・・・1000cc
- コンソメ・・・2個
- トマトケチャップ・・・大さじ1
- 味噌・・・大さじ1
- キャベツ・・・1/4個
- 玉ねぎ・・・中1個
- ウインナー・・・2袋
- しめじ・・・1/2個
- トマト・・・1〜2個
- ピザ用チーズ・・・50g
- 生バジル・・・3〜4枚
≪作り方≫
- 鍋にトマト缶・水・コンソメを入れて中火にかける。
- よく洗い、葉がバラバラにならない程度に芯をくり抜いたキャベツ、ウインナー、6つにくし切りにした玉ねぎ、小房に分けたしめじを入れて材料に火が通るまで煮る。
- 材料に火が通ったら、最後にざく切りにしたトマトを入れ、ケチャップ・味噌を入れて味を調える。ピザ用チーズを散らし、フタをしたらすぐに火を止める。
- 食べる直前にバジルをのせる。
ポイント・・・・キャベツはよく洗い、葉がバラバラにならないように芯を残してそのまま使うと、見た目がキレイに仕上がりますよ。
「パスタ」 de本格ソースもこれならラクラク「トマトスープパスタ」

「トマトスープパスタ」
味のしみ込んだまろやかなトマトソースが絶品!
- ●〆料理「トマトスープパスタ」レシピ
- ■材料(2人分)
- 「トマト鍋」の残りの具・スープ・・・500cc
- トマト缶(カット)・・・150cc(鍋で使った残り)
- 市販のスープパスタ「アサリコンソメ味」・・・100cc
- ベーコン・・・2〜3枚
- しめじ・・・1/3個(鍋で使った残り) ※なくても可
- オリーブオイル・・・大さじ1
- 粗挽き黒こしょう・・・少々
- 生バジル・・・1〜2枚
- パスタ・・・200g
≪作り方≫
- パスタは茹で上げておく。
- 残ったトマト鍋に、トマト缶・スープパスタ用の魚介スープを入れ、小房に分けたしめじと5mm程度に切ったベーコンを入れて中火にかける。材料に火が通ったら、最後にオリーブオイルを回し入れて火を止める。
- 皿にパスタを盛り付けて2のスープをかけ、黒こしょうをふり、お好みでバジルをのせてできあがり。ポイント・・・市販のパスタソースで魚介のコクを加えると、簡単にリッチなアレンジパスタスープができます。
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鍋の上手な火加減調整
鍋料理の醍醐味は、IHクッキングヒーターや卓上コンロを使い、食卓で鍋ごと温めながらみんなでワイワイ食べること。でもつい煮すぎてしまったりして、光熱費も気になりますよね。「土鍋」など保温性の高い鍋で「おでん」のような煮崩れしにくいものを作るときには、沸騰してしばらく経ったら火からおろし、タオルでくるんでおくのもおすすめ。味がじっくりとよくしみ込み、光熱費も節約できますよ。
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食べ応え十分!ボリューム満点の〆レシピ
「パン」de鍋ごとオーブン!熱々ジューシー!「ミートソース・パングラタン」
とろ〜りチーズがたまらない!「チーズフォンデュ」

とろ〜りチーズがたまらない!「チーズフォンデュ」
- ●「チーズフォンデュ」レシピ
- ■材料(3〜4人分)
- ピザ用チーズ・・・400g
- 牛乳・・・80cc
- コーンスターチ・・・大さじ1+小さじ2
- お好みの具:パン、ウインナー、野菜類(ブロッコリー、かぼちゃ、にんじんなど)・・適量
- 今回使用した鍋はコチラ
≪作り方≫
- ウインナーは茹でておく。野菜は下茹でして、ひと口大に切る。パンも食べやすいひと口サイズの角切りにする。
- 鍋にチーズを入れ、コーンスターチをチーズ全体にまぶすように加える。
- 2に牛乳を入れ、IHクッキングヒーターの上に鍋を置き、170度(とろ火)でチーズが液状になるまで加熱する。
- チーズが溶けてきたら、フォークに好みの野菜やパンなどをさして、チーズをからめながらいただく。

「パン」de鍋ごとオーブン!熱々ジューシー!「ミートソース・パングラタン」

市販のパスタソースを加えて鍋ごとオーブンへ!満足度も◎。
- ●〆料理「ミートソース・パングラタン」レシピ
- ■材料(2人分)
- 「チーズフォンデュ」の残りのチーズ・・・250g程度
- 「チーズフォンデュ」の残りの野菜・・・適量
- 市販のパスタ用ミートソース・・・1袋(220g程度)
- パン・ウィンナーなど・・・適量
- トマト・・・1個
≪作り方≫
- チーズの1/2を鍋から取り分けておく。
- 鍋に残った1/2のチーズの上に、パンと下ゆでした野菜類やくし切りにしたトマトをのせ、ミートソースをかける。
- 1で取り分けておいたチーズを2の上に重ねるようにのせる。予熱した230度のオーブンにフタをせずに鍋ごと入れて10分焼けば完成。
「お餅」de鶏団子のダシと醤油のコクでうま味が倍増!「即席お雑煮」
具だくさんがうれしい「鶏団子の塩ちゃんこ鍋」

具だくさんがうれしい「鶏団子の塩ちゃんこ鍋」
- ●「鶏団子の塩ちゃんこ鍋」レシピ
- ■材料(3〜4人分)
- ごぼう・・・・1本
- ニンジン・・・1/2本
- 白菜・・・1/5個
- しいたけ・・・4枚
- 油揚げ・・・2枚
- ☆鶏団子☆
- 鶏ひき肉・・・350g
- みじん切りにした長ネギ・・・1/2本
- しょうがすりおろし・・・・小さじ1
- 味噌・・・小さじ1
- 片栗粉・・・大さじ1
- 塩・・・少々
- ごま油・・・少々
- A
- 塩ちゃんこスープ
- 水・・・1200cc
- しょうゆ・・・・大さじ2
- 塩・・小さじ1
- 酒・・・大さじ3
- 砂糖・・・小さじ1
- 今回使用した鍋はコチラ!
≪作り方≫
- ごぼうはささがきに、ニンジンとしいたけはうす切り、白菜と油揚げは食べやすい大きさにぶつ切りにする。
- ☆の材料を混ぜて鶏団子のタネを作る。
- Aの塩ちゃんこスープの材料を合わせて鍋に入れ、強火にかける。沸騰したら中火にして1の野菜を入れ、火が通ったら2の鶏団子を丸く整形しながら加える。フタをして3〜4分ほど煮て、鶏団子に火が通ったらできあがり。
「お餅」de鶏団子のダシと醤油のコクでうま味が倍増!「即席お雑煮」

「即席お雑煮」。じっくりと煮込んだような優しい味わい。
- ●〆料理「即席お雑煮」レシピ
- ■材料
- 塩ちゃんこの残りの具・スープ
- 餅・・・人数分
- 水・・・適量
- 三つ葉・・・適量
- めんつゆ・・・適量
≪作り方≫
- 餅は耐熱皿に入れ、かぶるくらいの水を加えてラップをし、レンジで加熱する(餅1個につき2分)。
- やわらかくなった餅を器に移し、温めた塩ちゃんこ鍋の残りのスープと具を加える。
- お好みでめんつゆ少々を加えて味を調節し、あれば三つ葉を飾る。
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鍋の焦げ付きをきれいに落とすコツ
楽しくておいしい鍋料理。作るのは簡単だけど、後片付けが面倒で…と思う人も多いのでは?とくに、鍋が焦げ付いてしまったときなどは大変ですよね。でも、しつこい鍋の焦げ付きは「重層」を使うと意外なほど簡単に落とせますよ。
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青野さんからひとこと

具だくさんで栄養満点の鍋は、最後の最後まで味わいたいですよね。
今回ご紹介した「〆料理」は、うま味がしみ込んだ具材とスープを最大限に活用しながら、おもてなしにも喜ばれるごちそうレシピです。鍋を2度楽しむつもりでぜひ試してみてください。