食生活を見直そう!

入学や就職・転職、異動、引越しなどで環境が変化することの多い春。気付かないうちにストレスを抱えてしまう人も多いのでは。今回は、ストレスに負けないための食生活をご紹介します。

Original.jpg?jp.co

目次

食生活の改善でストレスは緩和できる

ストレスを感じる直接的な原因は、仕事や家庭の悩み、人間関係など様々ですが、実は毎日の栄養不足、運動不足、睡眠不足が原因になっていることも少なくありません。 例えば、食事が麺類・パンだけ、という状態が続き、たんぱく質やカルシウム、ビタミンなどが不足するとストレスがたまりやすくなります。

ストレス時に必要な栄養素

1. たんぱく質
牛乳・乳製品、肉・魚、豆類、大豆製品、卵などに含まれるたんぱく質。ストレスを強く感じている時や生活リズムが乱れている時、体内ではたんぱく質の消費量が増えています。たんぱく質は免疫力を高める役割も果たしているので、毎日の食事から良質のたんぱく質を摂ることが大切です。ただし、たんぱく質の摂りすぎは良くありません。摂取の目安は体重1kgあたり1〜2g。多くの食材から適量を摂るように心がけましょう。

2. カルシウム
牛乳・乳製品、小魚、桜海老、ひじき、わかめ、海草、大豆、緑黄色野菜などに含まれるカルシウム。カルシウムは骨や歯を形成するだけでなく、神経伝達を正常に行い、精神を安定させる働きがあります。カルシウムが不足すると副交感神経が正常に働かず、イライラと怒りっぽくなるといわれます。摂取の目安は1日に600〜700mg (18歳から49歳までの場合)。なお、カップラーメンなどのインスタント食品、清涼飲料水に添加されているリンを摂りすぎると、カルシウムとのバランスが崩れ骨のカルシウムが少なくなるため注意が必要です。

3. ビタミン
緑黄色野菜や果物、レバーや卵などに多く含まれるビタミン類。ビタミンは人間の成長、健康、活力に欠かせない栄養素です。ビタミンB1が不足すると、イライラや疲労、不眠、めまい、無気力につながります。

4. 食物繊維
豆類、海草類、きのこ類、果物などに含まれる食物繊維。 食物繊維には、ストレスで乱れてしまった腸の働きを整える働きがあります。 また、強いストレスを受け続けるとコレステロール値が上昇することがありますが、食物繊維にはコレステロール値を下げる働きがあります。

ストレスを緩和する食事の方法

ストレスを感じてイライラしている時は、交感神経が優位に働いています。その状態で食事をすると、血圧や心拍数が上がり、消化管の働きは抑えられてしまいます。すると、食事を飲み込みにくく感じたり、胃が重たく感じることがあります。

逆に、落ち着いた状態で食事を楽しんでいる時は、副交感神経が優位に働き、胃の消化を促進させることができます。 さらに、ゆっくりとよく噛んで食べることで、満腹中枢が刺激され、食べすぎを抑えることもできます。 忙しい時には仕事机で食事をする、という習慣の方も多いかもしれませんが、食事をする時はパソコンの電源を落とす、机をきれいに片付けてから食事をする、などの工夫がおすすめです。

ストレスが原因の過食を防ぐには

空腹感がないのに、無意識のうちに甘いもの・脂っこいものを食べ過ぎてしまう「過食」。これにもストレス、そして食生活の乱れが関係しています。「甘いもの」や「脂っこいもの」が食べたくなるのは、脳が「ブドウ糖」「コレステロール」を欲しているため。 ブドウ糖は炭水化物(ごはん、パン、麺類、果物、芋類、砂糖など)に多く含まれています。

無理なダイエットで炭水化物を抜いたり、偏った食事を続けていると、脳のエネルギー源であるブドウ糖が不足し、脳が上手く働きません。その結果、思考能力・集中力は低下し、イライラしたり、無気力になるなどの変化が現れます。ブドウ糖の不足、過食を防ぐには、1日の食事でしっかり炭水化物を摂ることが大切です。

ストレスにより減少するセロトニン、テアニン

セロトニンとは、人間の精神に大きな影響を与える神経伝達物質です。 セロトニンは満腹中枢を刺激しますが、ストレスによりセロトニンの分泌が減少すると満腹感が感じられず、過食につながってしまいます。 セロトニンの原料は必須アミノ酸であるトリプトファンですが、体内では生成できないため、肉、魚、牛乳、大豆、チーズ、ゴマなどの食品から摂取する必要があります。

また、ストレス状態が続くと、リラックス効果のあるテアニンも不足します。 テアニンは緑茶に多く含まれるアミノ酸で、副交感神経の働きを優位にし、脳波ではアルファ波を増加させる働きがあります。 ただし、緑茶にはカフェインも含まれます。 テアニンのみを摂取したいという方にはサプリメントがおすすめです。

このように、ストレス緩和のためには、幅広い食材から様々な栄養素・成分を摂ることが欠かせません。 また、食生活だけでなく、適度に運動をすること、しっかり睡眠を取ることも大切です。

文:株式会社オールスパイス・藤野尚美

おすすめ商品

clear

カテゴリー