北欧式の真似したい「見せてしまう」インテリア収納スタイル

シンプルなのに温もりを感じる北欧のインテリア。手が届く所にモノがある、眺めて使って楽しむ収納が部屋づくりのポイント。お気に入りのモノに囲まれて、気持ちよく過ごすことができます。片づけは毎日のことだから、手間を掛けずにすっきり整えるアイディアを取り入れましょう。

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目次

1.インテリアに馴染むカゴ使い

素材も形も種類が多くて、集めるのが楽しくなってしまうカゴ。籐や竹など天然素材のものをはじめ、メタル製でかっちりとしたもの、ビニールテープを編みこんだものなど。育児中ならリビングでオムツや着替えを入れておくと、必要なときにサッと取り出せます。子どもが広げたおもちゃを拾い集めて、手早く片づけたいときにも便利です。

玄関ではスリッパ入れに、寝室では脱いだ部屋着の一時収納に。室内にさりげなく置いておくと、いつでも気軽に片づけることができます。カゴに入れたいモノの大きさに合った大きさで、部屋の雰囲気にも馴染んでくれるカゴを選びましょう。ただ入れるだけのしまい方なので、片づけるのが苦手な家族も参加しやすくなります。

参考にしたいこと

予備のクッションやひざ掛け、部屋で脱いだ上着、床遊びで使ったパズルやおもちゃなどをいったん収納。掃除をする前の準備がラクになる

玄関か子供部屋でスポーツ用品を入れるカゴとして、ラケットやバットなど長い道具は立てかけて収納。内側に袋を入れて汚れを予防

部屋着をいったん片づけたいときに、使う機会がなくなったカゴバッグを再利用。持ち手があるので移動したり引っ掛けたりできるから便利

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2.床がすっきり片づくフック掛け

私たちの行動パターンのなかで、床置きになりやすいタイミングはいつだと思いますか?つい無意識にやってしまいがちなのが帰宅したとき。手に持っていたカバン、買い物袋、子どものランドセル、宅急便で届いた箱などを床にヒョイと置いたりすることが多いのです。タタミの部屋では、脱いだ服なども床置きになりがちです。
 
こうして床にモノを置くことが習慣になっていると、そこが定位置となってそのまわりにモノが溜まり始めます。北欧でも玄関で室内履きに履き替える家庭が多く、床で遊んだりくつろいだりするので、私たちと同じように床を片づける必要があるのです。そこで活用されているのがフック掛けにする方法。置いたままになりやすいモノを、その場で片づけるようにします。家族それぞれができるように促しましょう。

参考にしたいこと

コートスタンドを置くと玄関が狭くなるのでフックを利用。何も掛けてなくても絵になるフックを選ぶとインテリアのアクセントになる

椅子もフックに掛ける大胆な使い方。床を片づけるときに使ったカゴとかフロアワイパーなど、目立たない場所なら気軽に掛けられる

フックの機能を応用してクリップを使う方法もある。子どものお絵かき、いただいたポストカードなどを飾って眺めて楽しんで

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3.1枚の布で軽く隠す

北欧と言えば、フィンランドのマリメッコに代表されるビビッドで個性的なファブリックには、森や湖、鳥や植物などのモチーフが使われています。冬が長く日照時間が短いという土地柄のせいで、室内を明るく保って、自然を身近に感じられる絵柄が人気。カーテンをはじめとして、テーブルクロスやクッションで布を取り入れて、ときにはカゴや箱に入れた中身が目立たないようにと、目隠しの布としても利用されています。
 
生地の素材は洗濯のしやすい綿や麻を選んで、ふだんの暮らしで気軽に模様替え。ランチョンマットやキッチンクロスといった実用の布も、カフェカーテンとして使ったりカゴの上に掛けて目隠しをしたり、ミシン掛けをしなくてもいい製品を利用して楽しみましょう。

参考にしたいこと

好みの柄なら端切れをそのまま利用してもいい。小さな掃除グッズをカゴに入れて、布で目隠しをすればダイニングの棚に置ける

大きな巾着型の布袋。広げれば遊び場に、たためばおもちゃ入れになる。子どもも一緒に片づけを楽しみたい

扉のないオープンな棚を布1枚吊るすだけで目隠しになる。インテリアに合わせて選んだ布でアレンジすれば、急な来客でもリビングですぐにもてなせる

4.まとめワザでコーナーをつくる

戸棚や引き出しの中にしまうことで、室内がスッキリとするのですが、よく使うモノまで収納していると出し入れが面倒になることも。理想として思い描いてることと現実とが、上手くかみあわないといったことがあるのではないでしょうか。その点、北欧の家庭では実用品をディスプレイのように見せながら、使いやすくまとめるワザにたけています。
 
一つ一つは素敵なモノでも、部屋のあちこちにバラバラに置かれていると、なんとなく雑然とした印象に陥りがち。でも、同じ所に集めることで、モノがある所とない所のメリハリが生まれます。さらに、視覚的に一つの塊に見えるので、収納コーナーとしての役割を持った場所として、モノがあっても片づいた印象になります。

参考にしたいこと

キッチンでよく使う調味料をトレイの上にまとめておくとスッキリ。使いやすくなって、出したままでも見た目のいい存在になる

オープンキッチンの壁に棚を設けて、そこに食器や道具、調味料などを並べた収納コーナーを。ホワイトをベースにアレンジするとまとめやすい

趣味で集めているモノを一カ所にまとめて、そこを印象的なコーナーに。さらにランプや植物、置物などを組み合わせると、ストア風の洗練されたディスプレイになる

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まとめ

北欧式だからと言って、家具を新調する必要はありません。使いたいモノがいつも近くにあって、眺めて楽しめるのが魅力。今すぐできる収納スタイルを、気負わず気取らずに試してみてくださいね。

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プロフィール
すはらひろこ (片づくおうちプランナー)
一級建築士、インテリアコーディネーター
株式会社アビタ・クエスト代表取締役


共働き経験をいかした収納術とおしゃれなインテリアで、雑誌のビフォアアフター企画でも活躍。 TV東京TVチャンピオン【お部屋リフォーム王】、TBS系「王様のブランチ」、NHK総合「あさイチ」ほかテレビ・ラジオ出演や講演、著書など多数。
総合情報サイト【オールアバウト】で収納ガイドを務め、連載記事は幅広い読者層に好評。
著書:『1分からはじめるかたづけ術』(だいわ文庫)
『朝、着る服に迷わないハッピー収納術』(大和書房)
ほか

すはらひろこ
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