初夏に始める寄せ植え
#05 青ジソをコリウスでかこんで虫知らず

青ジソとコリウスの寄せ植え
青ジソに、同じシソの仲間のコリウスを各種各色取り合わせました。花の少ない酷暑の季節に、葉の色も葉の形もバラエティに富んだコリウスは庭をはなやかに彩ります。
組み合わせた植物
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【植付けプラン】
※上から見た配置
- 青ジソ 3株
- コリウス(黄) 1株
- コリウス(ライムグリーン) 1株
- コリウス(濃赤) 1株
- コリウス(緑色に白の斑入り) 1株
- コリウス(えんじに黄緑の縁取り) 1株
組み合わせる葉野菜は、季節によって手に入るものでアレンジOKです。
例えばシュンギク、コマツナ、ホウレンソウ。また、ルッコラ、イタリアンパセリ、チャービル、サラダバーネットなどのハーブ類もおすすめです。
プランター&鉢サイズの目安
今回使用したプランターは、直径40×深さ27cmです。
組み合わせのポイント
- 自宅で青ジソを育てた経験のある人なら、虫に食い荒らされて収穫どころではなかったという方も多いのでは?何年か前に、何気なくコリウスと寄せ植えにしてみたところ虫がつかなくなったので、毎年、私はこの組み合わせを続けています。
- 青ジソはコリウスで囲んで植えるのがベストですが、プランターの奥側にまとめて植えておくと葉を摘み取っても見た目を損ないません。
鑑賞のポイント
- シソにつく虫は地方によって異なるようですが、私の住む関東地方ではオンブバッタの被害が甚大です。単独で植えた青ジソの葉は穴だらけになりますが、コリウスと寄せ植えするとほとんど無傷で秋口まで収穫できます。
- 半日陰に置いて育てるとコリウスの葉の赤・桃・緋・えんじ・黄・緑の色は鮮やかさを増し、こんもりとドーム状に茂って花に負けない豪華さです。

育て方
- 植えつけ時期:5月〜6月
- 収穫時期(青ジソ): 8月〜9月
- シソもコリウスも根が浅く乾燥に弱いので、水切れには注意しましょう。水分が十分ならばやわらかい葉が収穫できます。
- シソもコリウスも淡い紫色の可愛い花が咲きますが、寄せ植えを長く楽しむためには花を観賞することも穂ジソを収穫することもあきらめて、つぼみが上がってくる度にこまめに摘み取りましょう。
esssay
安心で安全な野菜を食卓に

食の安全に対する世の中の関心がきわめて高くなっています。それと同時に、生のまま直接口に入る野菜を自分で育ててみたいと考える人々が年々増えてきました。
ひと昔前のガーデニング・ブームは家の周りを花でいっぱいにすることでしたが、ハーブが流行してから人々の興味は「キッチンガーデン」へと移り、最近では野菜作りがひそかなブームになっている気配です。家庭菜園ならば殺虫剤も化成肥料も使わずに、安全で安心な野菜を作ることができます。
日本料理にはなくてはならない青ジソを、この夏、手の届くところで育てて、香り高いとれたてをたっぷり味わってみませんか。
◆「木原先生のおいしい寄せ植え講座」に掲載されている写真は、木原先生が自宅の庭で楽しんでいる寄せ植えを撮影したものです。
◆植え付けと収穫の時期は神奈川県横浜市が基準となっています。皆さんのお住まいの地域に合わせて調整してください。
木原先生プロフィール
- 木原 ゆり子(きはら ゆりこ)
- 京都生まれ。(財)木原生物学研究所勤務を経て、木原記念横浜生命科学振興財団理事。神奈川県在住。自宅の庭に来るリスや野鳥や虫を友に花と野菜を栽培しながら、動植物に関するエッセイを各誌に執筆。
著書に「花もコンパニオンプランツも楽しむ〜オーガニック野菜の寄せ植え」(文化出版局)がある。
