菜園用刃物の種類と特徴
園芸用の刃物は、実に多くの種類が市販されています。それぞれに、切るものや切る部位によってその目的にあった形や材質で作られています。それぞれの特徴や用途をしっかりと把握した上で、自分の菜園に適した、長い間使えるものを選ぶようにしましょう。
■種類:植木ばさみ
■材質:鋼、ステンレス
【特徴】昔からある園芸用のはさみで、芽切りや収穫をはじめ様々な園芸作業に使われます。現在は柄がプラスチックのものなど様々な材質がありますが、全体が鋼でできたものがオーソドックスです。剪定ばさみとは違って、自分の力で刃の開閉を行うはさみなので、持ち手の輪が大き過ぎたり重過ぎると疲れやいので慎重に選びましょう。
植木バサミは刃先が細いので、枝が密集しているところでも使いやすいです。 より専門性を高めたデザインの、芽切りばさみや摘果ばさみなどもあるので目的にあわせて使い分けてみてもよいでしょう。
■種類:剪定ばさみ
■材質:鋼、ステンレス
【特徴】剪定だけではなく、刃先で芽切りをしたり、植木ばさみでは切れない太めの枝を切るなどの作業に使います。持ち手の間にバネが付いていて、自然に刃が開くようになっていることが特徴です。また、植物の枝をとらえやすいように、刃がカーブしています。バネが強いものは疲れやすいので、購入前は必ずバネの具合を確認して、手になじみ、軽めのものを選びましょう。
ストッパーを外すと、刃が開きっぱなしになるので危険のないよう作業後は必ずストッパーをする習慣をつけましょう。
■種類:かま
■材質:鋼
【特徴】「除草がま」よりも全体的に大きく、刃渡りが長いのが特徴です。ラインの湾曲した刃を、左右に動かして草などを刈るようにできています。主に収穫や除草用として使います。刈り取るものによって刃の長さや角度、刃の厚みなどが違います。
■種類:除草がま
■材質:鋼
【特徴】刃渡りが短めで、刃の厚みも薄いのが特徴です。刃のラインも普通のかまとは違って直線的です。
主に、その名のとおり除草のために使い、狭い場所の草を土に切り込んで、根から深く切り取るのに適しています。別名「草刈りがま」などとも呼ばれます。
刃物は、鋭い切れ味を保つために、使い終わったあとの手入れも大切です。使い終わったら、必ず汚れを布などでぬぐい、時々は刃を研ぎましょう。研いだあとは、水気をしっかりとり乾燥させてさびないようにすることもポイントです。
きちんとお手入れをすることは、はさみの寿命を長くするだけでなく、植物の病気の伝染の予防にもなります。はさみは、左利き用のものやレディース用のやや小ぶりなものなども市販されているので、ぜひ自分が使いやすい1品を見つけてみてください。