
私にとって庭は、家族や友人達とゆったりとくつろぎ、子供たちが走り回り、BBQを楽しんだり、木漏れ日の下でお茶を楽しむ場所と考えて、作ってきました。緑が多く森の中にいるような雰囲気が理想です。
神奈川、神戸で16年間一緒に暮らしたキャバリアのメイのブログから生まれた夢であるカフェ作りを、夫の定年を機に戻った福岡で実現させました。
カフェ『気まぐれ芽衣夢』は、ワンコが好き!人とお話しするのが好き!お菓子やお料理を作るのが好き!
好きな事ばかりが詰まったお店です。週に4日間、完全予約制で営業しています。
夢のはじまり 〜カフェオープン!
2010年に家が完成して、その翌年、カフェをオープンしたばかりの頃です。カフェはリビングに隣接したスペースで、靴を脱いで上がっていただきます。広々としたテラスには、『となりのトトロ』が好きなことからパーゴラも大工さんにつくっていただきました。気候のいい季節ではテラス席でも食事が出来ますし、お行儀のいいワンコなら一緒もOKです。目隠しのアイアンのトレリスにはバラ、モッコウバラ、アイビーなどを植えました。
カフェ構想時からイメージしていた真っ赤な ドア、ポルト・ルージュが目を引きます。駐車場からはこのドアを開けて入ります。
枕木の門柱の右側にはミモザ、左側はヤマボウシを植えています。ライトアップで夜も楽しめるテラスになっています。
春の足音
待ちに待った春、この季節を迎えるために、庭の手入れを頑張ってきたと言っても過言ではありません。
足元の小路には、タイム、ノースポール、アジュガ、ヒメツルソバ、スズランなど。
テラス前の花壇は、白、紫、ピンク系、シルバー・・と色を制限しているので、ハッとする程の華やかさはありませんが、萌え出るグリーンとのコントラストが好きです。
ハナミズキは木の形も花も秋の葉の色も大好きです。白とピンクがあります。
ビバーナススノーボールは、紫陽花のような可憐な花弁の集まりで、グリーンから清楚な白へ変わっていきます。テラスでお茶を楽しむのに良い季節になってきました。
バラの開花
カフェテラスの目隠しに取り付けたアイアントレリスにモッコウバラを這わせています。8年経ってますますボリュームが出てきて、満開の時期は圧巻です。伸びて行く場所が足りなくなって、アーチも征服。白いハナミズキと共演して、白い花園になります。
満開を過ぎて花房を落としたアーチには、薄紫のクレマチスが咲きます。
他のバラ達から遅れて最後に咲くのが、ピンクのツルバラの『芽衣』。福岡に戻る前の年に虹の橋を渡ったメイから取ったカフェの名前が芽衣で、その同じ漢字の名前を持つバラがあると知って迎えたバラです。夏にも冬にも強くて、葉っぱの色が濃く、小さくて愛しいバラ。
まるで笑い転げるように、たくさんの花がこぼれ咲きます。今年もたくさんの友人達、お客様に見て頂きました。毎年満開になったら、バードバスに花びらを浮かべてオープンガーデンのご案内をします。
大好きな樹に囲まれて
樹が好き!ホントはケヤキを植えたかったけど、みんなの反対で断念! お店の右奥にある芝生の庭にたくさんの木を植えました。まずは17年間過ごした神戸の思い出に、家の近くで拾ったドングリから育てたクヌギ。さらにオリーブ、ヤマボウシ、月桂樹、ヒメシャラ、雪が積もったように真白な花が咲くヒトツバタゴ(別名・なんじゃもんじゃ)など。
今年は新たにパーゴラを設置しました。ご近所との視線をさりげなく遮るための、大きな格子付きのコーナーパーゴラです。さすがに私のDIYでは無理なので、大工さんに注文して、桜の枝を上手く避けて作って頂きました。
白くてやさしそうな花弁が風に揺れて涼し気なシマトネリコは、3本あります。アオダモは、手入れ不要で美しい樹形の優秀な木。
最初は鉢植えでコニファーだったゴールドクレスト。あっちこっち植え替えてベンチ横に落ち着き、巨大化しました。春に中の込み入った枝を空いてあげないと蒸れて枯れてしまいます。風に弱いので台風の時は心配です。
お気に入りのコーナー
最初の頃は、好きな花や木ばかりを植え、色とりどりの華やかな庭にご機嫌だったのですが、次第に大人っぽい花の色や雰囲気を好むようになりました。
ヒューケラやアジュガの葉の色、古びた耐火煉瓦、可愛すぎないウサギの像・・。
紫の花やシルバー系、特にサルビアは欠かせません。
車輪や鉢類、パーゴラも経年変化で、居心地の良さを演出してくれるようになりました。
デュランタは暑さに強く頼もしい花で、まるで着物柄のよう。
れんげローズはあまりの愛らしさに一目ぼれしました。バラはゴージャスな雰囲気より、一重で清楚な感じが好きです。
クリスマスローズも大人の雰囲気ですね。
ガーデニングを始めて8年経ち、ようやくテラスの日当りや土壌に対する花木の声が聞こえるようになった気がします。
大切なもの
私の夢は愛犬のメイから始まったのでカフェのどこかに、いつもメイを感じていたいと考えていました。
そこでMの飾り文字とメイの形のアイアン製の破風飾りを付けました。いつも空から見守ってくれています。
その真下に煉瓦のシンクを作り、芽衣バラを植えました。バラ用のトレリスを取り付け、数年で伸び伸びと育ちました。赤いジョウロもアクセントです。
カフェの設計の段階から知っているブログの友人達。助言や暖かい励ましの言葉も大きな原動力になりました。遠くは関東から、ワンコと一緒に訪ねて来てくれます。来店の時は、ワンコの名前を書いた煉瓦を一個持ってきてね、とお願いしていたので、たくさん集まりました。記念になるように、それを背もたれにしたベンチを作りました。野葡萄やアイビーが絡まってベンチの端からパーゴラまで届く勢い。お気に入りの場所になっています。保護した地域猫のネーロもお気に入りかな?
プロフィール
芽衣夢さん
- 住まい
- 一戸建て
- ガーデニング歴
- 8年
- お気に入りの植物
- アジュガ、アジサイ、ヒューケラ、スズラン、紫色の花
- ホームページ
- 気まぐれ芽衣夢 奮闘記
編集部より
愛犬メイちゃんの思い出を胸に、夢だったカフェのオープンを実現させた芽衣夢さん。可愛らしい赤いドアを開けば、たくさんの樹木と、メイちゃんの破風飾りが見守る、花と緑であふれるガーデンが広がっています。パーゴラなどの素敵な構造物をはじめ、時を重ねる中で次第に変化していく風景など、見どころがたくさんありますね。花木の声に耳を傾けながら大切に育まれている芽衣夢さんのお庭は、これからも訪れる人を幸せな気持ちにする場所であることでしょう。