
北海道でも豪雪地帯の岩見沢市にてバラと宿根草の庭を夫と作り上げています。
土壌改良をして芝生を張り、出来る限りローコストに抑えながらコツコツと作り上げました。アーチやレンガの小道、階段など、ハードの部分は全て夫の作業で、植栽は私です。バラと宿根草がお互いに引き立ちあうような心地良い雰囲気を大切にしています。
子供達が巣立った後、夫婦で共有出来る庭作りが始まり、もともと好きだったバラにますます魅了され、いつのまにか素敵な出合いのバラは100本を超えました。北海道のオープンガーデンにも参加しています。
芽吹きの春
4月、春の庭です。シェードガーデンは、大きなサクランボが芽吹く前には山野草の宝庫。カタクリ、エゾエンゴサク、シラネアオイ、クルマバソウの白花と共に、山の中にいるかのような雰囲気になります。
宿根草が厳しい冬を乗り越えて、沢山芽吹く姿は生命力の神秘さえ感じます。
春は天気が荒れて、お庭の植物も大慌て…繰り返す自然の力に左右されながらも、今年のオープンガーデンに向けて支度を整えていく嬉しい季節です。
我が家の春は小球根から始まって淡い花色が溢れ、バラの開花までは暫しブルーガーデンに染まります。
6月に入り庭の植物が元気いっぱいに芽吹き、緑色に輝く葉が美しくなってきました。シェードガーデンのホスタもモリモリ。オキナソウも咲き始めました。ブルネラが広がり、ブルーの小道になっています。バラもイキイキと赤い新芽を伸ばし、蕾もゆっくりと膨らみ始めてきました。
一年で一番好きな季節・・・多くの植物からパワーを頂いて、オープンガーデンの幕開けです。
オープンガーデン
6月末から始まるオープンガーデンは、すでに15年目になります。
北海道オープンガーデン イエローブックに参加しているので、全国に花友達ができました。今年も素敵な出会いがありますように。
昨年は例年より10日は早い展開のバラ開花? スピード早すぎて取材の時には大慌て…
暖かい気温に恵まれて、何処のお家も大輪の立派なバラが咲いて、仲間たちとお互いに喜びを共有し合えて最高の瞬間でした。今年はどんな感じになるのか?とても楽しみです。
中庭は落ち着いた空間なので、家族でランチを楽しんだり、花友達とお茶を楽しめる空間になっています。今ではニュードンとクレマチスロマンティカは素晴らしいコラボレーションですが、シティオブヨークの枝を誘引して空間を優しい花姿で彩ってくれています。
ウエルカムローズのピンクスプレーはいつも人気者。小花の可愛らしさは最高です。株元に咲くERシェハーデスとフレンチローズのナエマもとても素敵です。
壁面を勢い良く昇ったポールズ・ヒマラヤン・ムスク、一季咲きのランブラーローズです。桜の花のようにみえ、可愛いでしょう。こちらでは6月末から7月中旬まで咲き、沢山の花が付いて香りもとても良いです。ただ花が終わると散らずにいつまでも花弁が残り、少々汚さを感じてしまうのが唯一の欠点です。
このバラは本州では伸びすぎるようで『北国でこそ美しく咲けるバラ』のお薦め品種です。満開の時の姿は圧巻で香りに酔いしれます。
夫が設置したフロントガーデンのメインアーチです。こちらから眺めると一面バラで埋まります。四季咲新雪とアイスバーグは白い薔薇なので彩り賑やかになりがちな庭を大人な雰囲気に落ち着かせてくれます。
アーチには3本のCLローズと桃色スイカズラとテキセンシス系のクラベティビューテイの赤いクレマチスが誘引(欲張りです)。フリフリの花びらが可愛いドリーム・ウィバー、四季咲き新雪(LCL)純白で、秋遅くまで花をつけました。
移りゆく季節
静かなグリーンガーデンへと変わるこの時期は、コレクション気味の葉物が大活躍。
バラが咲いていなくても、目立つ花が無くても、自分が安らげる庭を楽しんでいます。
北海道のバラの季節は短くて、秋バラはほんの少しです。それでも寒さに耐えながらじっくりと蕾が膨らんで開花まで時間がかかるため、花は姿も色も香りも最高の整い方になるのです。まるでバラから、私たちへのプレゼントのような想いになります。
11月上旬で、又暫くのお別れになります。
昨年でバラは120本越えになり、娘の庭へとお嫁入りさせています。そろそろブレーキをかけなくてはいけませんが、誘惑には勝てませんね。
冬に備える
11月は大忙し。もう少しと思いながらつい日常に追われてしまいます。葉むしりして、束ねて、融合剤散布して、月末に向かって冬囲いを一気に済ませました。作業して行くと一株づつの様子もチェックできます。好きなバラが弱ると鉢上げして養生し直し、管理して行くから、常にプラバラ鉢が有ります。バラだけ植えてると沢山の株になるのですが、私は庭の景色も大切にしたいし、自分の好きな角度で草花とバラのコラボを楽しみたいという欲張りです。
12月にはこんなリースを作りました。ダスティミラ、白妙菊・・・土台は、ツルウメモドキの枝、ワイヤープランツを巻き込んで作りました。半乾燥させた銀葉を束ねて組み込み、バラのヒップも少しだけ使って、白い飾りと、残っていたアートフラワーをポイントにして見ました。リースにつきもののリボンは迷いましたが今回は無しに…サッパリタイプで完成です。冬の間に、伸び伸びの多肉なども入れ直してお洒落な感じに仕上げたいと思います。豪雪地帯の岩見沢。今年も3月までには間違いなくまだまだ降り積もることでしょう。
プロフィール
ターシャさん
- 住まい
- 一戸建て
- ガーデニング歴
- 30年
- お気に入りの植物
- バラ・ブルネラ・クレマチス
- ホームページ
- 薔薇に魅せられて
編集部より
オープンガーデンなどでたくさんの方と交流をしながら、北海道でお庭作りを楽しんでいるターシャさん。冬の間、厚い雪に覆われる地域にお住まいとのこと。春を迎え、花咲く季節はより一層輝いて見えることでしょうね。現在では120本ものバラを育て、それぞれの美しさに魅了されているそうです。バラやハンギングバスケット教室の講師もされていて、お花選びのセンスも素晴らしいです。これからもご主人と一緒に、素敵な風景をたくさん見せてくださいね。