
小鳥のヒゼンダニ感染は一般的にみられる皮膚病で、鳥疥癬(かいせん)とも呼ばれます。鳥からと鳥へと感染して集団発生することもあります。
【原因】
トリヒゼンダニの感染によります。直接接触や、鳥から離れたダニが体表に着くことで感染します。
【症状】
ダニは主にくちばし、ろう膜(くちばしの上部のつけ根付近を覆っている柔らかい部分)とその周囲、目の周り、脚など羽毛の少ないところに寄生してトンネルを掘ります。感染当初はカサカサしてフケっぽい状態ですが、時間の経過と共に、感染部位が厚くなり、かさぶたが盛り上がるようになってきます。よく見ると、ダニが掘った穴が小さな点状に確認できます。
【診断】
特徴的な外観からおおよそ診断できますが、かさぶたをはがして顕微鏡でダニを確認することで確定診断できます。
【治療】
定期的に駆除剤を、投与(注射、内服、外用、注射または皮膚に滴下)することで完治します。駆除剤は、中毒のおそれがあるので、用法、容量は獣医師の指示に従いましょう。素人療法は危険です。また、ケージや止まり木を定期的に熱湯消毒することは、再感染の予防になります。