
インテリアはただただ白くてシンプル。意図的にアイポイントを減らし何もない空間にしました。もともと無機質なデザインが好きなので、とても落ち着く空間です。
間取りや設備にも工夫をこらして、隠せるものは極力隠し、生活感を抑える努力をしています。それでいて小さな子供がのびのびと生活を楽しめる家に仕上がったと大変満足しています。
各部屋とも撮影用ではなく、現在もほぼこの状態で生活しているんですよ。今どき珍しく飾り棚がない家ですが、空間そのものを楽しむことができる気がしています。


リビングです。
テレビは壁掛けでAVラックは壁面埋め込み。将来のためにスクリーンやプロジェクター、スピーカー等も全て隠して設置できるようになっています。
テレビの両脇にドアがあるのがわかるでしょうか?左側には収納、右側には階段があるんです。取っ手をなくしてドアも隠してしまいました。
ただし大きな窓を隔てたインナーガレージは、ぜひ見せたいところです。
ガレージはどの部屋からでも眺められるよう、窓をL字型に設置しました。
白い床は掃除が大変そうと思われるかもしれませんが、実は我が家は掃除機をかけたことがなく、全てロボット任せだったりします(笑)。この自動掃除機は我が家のインテリアに欠かせない存在です。
3mを超える長い造作テーブルを置いたダイニングです。一列に並んで食べる楽しさを演出してみました。
後ろの3枚扉をあけると事務所と一体となる広いスペースになるので、すっきりしたデザインにしました。
中央のニッチに見えるところはロールスクリーンで隔てたキッチンへの開口部分です。テーブルで勉強する子供をキッチンから見えるようにしました。
ここが間取りの中心なので、テーブル左側のニッチにはドアホンや各部屋の照明スイッチを集中的に配置しています。使いやすく、でも見えにくいようにしました。
自慢のクローズキッチンです。
普段、キッチンは扉やロールスクリーンを使って外側から見えないようにしているのですが、オープンにすると、リビングはおろか事務所や玄関、ガレージまで見渡せるようになります。この開放感は想像以上でした。
冷蔵庫の上の造作棚は、リビング向きの開口があって、プロジェクターを設置できるようにもなっています。
事務所は、扉を開放すると常にリビングやキッチンの気配を感じることができます。
造作テーブルには配線落とし、壁内収納にはLAN配線スペースを作り、吊戸棚には照明を内蔵するなど、すっきり見えるように考え抜きました。
真っ白な階段で2階へ。寝室や浴室、クローゼットやバルコニーは2階にまとめて完全なプライベート空間に。生活にめりはりが生まれます。
洗面所です。浴室も白で揃えて安っぽさを抑えました。24時間換気のおかげで窓をあけなくてもいつもカラカラに乾いています。
トイレには壁面埋め込み式の手洗い収納に加え、吊戸棚も設置。収納に十分な容量を確保しました。
外構のイメージはスクエアでホワイト。軒をほぼなくしてあるので、フラットルーフに見えます。透明の玄関ドアは、勝手口用のドアを使用しました。透明ですが、扉を隔てて事務所に繋がっているので、プライバシーは確保できるつくりになっています。
シンボルツリーにはLED照明をあてて、エコでダイナミックな照明にしてみました。
プロフィール
- ■yukiさん(男性/30歳/パソコン販売・ITサポート)
- ■建物の種類:一戸建て
- ■間取り:4LDK
- ■築年数:5ヶ月
- ■居住人数:3人
- ■好きな家具・雑貨店:白くて、四角くて、マークレスな物ならなんでも。
- ■この家の好きなところ:シンプルで何もなくてそれでいて落ち着きます。
- ■この家の悩み:収納に棚が少なく引き出しもないので効率よく片づけられないところです。
- ■HP:白い生活 〜MINI GARAGE HOUSE
編集者コメント
今回は「白いインテリア」にこだわったyukiさんのお部屋を紹介します。
ここまで“真っ白な”お部屋はなかなか類を見ません。床や壁はもちろん、家具から小物まで白でそろえて、清潔感にあふれた印象です。また収納らしき場所がほとんど見えないのに、まったく物が見当たりません。お子さんもいるのにこの状態を維持しているなんて・・・尊敬してしまいます!
設計の段階で、生活雑貨や配線類を配置する場所をしっかり考えていたそうですが、キッチンやダイニング、階段まで必要に応じて見せたり隠したりできる仕組みは驚くべきポイントです。
おそらくyukiさんはシンプルなデザインが好きだったのはもちろん、住居内に事務所があることも考えて、すっきりしたインテリアにしたのでしょう。でもお子さんにとっても、自由に動き回れるスペースがたくさんあるのは幸せなことですよね。「並んで食べる楽しさを演出」したというダイニングテーブルも、ご家族のことを思って選んだんだなぁと思いました。
一見、生活観がなくてすごくクールなお部屋なんですが、「インテリアが主張する家」ではなく「暮らす人が主役の家」というのがyukiさんの目指したことなのかなぁと感じました。