「スチーム掃除」を知っていますか? 掃除機や拭き掃除ではなかなか取ることのできない汚れを、蒸気できれいにするという方法です。いつもの掃除にスチーム掃除を取り入れると、家の中を“丸洗いしたように”スッキリ、ピカピカに。夏場の除菌やカビ対策にも、ぜひ取り入れてみて!

- ■監修
- 家電コンシェルジュ
神原サリーさん
- ■プロフィール
- 新聞社勤務、フリーランスライターを経て、顧客視点アドバイザー&家電コンシェルジュとして独立。現在は家電分野を中心にした執筆やコンサルティングを行う。テレビ、ラジオ、雑誌などへの出演・掲載も多数。
「Sallyの家電研究室」http://kaden.k-sally.jp/
「スチームで掃除をするってどういうこと?」 こびりついた汚れが取れて、除菌にもなる!

洗剤を使わず、約100℃の高温スチームだけで汚れを落とすのがスチーム洗浄。水だけ用意すればOKと手軽なのに、油汚れもすっきりと落ち、その威力は抜群で除菌効果も期待できます。床やカーペットの掃除をした後でも洗剤残りの心配がないので、小さいお子さんやペットのいるご家庭でも安心の掃除方法。また、パーツを付け替えることで床面だけでなく、キッチンまわりや窓、さらには排水溝の汚れまで幅広く使えるのも魅力です。
「スチーム掃除はどんな人に向いている?」 アレルギーで悩む人がいるご家庭にオススメ!

花粉やハウスダストなど、アレルギーで悩む方も年々増えつつあります。そういう人は、いくら日常の掃除を欠かさずにやっていても、掃除機では吸い取れないほこりや花粉にも反応してしまうもの。スチーム掃除なら、洗剤を使わずに細かい汚れをふき取ることができ、空気清浄機だけでは取りきれない床などに付着した菌まで除去できます。
<ほかにもこんな悩みが出てきたらスチーム掃除を>
- 換気扇の汚れが取れない
- 壁の汚れが気になる
- 窓のサッシの汚れを取りたい
- ラグやカーペットの汚れが気になる
- ガス台まわりのこびり付きを取りたい
- じゅうたんや畳をきれいにしたい
まずはスチーム掃除アイテムを知ろう!
- <スチームクリーナー>
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- ヘッドの付け替えで、さまざまな場所のスチーム掃除が可能。キャニスタータイプは連続使用時間が最大約40分、最大噴射気圧は約4気圧と強力。噴射までの待ち時間が10分ほどかかるので、休日のじっくり掃除にオススメ。手軽に使えるハンディタイプもあります。
- こんな場所が得意
・キッチンまわりの油汚れ
・水道まわりの水垢
・お風呂の排水溝
・窓拭き
・便器の内側など
・カーペット
など
- <スチームモップ>
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- 噴射までの待ち時間が30秒と早いのが特徴。スティックタイプなので拭き掃除が立ったままできるのはもちろん、毛足の短いクロスと長いクロスの2種類付いているので、フローリングでもカーペットでもスイスイ動かせるのが魅力。ハンディタイプもあります。
- こんな場所が得意
・フローリング
・たたみ
・カーペット
・タイル
など
スチーム掃除に必要なもの

スチーム掃除スタートまでの所要時間

スチームクリーナーは「ボイラー式」というタイプで、ボイラー内で水を加熱し、高温・高圧の蒸気を発生するしくみ。その分、高圧で連続使用時間も長いのが特徴。スチームモップは「パネル式」というタイプで、本体内部の鉄板を熱して、その上を水が通過するときに蒸気を発生するしくみ。スチームクリーナーに比べて圧力が弱く、最大使用時間は短い。それぞれ、加熱の方法が違うため、立ち上がりまでの時間には差があります。

油や水垢などのなかなか落ちない汚れ
キッチンの油汚れや、カビ・水垢などの汚れは、なかなか落ちない汚れの代表です。 これらの汚れは、落ちずらいため蓄積しやすく、時間が経てばさらに落としにくくなります。 塩素系洗剤をなるべく使いたくない場合は、水だけで汚れが落ちるスチーム掃除がおすすめです。 スチームならゴシゴシ不要で、こまめに掃除を行えるので除菌にもなり、年末の大掃除の手間も省けますよ。


小さなお子さんが遊ぶ場所の汚れ
いろいろなものを口に入れたり、触ったりと、小さなお子さんの周りは除菌に気を付けたいもの。おもちゃや細かなものは日々拭き掃除できますが、カーペットなど大きなものはなかなか洗うことができません。そういった場所ほど菌が棲みついているので、こまめにスチーム掃除をして除菌を。また、食べこぼしのベタつきもスチームで除去できますよ。


細い・狭い場所の汚れ
手が届きにくく、いざ掃除をするとなると汚れが落ちにくくて一苦労な場所も、スチームをあてれば汚れが浮き、掃除がしやすくなります。たとえば、窓のサッシやタイルの目地など、L字になっているような箇所も、スチームクリーナーのノズルを付け替えるだけでスチーム掃除をすることができますよ。

私は、自宅のシンク下の扉に着いた油汚れや、合皮張りのダイニングチェアの黒ずみ、キッチンのタイル壁の油汚れ、ガラス製の棚を磨く際にもスチームを使用しています。べたつき汚れがスッキリ取れて、どちらもピカピカに。洗えない箇所が洗ったようにスッキリするのがスチーム掃除の魅力です。高温スチームでの掃除なので涼しい季節の方が行いやすくはありますが、夏場の天気がいい日に、除菌目的で行うのも◎。その際は窓を開け放って、風の通りをよくして行ってくださいね。スチームの湿度を残したままにすると逆に菌の繁殖を招いてしまうので、掃除後は乾いた布で乾拭きしたり風をあてたりと、よく乾燥させるようにしましょう。

「私の自宅では、このようにスチームクリーナーに布用ノズルを装着して壁なども磨いていますよ」
