第6回 小松菜

冬の葉野菜の代表格の小松菜。ビタミン・ミネラルが豊富でこの時期風邪予防にも力強い味方。健康を守る上でも頼れる旬の野菜です。

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目次

「小松菜は江戸っ子」

一年を通し売られている小松菜ですが、もともとは冬の野菜なんです。東京ではお雑煮には欠かせない野菜で古くは「冬菜」と呼ばれていました。
案外知られていないのが東京の地名から その名がついたこと。
スカイツリーが近くに見える 東京都江戸川区。ちなみに私は江戸川区民なので小松菜に関しては思い入れがあります。
さて、ぐっと時代はさかのぼり享保4年(1719年)、将軍徳川吉宗が、鷹狩の際、現在の江戸川区中央4丁目にある香取神社に立ち寄られました。
そのときの神主が、青菜の澄まし汁にお餅を入れもてなしたところ 吉宗公のお口に合い、「この汁の菜をなんと申すか」と訪ねられたそうです。
特に名前がないと答えた神主に 吉宗公は 「ここは小松川だから小松菜」と命名してくださったということです。

香取神社の「小松菜ゆかりの里」の石碑

現在全国で作られている小松菜。東京でもまだ農地があり 色々野菜が作られていますがその中でトップの収穫量なのが小松菜。名前の発生地として江戸川区の面目躍如か その量の半分が江戸川区で収穫されていす。

「頼れる青菜」

厚生労働省によると、野菜の目標摂取量は1日350gといわれており、緑黄色野菜はそのうち1日120g摂ることを推奨しています。
しかし、現代の日本人は100g弱とそのレベルまで緑黄色野菜を摂れていません。
小松菜は緑黄色野菜。カロテン、ビタミンCは言うまでもなく豊富に含まれています。
意外にも鉄分、カルシウムは同じ葉野菜のほうれん草より多く含みます。
お浸し小鉢一杯分食べると緑黄色野菜1日分の約半分をクリアーできますよ。
アクがないので 下ゆでなしてすぐに調理、 忙しい時も簡単に料理ができるのが魅力ですね。

「緑鮮やかに炒めるコツ!」

きれいな緑を保ち炒めると 美味しさは倍増!そのコツは 葉と軸を分けておき 軸のかたい方を先に炒め火が通ったところを見計い葉を加え炒め合わせます。

おすすめ小松菜メニュー

<小松菜のガーリック炒め>

ゴマ油で粗みじん切りにしたにんにくを炒め、色良く仕上げるため軸から炒めます。味はさっぱり塩だけ、好みで赤唐辛子を加えてください。
数分で出来上り、にんにくたっぷりで週末疲れた体をリセットするのにもってこいのおかずです。

若宮 寿子先生のプロフィール

若宮 寿子先生

若宮 寿子(わかみや ひさこ)

料理研究家・栄養士
若宮ヘルシークッキングスタジオ主宰。
あらゆる世代の健康を考えたヘルシー料理を雑誌・テレビで紹介。
農水省食育レシピにも携わる。
著書「大人の自炊」泉書房「おいしくなる料理のコツワザ」池田出版 他
若宮ヘルシークッキングスタジオHP
http://www.cooklook.jp/

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