アンコールその2
辛みそ葱ご飯の肉巻き
「ごはんソムリエに聞きたい!お米についての質問募集」に頂いたご質問にお答えするアンコール第2回。
今回も様々なご質問にお答えしていきますよ。
砥ぎ方について
Q.冬は寒いのでお米を研ぎたくありません。でも毎年新米を貰うので泣きそうです。お湯で研いだらダメですか?あと、研ぐのが必要な米を無洗米にする方法はありますか?
A.冬のお米研ぎは冷たいですよね。 しかし、水温が高いと吸水が加速してしまうのと、でんぷんも流出してしまうのでお湯で研ぐのは×です。 最近は「米研ぎ棒」というような商品も出ているので、こういったものを使ってみるのも良いかもしれません。 無洗米の製法は様々ですが、うまみ層を残して家庭で無洗米にするのは難しいと思います。
Q.「米をしっかり研げ」という先生と「今は精米技術が優れているから研がなくて良い」という先生がおられますが、どちらが正解?
A.これは研ぎすぎないのが正解で、現在は「研ぐ」ではなく「洗う」という表現が使われています。 水が澄むまでしっかり研いでしまうと栄養素も流出してしまうので注意しましょう。 但し、古米に限っては表面の酸化した部分を取り除く効果があるため、古米臭のするようなお米の場合には研ぐ方法も良いと思います。
ずっとひっかかってたけど曖昧なアレコレ
Q.本格的なピラフやパエリアのレシピではお米を洗わずに使いますが、洗わなくても味や衛生面に問題は無いのでしょうか? 問題ないのであれば、なぜ炊飯器で炊くときには洗って水に浸けておくという手間をかけなければいけのでしょうか?
A.炊飯器で炊く時にお米を洗って水に浸けるのは、糠を取り除き白米としての食味を向上させるためです。
海外ではお米を洗う習慣がないため、海外の料理のレシピにはお米を洗う工程がありません。
また、お米を洗わず油で炒めると米粒の表面が油でコーティングされ、粘りが出ずしっかりとした触感が残ります。
家庭では、ひと手間加えて!という時には生米を炒めて鍋で炊き上げ、より手軽に!という時には水加減を調整し炊飯器を利用すればよいと思います。
Q.お米に色んな名前が付けられているけど、誰が名付け親になるの?
A.お米の開発グループや県が農林水産省に品種登録をしていますが、最近では県が一般公募をして親しみのあるネーミングをつけられることもあります。
秋元さんについて
Q.私はお米の一番おいしい食べ方は卵かけごはんだと思っていますが、秋元さんは何ですか?
A.卵かけごはんは、私も大好きです。卵料理は温度が命なので、是非アツアツごはんに卵をかけてみてください。ひと味違う仕上がりになりますよ。
他には、生わさびをおろして醤油とかつお節を和えたものを白いごはんにのせて食べるのが大好きです。静岡の方から教わった極上のごはんのお供です。
お米とお酒のマリアージュ
Q.主人と二人暮らしなのですが、お酒が好きなのであまりごはんを食べません。 でも田舎のおばあちゃんからお米を大量にもらうため、なんとかして美味しく食べ切りたい! なにかいい方法はありませんでしょうか?
Q.うちのダンナ様は晩酌の時に白いご飯はお酒に合わないと言って、ご飯を食べません。 でも、最後は決まって「もうちょっと食いたいな〜」と言って焼き飯やピザなどを食べます。 妻の私としては、とっとと片付けもしておしまいにしたいので、お酒にも合う満腹感の出るお米を使ったレシピを教えて頂けたらと思います。
A.お酒を飲む場合、ごはんは最後にいただくことが多いと思いますが、今回は手軽に作れる晩酌のお供ごはんをご紹介します。
辛みそ葱ご飯の肉巻きはさらにサンチュで巻くとあっさり。季節野菜のナムルやマリネもピッタリ合うメニューです。
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<材料(2人分)>
- ごはん(炊いたもの)
- 一膳分(160g)
- 豚ばら肉しゃぶしゃぶ用
- 100g
- 万能ねぎ(小口切り)
- 大さじ3
- コチュジャン
- 小さじ1
- 味噌
- 小さじ1
- 砂糖
- 小さじ1/2
- 塩、こしょう
- 少々
- ごま油
- 適宜
- サンチュ(お好みで)
- 適宜
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<材料(2人分)>
- ごはん(炊いたもの)
- 1膳分(160g)
- シュレッドチーズ(溶けるタイプ)
- 30g
- オイスターソース
- 適宜
- 海苔
- 1枚
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@ 温かいごはんに小口切りにしたねぎ、コチュジャン、味噌、砂糖を混ぜ合わせ、4等分にする。
ラップに包み平たい丸形に成形する。 - A 豚ばら肉は2枚を1組として並べ、@をのせて巻き付け表面に塩、こしょうをする。
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B フライパンにうっすらとごま油をひき、Aを両面、厚みがある場合には側面も焼き色がつくまでこんがりと焼く。
お好みでサンチュを添えて盛り付ける。
- @ 温かいごはんにシュレッドチーズを入れて混ぜ、4等分にする。ラップに包み平たい丸形に成形する。
- A フライパンを熱し、油をひかずにAを入れ、チーズが溶けてこんがりと焼き色がつくまで両面焼く。
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B 火を弱め、表面にオイスターソースをぬり、さっと焼く。一口大に切った海苔ではさむ。
※この焼きご飯は、ワインに合わせるならじゃことパルメザンチーズを混ぜたごはんをオリーブオイルで焼くなど、バリエーションが沢山あります。 お酒の種類や冷蔵庫の中身を確認して色々とトライしてみてください。
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具材や調味料を混ぜた後のごはんはラップに包んで形を整えるときれいにまとまります。
お好み焼きのように大きいものを作ってカットすると、一度に沢山の量を焼くこともできます。
今回のレシピにおすすめの銘柄
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アイリスの生鮮米? 北海道産 ゆめぴりか
もちもちとしたゆめぴりかの触感とカリッと香ばしく焼いた表面のコントラストが後引く美味しさです。 商品の詳細はこちら
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- ごはんソムリエ 秋元薫さん
- 料理研究家、フードアナリスト。
大手食品メーカー経営企画部から料理の世界へ転身。ル・コルドンブルーをはじめとする数々の料理学校で世界各国の料理を学び、インド料理教室のアシスタント等を経て独立。 料理教室の主宰、企業や雑誌へのレシピ提供、レストラン紹介の執筆、お米日本一コンテストの審査員など幅広く活動中。 - HP:kamado http://www.k-kamado.com/home.html