【1】これだけは押さえておきたいコツ5選
押入れはお部屋の収納スペースの中で一番容量があり、抜群の収納力を持っています。
高さも奥行きもありますから、何でもしまえる一方で、うまく区切ったり仕切ったりしないとスペースを持て余すのも事実。
押入れはもともと布団などの寝具を収納するためにつくられたスペースなので、そのままでは他の小物の収納に向かない形状なのです。
現代では寝具はもちろん、他のものも収納したいですよね。そこで、スペースを活用するために5つのコツを押さえておきましょう。
- << 押入れ収納のコツ5選 >>
- @細かく区切る
- Aよく使う物は出し入れしやすい位置に
- B用途別に収納場所をまとめる
- C引き出しは目線より下に
- D軽いものは上、重いものは下
コツ@細かく区切る − 棚・引き出しを活用
「区切る」は押入れ収納の鉄則です。
収納グッズを使って上段・下段、また手前側・奥側で区切りましょう。
棚で仕切る
食器棚でいう「コの字ラック」が押入れでも活躍します。整理棚で区切ることで収納のデッドスペース化を防げます。
引出しで仕切る
押入れを引出しで仕切るのも有効な活用法です。掃除するときも、引き出しごと取り出せて便利。
押入れの奥行きを活用するには、奥行きがあっても引き出しやすい収納グッズを買う方法と、奥側・手前側で収納家具を使い分ける方法とがあります。
コツAよく使う物は出し入れしやすい位置に
押入れの出し入れのしやすさは、「楽に手が届く位置」と「見やすさ」で決まります。それぞれ見ていきましょう。
天袋・地袋
押入れの上・下段とは別に、上部に設けられた袋戸棚を天袋(てんぶくろ)、下部に設けられた袋戸棚を地袋(じぶくろ)といいます。
●手前側
手が届く:▲
見やすさ:×
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天袋の場合は、前面に取っ手のある収納グッズを使いましょう。
季節物や思い出の品など、ほとんど使わない物の収納に向いています。
●奥側
手が届く:×
見やすさ:×
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手が届かないし、中身も見えない危険ゾーンです。しばらく使う予定のないものの収納に充てましょう。
上段
上段は出し入れしやすい「押入れのゴールデンゾーン」です。普段よく使う、出し入れの多いものを収納しましょう。
●手前側
手が届く:○
見やすさ:○
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衣類や布団の収納に最適です。高めの整理棚を使い、高さのある収納チェストと組み合わせるとベスト。
スペースに余裕があるなら、押入れ用ハンガーを使ってクローゼットのような収納をしてみても。
●奥側
手が届く:○
見やすさ:▲
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見えにくくなりますが、手が届く範囲です。ラックで区切って収納しましょう。細かいものはバスケットやボックスを使って保管します。
下段
下段の手前は上段同様、出し入れしやすいスペース。奥側は見えづらく、湿気もたまりやすい要注意スペースです。
●手前側
手が届く:○
見やすさ:○
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上段に収まりきらなかった、衣類やアイロン・掃除機などの収納向き。奥を活用するために、出し入れしやすいキャスターつきの収納用品が最適です。
●奥側
手が届く:▲
見やすさ:×
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下段奥側はしゃがまないとものが取り出せない上、暗くて見づらいスペース。季節物の衣類や家電などのあまり使わないものを収納しましょう。湿気が溜まりやすいので注意が必要です。
コツB用途別に収納場所をまとめる
衣類、小物、寝具、家電など・・・使うタイミングが同じもの、用途が似ているもので収納場所を区切り、まとめておきましょう。
1ボックス1種類といったように、ボックスで区切ってもOKです。
コツC引き出しは目線より下に
これは、引き出しの中身をひと目で確認できるようにするためです。
中身を見渡せるのが引き出し収納のメリット。目線より上に置いては中身が確認できません。
中身を見渡せると、適量管理や入れ換え・整理そのものがしやすくなります。
コツD軽いものは上、重いものは下
収納するものの重さで上下を区切る理由は2つあります。
@押入れ上側が取り出しにくいから。
⇒上側のものは取り出しにくいので、引き出しが少しでもスムーズに開閉できるほうが良いです。収納物が軽いほうが、引き出しも軽く開閉できます。
A安全面を考えて。
⇒地震などの災害時、上にあるものが落ちてくる可能性があります。重いものを下側にすれば安定しますし、ものが落ちてきても軽いものなら被害も軽く済みます。
- << 押入れ収納のコツ5選 復習 >>
- @細かく区切る
- Aよく使う物は出し入れしやすい位置に
- B用途別に収納場所をまとめる
- C引き出しは目線より下に
- D軽いものは上、重いものは下
- コツ5つを押さえて押入れの収納レイアウトを考えましょう。
【2】寝具をしまうときのポイント5選
あなたは「ベッド派」ですか、「ふとん派」ですか?
「ふとん派」の方は、ほとんどの方がふとんやマットレスなどの「寝具」を押入れに収納すると思います。
すると当然、
寝具=寝汗を吸って湿気りやすい
押入れ=閉めきった空間で湿気がたまりやすい
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となり、とってもカビやすい環境のできあがりです。
- << 寝具のしまい方 コツ5選 >>
- @容量の8割程度でしまう
- A空気の層をつくる
- B薄手のものは引き出し収納に
- C場所がなければ圧縮する
- D正しい方法で干す
ポイント@容量の8割程度でしまう − 入れすぎはカビの元
収納量はMAXの8割程度で収めます。ぎゅうぎゅうに詰め込むと湿気の逃げ道がなくなり、ムレやカビの元になるからです。
ポイントA空気の層をつくる
押入れ下段など湿気の多い場所にしまうなら、除湿の対策が必要。
すのこを床に敷き、壁には立てかけるようにすれば、布団が床や壁に直接触れることがなくなり、空気の層があることで湿気がこもりにくくなります。
ポイントB薄手のものは引き出し収納に
タオルケットや毛布などの薄手の寝具は「仕切る、区切る」向きのものです。引き出しに収納することで、ひと目で色や素材が選べて奥のモノも取り出しやすくなります。
▼上段に置くときはこちら(1段で使用)
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- 押入れチェスト
- 押入れ上段でふとん台として使用するのにもぴったりなチェストです。滑り止め用のゴム脚付き。
- 詳細を見る
▼下段に置くならこちら(キャスター付き複数段で使用)
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- 押入れチェスト(キャスター付き、3段)
- 押入れ下段にぴったりサイズ。移動に便利なキャスター付き(取り外し可能です)。
- 詳細を見る
ポイントC場所がなければ圧縮する
日頃使うものとは別に、来客用の寝具一式を用意している方もいるかもしれません。
そのような、「ふだんは使わない寝具の収納が場所をとって困る」という方は布団用圧縮袋を使いましょう。
圧縮すると積み重ねや立て掛け保管もできるようになり、収納スペースの事情に合わせやすくなります。
ポイントD正しい方法で干す
部屋の外で干せる場合
@布団たたきでパンパンはたくのはNG。
アレルギーの原因になるダニの死骸やフンを砕いて広げてしまいます。また、布団の繊維も崩れてほこりが出やすくなってしまいます!
A布団を干すときは黒い布やビニールを上から被せると効果UP。
布団の中の温度を上げて乾燥させます。ダニは乾燥すると動けなくなってフンも出さず死骸にもならない丁度よい状態を保てます。
B取り込む前にさっと表面を掃いて、取り込んだ後に掃除機をかけます。
これでダニやフンやほこりが取り除けます。
室内で干す場合
日常使いの布団をしまう場合は、起床後1時間くらいおいて湿気を飛ばしてからしまうようにします(これは、外干しができる方も同様です)。
画像のように、すのこベッドと布団干しが一体化した商品があります。布団を干すのがおっくうだなあという方も、これなら手軽にできそうですね。
1台持っておきたい、布団乾燥機
手っ取り早く、かつ効果抜群なのが「布団乾燥機を使う」という方法です。
布団乾燥機には、「湿気対策」「ダニ対策」「布団をあたためる」・・・などの役割があります。
「湿気対策」:冬場に加湿器を使う方、ジメジメした梅雨時にお困りの方に。
「ダニ対策」:布団の外干しができない方、また、いつでも清潔な布団で眠りたい方に。
「布団をあたためる」:冬場のひんやりした布団がイヤな方に。
さらに、夏場に布団をカラッと仕上げる「夏モード」もあります。
加えて、付属のアタッチメントで「くつ乾燥」もできるほか、押入れの乾燥にも使えるマルチな家電です。
1台あれば、1年中活用できる布団乾燥機。1台持っておけば絶対に重宝します。
- << 寝具のしまい方 コツ5選 復習 >>
- @容量の8割程度でしまう
- A空気の層をつくる
- B薄手のものは引き出し収納に
- C場所がなければ圧縮する
- D正しい方法で干す
- 押入れのメイン収納物である「寝具」の収納、イメージできましたか?
【3】気になるカビ・湿気対策は?
最後に、押入れでやはり気になる「カビ・湿気」をどう対策するか、についてご紹介します。
「晴れている日に湿気飛ばし」「家電を使おう」「カビが生えてしまったら」の3本立てです。
@晴れている日に湿気飛ばし − 扉は全開に
押入れのカビ・湿気対策として、「湿気飛ばし」は行いたいところ。
よく晴れて乾燥した日は、絶好の湿気飛ばし日和。
中身を全て取り出すのが一番いいですが、もっと簡単な方法は次の通りです。
扇風機やサーキュレーターで風を通しましょう。
空気の入口と出口を別々にして、入口を小さく出口を大きく開けましょう。左右が開かないタイプの場合は全部を開け放します。
ついでに、新聞紙を丸めたものを収納物の隙間に差し込んでおくと、新聞が湿気を吸ってくれる上に空気の通り道ができ、その後の湿気対策にもなります。
A家電を使おう
除湿・換気を手軽に入念に行いたいなら、専用の「家電」を買うのがベストです。
初期投資はかかりますが、以後長く使い続けるのであれば元は取れると思いませんか?
除湿には − 除湿機・乾燥機
空気中の水分を取り除く除湿機。除湿力が大きく、除湿時に室温が上がりにくい「コンプレッサー式」と、冬場の除湿力に長けた「デシカント式」があります。最近では、除湿と空気清浄を兼ねたハイブリッドなタイプもあります。
また、水分を乾燥させて乾燥機で湿度対策をすることもできます。布団乾燥を兼ねたタイプもあります。
換気には − サーキュレーター
「サーキュレーター」と「扇風機」を混同する方がいらっしゃいますが、両者はまったくの別物。涼を取るのが目的の扇風機に対し、サーキュレーターは部屋の換気を目的とします。エアコンとの併用でお部屋の暖房/冷房効率を上げ、電気代を抑える効果があります。
商品一覧は こちら
どちらを買うか迷ったら
除湿・乾燥・換気がセットになった、便利家電もあります。これなら一石二鳥です。
Bカビが生えてしまったら
押入れの中でカビが生えているのを発見した!こんなときは、目視で確認できない箇所もカビている可能性大です。面倒でも、中身を取り出してお掃除しましょう。
1:押入れの中身を全て取り出す
2:エタノールを染み込ませた雑巾で拭き掃除
3:押入れの換気をして、乾燥させる
4:収納していたものはひとつずつ確認し、カビているものは処分
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お掃除の際、カビが舞い散る可能性があります。吸い込まないよう、マスクの着用をお忘れなく。
また、その後2度とカビが発生しないよう、これまでの収納・管理の仕方を見直してみましょう。