手遅れ注意!収納カビ対策できていますか?

住まいの気密性が高くなっているので、開閉の少ない収納場所では、湿気が溜まりやすくなります。ところが荷物があって、収納内の壁や床が見えないせいで気づきにくいのです。きちんとしまってあるのに、使おうと思ったらカビが繁殖していた!慌てないために今から対策をしておきましょう。

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目次

    手遅れ注意!収納カビ対策できていますか?

    住まいの気密性が高くなっているので、開閉の少ない収納場所では、湿気が溜まりやすくなります。ところが荷物があって、収納内の壁や床が見えないせいで気づきにくいのです。きちんとしまってあるのに、使おうと思ったらカビが繁殖していた!慌てないために今から対策をしておきましょう。

    1. 1:押し入れはスノコだけでいい?
    2. 2:服のビニールカバーはかけたままでいい?
    3. 3:脱いだ靴はすぐしまう?
    4. 4:洗面所に下着をしまって大丈夫?

    1.押し入れはスノコだけでいい?

    押し入れのカビ対策の定番はスノコ。床に敷きつめて壁にも立て掛けて、空気の通り道をしっかりとつくっている家庭が多いことでしょう。でもそれさえしておけば万全というわけではありません。

    たくさんしまいたいと思っても収納容量の8割を目安に、ゆとりをもたせます。さらに晴れた日には襖2枚を中央に寄せて、収納内に風を通すことを忘れずに。扇風機を使って片側から風を送るのも有効です。

    もしも数年にわたって押し入れの荷物を入れ替えていないとしたら、いったん中身を取り出して床や壁の状態を目で見て確認しましょう。そのときに掃除機で埃を吸い取って、雑巾がけをしたのちに十分に内部を乾かしてから、しまい直しをすると安心です。

    ★今すぐできること
    ・カビを発見したら消毒用アルコールで拭く
    ・除湿剤が湿気を吸っていたら新しいものに取り換える
    ・除湿機を使って室内と収納内の湿度を下げる
    床や壁の様子が見えるくらいに、ゆとりのあるしまい方が理想

    床や壁の様子が見えるくらいに、ゆとりのあるしまい方が理想

    2.服のビニールカバーはかけたままでいい?

    クリーニングした衣類にはビニールカバーがかかっていますが、ビニールは通気性が悪いので湿気がこもりやすくなります。ドライクリーニングした衣類には溶剤の臭いが残っているので、カバーを外して風を通してから収納。埃よけには不織布製のカバーをかけておきましょう。

    湿った空気は下のほうに溜まりやすいので、絹、カシミア、革製品などは上の方に収納して、綿や麻など手入れのしやすいものを下段にしまうのも湿気対策の一つです。とは言え、湿気が多ければカビが発生する確率が高くなます。除湿と換気はしっかりと行いましょう。

    ★今すぐできること
    ・脱いだ上着はすぐにしまわず、風を通してからしまう
    ・しばらく保管する革バッグはネルの袋ではなく、不織布のものに代えて湿気がこもらないようにする
    ・クローゼットの扉を開けて扇風機で内部に風を送る
    ・引き出しを開けて中の湿気をとばす
    服の肩に埃がつきやすい。ハーフサイズのカバーでもOK

    服の肩に埃がつきやすい。ハーフサイズのカバーでもOK

    3.脱いだ靴はすぐしまう?

    窓のない玄関の場合は通気性が悪くて湿気がこもりがち。玄関ドアを開けて、換気を行いましょう。出入りをする玄関からはカビの胞子が入りこむことがありますので、こまめに掃除をしておくことが大切です。

    履いた靴は汚れを落として、湿気をとってから下駄箱にしまいます。雨に濡れた靴は、中に除湿剤を入れて早めに乾燥させます。それでも下駄箱の棚板は埃や汚れが溜まりやすく、そこに湿気が加わるとカビの原因になりますので、掃除をすることを忘れずに。

    また、傘立てに濡れた傘を入れたままにしていると、カビが生えやすいので注意が必要。天気の良い日には中身を空にして、傘立ての中を清掃しておきましょう。また、傘を濡れたまま下駄箱にしまうと、収納内に湿気をもちこむことになるので、必ず乾かしてからしまいます。

    ★今すぐできること
    ・来客のない日は下駄箱の扉を開けて換気をする
    ・履いた靴はすぐにしまわず、一晩乾かしてから収納する
    ・下駄箱内に除湿剤を置く
    ・しばらく履かない靴の中に除湿剤を入れて保管する
    ひと晩出しておく靴が乱れないように、邪魔にならない位置にシューズラックやトレイを置いて、乾かす場所を決めておきたい

    ひと晩出しておく靴が乱れないように、邪魔にならない位置にシューズラックやトレイを置いて、乾かす場所を決めておきたい

    4.洗面所に下着をしまって大丈夫?

    洗面所にある洗濯かごの中には汗や皮脂、雑菌、湿気を含んだものが入っているため、カビが発生しやすい場所です。また、入浴で使うバスマットを敷いたままにしていると、床がカビの影響を受ける恐れがあるので、濡れたままにしてはいけません。

    扉の付いた棚にタオルや下着をしまっている家庭では、扉を開けて収納内を乾燥させるようにしましょう。洗面台の下にある収納は、特に湿気がこもりがちな場所なので、換気が必須。たくさん詰め込む使い方は避けなければなりません。ときには中身を全部出して、きれいに清掃して換気することも大切です。

    ★今すぐできること
    ・バスマットをスカートハンガーで吊るして乾かす
    ・カビ臭に気づいたら、収納内からすべてを取り出して徹底的に掃除する
    ・余分なタオルがたくさんあるなら、古いものから雑巾として使い捨てて数を減らす
    カゴを使ってまとめておくと掃除をするときに、いっぺんに取り出せて戻すのも簡単

    カゴを使ってまとめておくと掃除をするときに、いっぺんに取り出せて戻すのも簡単

    カビの胞子が原因の夏型肺炎が増えているとか。高温多湿な気候での暮らしには、カビ予防が欠かせません。家じゅうをくまなく手入れするのは大変ですが、風通しのよくない収納場所だけは念入りに手入れをして換気。しまう前のひと手間で爽やかな空気に保ちましょう。


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    プロフィール
    すはらひろこ (片づくおうちプランナー)
    一級建築士、インテリアコーディネーター
    株式会社アビタ・クエスト代表取締役


    共働き経験をいかした収納術とおしゃれなインテリアで、雑誌のビフォアアフター企画でも活躍。 TV東京TVチャンピオン【お部屋リフォーム王】、TBS系「王様のブランチ」、NHK総合「あさイチ」ほかテレビ・ラジオ出演や講演、著書など多数。
    総合情報サイト【オールアバウト】で収納ガイドを務め、連載記事は幅広い読者層に好評。
    著書:『1分からはじめるかたづけ術』(だいわ文庫)
    『朝、着る服に迷わないハッピー収納術』(大和書房)
    ほか

    すはらひろこ
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