【北欧流】北欧流のシンプル素敵な収納&インテリアのヒント
北欧の雑貨とインテリアは常に人気の的。道具や家具のデザインはシンプルなのに、テキスタイルの配色と図柄は圧倒されるくらいに大胆です。でも、白木をベースとした組み合わせは、私たち日本人にとって馴染みやすいスタイル。そこで今回は、フィンランドの住宅フェアなどで見つけた、センスのいいコーディネートのコツをご紹介します。
1.柄×柄をセンス良くまとめるコツ
フィンランドと言えば、マリメッコが有名です。定番の水玉やストライプをはじめウニッコ柄など、日本でも生活用品やファッションに取り入れている人をよく見かけます。でも、一つ一つが個性的な絵柄なので、インテリア全体に取り入れるには、ちょっとハードルが高いようです。カーテンや布団カバーで取り入れるとしても、面積が大きいので思いきった決断がいります。
そこで、フィンランドのモデルハウスで行われた、マリメッコのインテリアを参考にして、コーディネートのポイントをつかみましょう。
- ★ポイント
- ・モノトーンで統一すれば、柄が違っても調和する
・色つきの柄もの同志を組み合わせるなら、使われている色のうち1色をキーカラーにする
・テキスタイルを主役にするインテリアでは、部屋の片付けを徹底する

赤をキーカラーにした組み合わせとモノトーンのパターン違いの組み合わせ
2.寝室で洋服をお洒落にしまうコツ
寝室として使う部屋にはクローゼットがあるという住まいが多いのですが、なかには押入れしかないといったケースも。すると、丈の長い服が入らないとか、奥行きが深くて使えないスペースが余ってしまうという困ったことが起こります。一方で、クローゼットがあっても狭くて服が入りきらないなど、洋服収納の悩みを抱える人が多いのが実情です。
服の持ち方は、その人のライフスタイルや嗜好を反映しているので、簡単に解決できる問題ではありません。そこで、寝室のインテリアという視点で、洋服収納を見なおしてみるのもひとつの手です。
自分好みのインテリアにするために、どんなふうに収納したらいいか?たとえば、ドレスラックを使って、室内で収納を考えてみてはいかがでしょう。部屋の一角をワードローブコーナーにして、服やバッグなどを見せる形で収納します。見えないようにしまうのとは違って、いつも目にするので自分のワードローブへの意識が高まります。
- ★ポイント
- ・色別に並べて自分の持ち服の傾向を知る
・着回しのコーディネートを考えて並べる
・落ち着かないと感じたら掛ける服の量を減らす

フレームだけのシンプルなラックで
圧迫感を減らす
お気に入りのインテリアとワードローブが
マッチして素敵なインテリアに
3.部屋をすっきり見せるベッドメイクのコツ
寝室のインテリアのお手本になるのがホテルの客室です。上質なベッドカバーを使ってベッド全体を覆うスタイルは、優雅で贅沢なイメージをわかせてくれます。シーツも上掛けのカバーもシワがなくて、しっかりとマットレスを包み込むようにピシっと整えられていて、清潔で気持ちがいいものです。
でも、その客室と同じように、家庭でベッドメイクするのは手間が掛かって大変。簡単に真似のできることではありません。そこで参考にしたいのが北欧流のベッドメイクです。
特に布団の整え方に特徴があります。布団は広げた状態にするのではなく、長手方向の左右を内側に折り込むか縦に二つ折りにして、枕元まで引き上げてマットレスの縁を見せるように置きます。こうすると、マットレスの直線が目立つため、ベッドが引き締まって見えるのです。その結果として、狭い部屋に大きなベッドを置いても窮屈に見えません。とても簡単な方法ですが、部屋の印象がグっとアップします。
- ★ポイント
- ・タオルケットや毛布でも同じやり方で細長く折ってマットレスの上に載せる
・シーツ、布団カバー、枕カバーの組み合わせを変えてアレンジを楽しむ
・足元の部分だけスローケット(ひざ掛けや肩掛けのように使う織物)で覆ってもいい

冬の厚手布団も同じように
細長くたたむと部屋がスッキリ
4.ホワイトインテリアに差し色でアクセントを加えるコツ
日本の住まいの壁と天井は、ホワイトの素材で仕上げられていることが殆ど。床は木質のフローリングを使うケースが多いのですが、ホワイトに着色したフローリングが流行ったことがありました。ホワイト好きな人にとっては、内装をすべてホワイトに統一するのが理想ではないでしょうか。
そして、ホワイトをベースとしたインテリアにブラックを取り入れて、徹底してモノトーンで仕上げるのを好む人もいます。キャビネットはホワイト、ソファはブラックレザー、ガラスのダイニグテーブルでコーディネートすると、スタイリッシュなスタイルになります。一方で、差し色としてビビッドな赤や青を取り入れると、インパクトのあるインテリアに。パステルトーンを合わせれば、柔らかく優しいイメージにまとめることができます。
- ★ポイント
- ・家具と照明、小物を差し色で統一すると、垢抜けたインテリアになる
・4面ある壁のうち、1面だけに好きな色を取り入れるとまとめやすい
・差し色以外の色は、小さな置物程度にとどめて色の氾濫を抑える

ラグやクッションの素材で温もりをプラスして
冬には暖かいインテリアに
北欧の冬は長く凍るように寒く、日照時間が短いので、家の中で過ごす時間が長くなります。そのため、室内を明るく心温まるようにしつらえるアイディアが豊富。自分でインテリアを手直ししたり、小物を手作りしたりと工夫を凝らしています。
その愛情たっぷりな部屋づくりをヒントに、私たちの家も最愛の場所として整えていきましょう。
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プロフィール
すはらひろこ (片づくおうちプランナー)
一級建築士、インテリアコーディネーター
株式会社アビタ・クエスト代表取締役
共働き経験をいかした収納術とおしゃれなインテリアで、雑誌のビフォアアフター企画でも活躍。 TV東京TVチャンピオン【お部屋リフォーム王】、TBS系「王様のブランチ」、NHK総合「あさイチ」ほかテレビ・ラジオ出演や講演、著書など多数。
総合情報サイト【オールアバウト】で収納ガイドを務め、連載記事は幅広い読者層に好評。
著書:『1分からはじめるかたづけ術』(だいわ文庫)
『朝、着る服に迷わないハッピー収納術』(大和書房)
ほか
