捨て下手さんがやってはいけない片付け&やりたい収納

「捨ててもいいけれど捨てられない」からモヤモヤしますね。でも、そこで諦めてしまうと片付かなくてイライラ。誰もが「捨てられる人」みたいに思えて焦ると、悪循環から抜け出せなくなってしまいます。そんなときこそアプローチを変えてみるのがお勧めです。

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目次

    捨て下手さんがやってはいけない片付け&やりたい収納

    「捨ててもいいけれど捨てられない」からモヤモヤしますね。でも、そこで諦めてしまうと片付かなくてイライラ。誰もが「捨てられる人」みたいに思えて焦ると、悪循環から抜け出せなくなってしまいます。そんなときこそアプローチを変えてみるのがお勧めです。

    1. 1:「捨てなければいけない!」と自分を追い込まない
    2. 2:収納を増やしてはいけない
    3. 3:使うことが多いモノをしまう
    4. 4:出しておけるようにする

    1.「捨てなければいけない!」と自分を追い込まない

    ミニマリストが話題になっているせいで、誰もかれもが「捨てられる人」のように思えてしまいますね。モノが少なくなれば、片付けることに煩わされなくなるから、毎日が気持ちよく過ごせる。そう思っていても、「何を捨てたらいいのか分からない」「うっかり捨ててしまったあとで取り返しがつかないかも」。割り切れないまま今に至るというのはよくあることです。

    戸棚や引き出しを開けてはみたものの、「やっぱり捨てられない」と思ったら、捨てることにこだわるのは止めましょう。片付けは「捨てることから始めなければいけない」、というわけではありません。「捨てる」という考え方から離れて、片付ける方法をご紹介します。

    ★今すぐできること
    ・「こうしたら使いやすい収納になる」というイメージを描いてみる
    ・「捨てるのは後でいい」と決める
    ・買ったりもらったりするモノを減らすように心がける
    しまうモノが少なくなると「出し入れしやすく」「すぐに見つかる」から効果テキメン

    種類別にカゴやボックスで入れ分けるといった、使いやすい収納を思い描いてみる

    2.収納を増やしてはいけない

    モノがしまえるようにしたいからと、棚を買ってきて増やしてはいけません。片付かないときに応急処置としての効果がある一方で、モノが増え続けていくことになります。それならばと、たくさんしまうための道具に頼りたくなるのですが、詰め込むことになって使いにくい収納になってしまいます。

    部屋の中が散らかっていて気になるというときには、室内に出ているモノを集めて空き箱に入れましょう。戸棚や引き出しに無理に入れ込んではいけません。使いたいときには、箱の中から取り出して、使い終わったら別の箱の中に戻します。その別の箱には「使用中」という表書きをして、しばらくその状態で過ごしてみてください。部屋の中で邪魔にならない所を見つけて箱を保管しておきます。

    ★今すぐできること
    ・片付けたい収納場所をリストアップする
    ・片付けに取りかかる順番をリストに書き込む
    ・よく使っている収納場所から順番をつけていくのがポイント
    ・片付ける日にちを設定する
    ・段ボールか、折りたためる大きな箱を用意する
    ・ラベルシールとペンを用意する
    同じ大きさの箱を使うと、並べたり積み重ねたりできてまとめやすい

    同じ大きさの箱を使うと、並べたり積み重ねたりできてまとめやすい

    3.使うことが多いモノをしまう

    片付けるリストをもとに取りかかりましょう。1回につき1カ所を目安に進めていきます。その収納場所に入っているモノをすべて取り出して、空き箱の中に入れていきます。そのときに、「よく使うモノ」「ときどき使うモノ」「めったに使わないモノ」という3つの箱に分けておくのがお勧めです。

    その仕分けが済んだら、「よく使うモノ」を一番出し入れのしやすい所に戻して、ときどき使うモノは、必要になったら取り出せる所にしまいます。残った「めったに使わない箱」はしばらくの間保管して様子をみることにしましょう。取り出した場所としまいたい場所が違っている場合には、移動用の箱を用意して該当する場所まで運んだあとに、同じ作業をします。

    部屋の中から取りかかるときには、前項で作った「使用中」の箱の中身からしまう場所を見つけます。どこにしまったら使いやすいですか?「ここにしまいたい」と思っているけれど、その戸棚や引き出しに入らないから困るわけです。

    まずは、そのお目当ての戸棚や引き出しに入っているモノを、すべて取り出してください。取り出したモノは「よく使う」「ときどき使う」「めったに使わない」箱に入れて、空いた収納スペースには「使用中」のモノと「よく使う」モノをしまいます。

    ★今すぐできること
    ・3つの箱「よく使う」「ときどき使う」「めったに使わない」を作る
    ・予備の箱として「移動用」を作っておく
    ・「めったに使わない箱」の置き場所を決める
    しまうモノが少なくなって出し入れがしやすくなる

    しまうモノが少なくなって出し入れがしやすくなる

    4.出しておけるようにする

    しまってあるモノを仕分けてみると、使う頻度が高いモノと低いモノが混在していることが分かります。キッチン、下駄箱、本棚、クローゼットなど、どの収納場所であっても、よく使うモノが出し入れしやすく収まっていると、日常が気持ちよく回るようになります。

    使いやすい収納を見つけるときのポイントは次の3つ。
    @使う場所の近く
    A背伸びしたりしゃがんだりしなくてもいい位置
    B出し入れの手間が少ない

    たとえばBの場合は、扉のないオープン棚に並んだモノは、出し入れがラクですね。細かいモノがいくつもあるときには、棚に直接置くのではなく箱やカゴを使うと、引き出してすぐ使うことができます。引き出しと使い勝手が同じで、手間がかかりません。ダイニングやキッチンのように、頻繁に使うモノが集まっている部屋では、台や棚の上に出して置けるようにするのも一案です。その場合はカゴやトレーが役立ちます。また、壁にフックを付けて引っ掛けておくと、サッと手に取ってパッと戻せるので便利です。

    ★今すぐできること
    ・家の中で引っ越しをするつもりで箱詰め作業をする
    ・引っ越しをするときの要領で、どこにどの箱を移動するという表書きをする
    ・手元にあるカゴやトレー、マグカップなど使えそうな入れ物を見つける
    食品の棚卸しをして、使っていないモノと使う見込みのないモノを処分する

    紙袋を再利用する。持ち手を切り取ったら袋の口を内側に折りたたんで、簡易ボックスとして使う

    家じゅうをいっぺんに片付けたいという思いはあるのですが、結果に向けて一歩ずつ進めていきましょう。最初のうちは時間がかかっても次第に慣れてきて、スイスイできるようになりますよ。


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    プロフィール
    すはらひろこ (片づくおうちプランナー)
    一級建築士、インテリアコーディネーター
    株式会社アビタ・クエスト代表取締役


    共働き経験をいかした収納術とおしゃれなインテリアで、雑誌のビフォアアフター企画でも活躍。 TV東京TVチャンピオン【お部屋リフォーム王】、TBS系「王様のブランチ」、NHK総合「あさイチ」ほかテレビ・ラジオ出演や講演、著書など多数。
    総合情報サイト【オールアバウト】で収納ガイドを務め、連載記事は幅広い読者層に好評。
    著書:『1分からはじめるかたづけ術』(だいわ文庫)
    『朝、着る服に迷わないハッピー収納術』(大和書房)
    ほか

    すはらひろこ
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