夏の『知的家事』テクニック〜衣・食編〜に引き続き、夏の家事を知的に効率よくこなすための「知的家事」特集。 今回は、じめじめした季節に発生しやすくなる「カビの対処法」を紹介。さらに、暑い夏を上手に乗り切るための、家事と住まいの工夫を教えていただきました。

本間朝子さん
知的家事プロデューサー/働く女性の知的家事Logica(ロジカ)代表
- フードプランニング会社のチーフディレクターを経て独立。仕事と家事の両立に苦労した経験から、働く女性に向けた家事メソッド「知的家事」を考案。
セミナーなどを通して、知的に家事負担を削減する方法を多くの主婦に伝えている。
著書に『欲しかった“あと1時間”を手に入れる時短家事メソッド』(KKベストセラーズ)がある。 - 本間さんのサイトはこちら→http://honma-asako.com/
カビの原因となるのが「湿気」。その湿気が特に気になる「押入れ」「寝室」「浴室」について、おすすめのカビ&湿気対策とアイテムを紹介します。
押入れ
@布団は湿気を飛ばして収納
押入れは適度な換気を

- 布団をしまうときには、起きた後、しばらく布団を広げて汗の水分を飛ばしてから収納しましょう。その際、布団が押入れの壁にくっつかないよう壁から離して収納を。
また、押入れは閉めきったままだと、中に湿気がこもり、カビが発生しやすい状態に。ふすまを中央に寄せ、左右が開いた状態にして換気をしましょう。サーキュレーターを使い、片側から風を送るとより効果的です。ふすまをカーテンに変えてしまうのもひとつの手。中のものが出し入れしやすくなるメリットもあります。 -
サーキュレーター・扇風機
A押入れ用アイテムを活用し
収納力と通気性を高めよう

- 押入れの中がすき間なくぎゅうぎゅう詰めになった状態では、湿気がこもりやすくなります。そこで、すのこや押入れ整理棚など、押入れ用収納アイテムを活用すれば、押し入れ内に空気の通り道ができ、さらに収納力もアップするので一石二鳥です。
そのほか、壁に貼るタイプの押入れ用防カビアイテムも販売されているのでチェックしてみましょう。
寝室
@朝1時間の除湿で寝室内の湿気を防ぐ
- 雨の日や湿度が高い日には、換気をしようとして窓を開けると、逆に外の湿気が入り込み、部屋に湿気が溜まってしまうこともあります。雨の日は窓を開けずに、エアコンのドライモードや除湿機を活用したほうがよいでしょう。
朝起きた後、布団をめくった状態にして、除湿機を1時間ほどかけておくと効果的です。
浴室
@吊るす収納でカビ防止対策

- 温度・湿度ともにカビが発生しやすい条件がそろっているのが浴室です。そこに置いておくだけでカビが付きやすくなるので、使わないものは撤去しましょう。
また、洗面器や掃除道具など、よく使うものでも床に直接置いておくとカビが付きやすくなるので、フックなどで吊るしておくといいですよ。
Aカビは取るより予防を
アイテム選びは重要

- カビは生えてしまうと除去するのが大変。まずはカビそのものを防止する環境を整えることが重要です。例えば、洗面器やバスチェアなどバス用品は、カビが生えにくい抗菌・防カビ効果があるものにチェンジして予防を。
また、貼るだけ・煙を出すだけで簡単にカビ対策ができるグッズもあるので、試してみるのもよいでしょう。
いよいよ夏本番。暑い夏はますます家事が億劫に…。でも、できるだけ家事の無駄を省いたり、毎日を涼しく過ごす工夫をすれば、快適に家事をこなせるだけでなく、節電&節約にもつながります。
ここでは、夏におすすめの知的家事アイディア&清涼グッズを紹介します。
家事のとき
@ハンカチは畳んで干す
アイロンなしで楽々収納

- 暑い時期、アイロンがけは最も避けたい家事のひとつ。
ハンカチは洗濯後、濡れているうちに折り畳み、手でパンパンとたたいてしわを伸ばします。そして畳んだままピンチハンガーに挟んで干すと、しわがピシッとのびてアイロンを使用しなくてOK。乾いたらそのまましまえる超時短テクです。
A面倒な床掃除は起床時が効率的

- 空気中のホコリは5~6時間かけてゆっくり床に落ちると言われています。家族が活動している時間帯はホコリが浮いている状態なので、床掃除は早朝の起床時に行うのが効率的です。朝起きたらフロアモップやワイパーで床をさっとひと拭きしましょう。涼しい時間で快適な上、掃除機をかける回数がぐっと減ります。
B保冷剤を上手に使い
節電しながら家事を

- エアコンに頼らず、保冷剤を上手に使えば省エネ&節約にもつながります。首筋に冷湿布を貼ったり、保冷剤をくるんだバンダナを首に巻くと体感温度が下がります。濡らして首に巻くだけで、気化熱により涼しく感じる「涼感スカーフ」は、買い物や外出時にも使えて便利です。とはいえ、ガマンは禁物! 快適な室内環境をつくるため、湿度と温度を計る温湿計を活用するのもおすすめです。
リビングで
@断熱シートで外からの熱をブロック

- 冷房をつけている時はしっかりと窓やドアを閉めて、 冷たい空気が逃げるのを防ぎましょう。カーテンを断熱効果の高いものにしたり、遮熱窓ガラスフィルムを窓に貼るなどして、窓から入る太陽熱をできる限り遮断すると、より冷房の効率を高めることができます。
Aサーキュレーターでエアコンの効率がUP

- 冷房も賢く使いこなしましょう。帰宅後は、窓を開けて室内の暑い空気を外に出してから冷房をかけましょう。
また、エアコンとサーキュレーターを併用し、空気の循環をよくすると、設定温度を高くし、弱風でも涼しく感じるため、エアコンのみの使用よりも節電になります。 -
サーキュレーター・扇風機
B照明やインテリアも賢くクールに

- 暑さ&節電対策には、白熱電球よりLEDの方がおすすめです。LEDは発熱量が少なく表面温度が低いため、室温上昇が少ないのが特徴です。
また、インテリアは素材をさらりとしたものに変え、模様替えをするなら、できるだけ寒色系の色にすると、暖色系の色の部屋よりも、涼しさを感じやすくなるといわれています。
寝室で
@清涼寝具で夜も爽やかに

- 夏は、パジャマやシーツ、タオルケットといった寝装具もできるだけ清涼感のある素材のものを選びましょう。麻やガーゼなど、吸水性が高くさらっとした素材のほか、ひんやりした肌触りが持続するジェルパットなどもおすすめです。
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夏の涼感寝具特集
A即効性重視ならヒンヤリ冷グッズも

- 暑くて寝苦しい夜は、「冷却枕」など、体を直接すぐに冷やしてくれるアイテムも上手に活用しましょう。
お風呂あがりはなかなか汗がひかずに寝つけないという人は、クール成分のある入浴剤やシャンプーを利用するのもよいでしょう。
BアロマオイルでCool&リラックス

- 暑さ&快眠対策にアロマを取り入れるのも効果的です。
たとえば、ペパーミントは体感温度を下げてくれるといわれる香りです。 すがすがしいペパーミントのアロマオイルは、寝苦しさを解消してくれるでしょう。間接照明などと組み合わせればさらにリラックス効果もUP!

本間先生からのアドバイス
節電は大切ですが、熱さを我慢して体調を崩しては元も子もありません。 電気を使わない冷グッズやに加えて、省電力のサーキュレーターやLED電球などを上手に使って、節電と涼しさを両立させましょう。